民進党最大の支持団体、連合は次期衆院選への対応をめぐり、同党を離党した議員を推薦しない方針だ。すでに決めている推薦も取り消す。連合の神津里季生会長は5日、離党した細野豪志元環境相と会い、推薦を取り消す手続きに入ると伝えた。
民進党には支持基盤が弱い議員が多く、党内でささやかれる「離党予備軍」をけん制する。
連合関係者によると、5日に連合本部を訪れた細野氏は離党した理由について、党の前執行部が進めた共産党を含む野党共闘に不満があったなどと説明し、今後の支援継続を求めた。
神津氏は「推薦は取り消さざるを得ない」と拒否した。党を除名された長島昭久元防衛副大臣にもすでに推薦しないと伝えたもよう。
神津氏は日本経済新聞に「離党しても連合と今まで通りの関係を保てると考えるのは全くの間違いだ」と語った。6日に広島市内で開いた会合では「民進党を全面的に支えていく。この危急存亡のときに仲間を裏切る人を応援することはあり得ない」と強調した。会合には民進党の前原誠司代表も同席した。
連合は、民進党の都道府県連から地方組織に要請があれば、原則として推薦してきた。推薦を受けると、全国に約680万人の組合員を抱える連合の組織票のほか、街頭演説やポスター貼りなど実務的な活動のサポートも期待できる。