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https://jp.sputniknews.com/opinion/201708314035488/
麻生副総理、その発言で日本の軍国主義の「過去の亡霊」をよみがえらせる
© AFP 2017/ TOSHIFUMI KITAMURA
オピニオン
2017年08月31日 00:12
タチヤナ フロニ
日本の麻生副総理兼財務大臣(76)は29日、「何百万人を殺したヒトラーは、いくら動機が正しくても駄目だ」などと述べた。共同通信によると、麻生副総理は講演で「確たる結果を残して初めて、名政治家だったと(言われる)。人が良いだけでできる仕事ではないと、皆さんもよく分かっている」とも述べた。同通信社は「ナチス・ドイツの独裁者を例示して政治家の心得を指南した発言で、国内外で問題視される可能性がある」と報じた。
CC0 / Bank of Japan Tokyo Japan
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スプートニク日本
ロシアの政治学者ゲボルク・ミルザヤン氏は通信社「スプートニク」のインタビューで共同通信と同様の見解を示し、次のように語った−
「麻生太郎氏は、日本の元総理大臣であり、2008年から2009年に日本政府を率いた人物だ。すなわち自国の歴史のとても繊細な部分を考慮する必要のある非常に高いレベルの政治家だ。日本は第二次世界大戦やナチズムと何らかの形で関係しているすべての犯罪と常に限りなく距離をとるべきだ。なぜなら一部の国は、日本が同国の軍国主義時代の犯罪を完全に悔恨したとは考えていないからだ。これは日中関係や日韓関係、またフィリピンを含む東南アジアの複数の国々と日本の関係において未だ難しい問題となっているからだ。もし日本の元首相で現在は副首相兼財務相が、たとえそれが遠回しだったとしてもヒトラーの活動に肯定的な見方を示したならば、中国や韓国メディアが反日宣伝のためにいつかそれを取り上げることは間違いないだろう。日本は軍国主義を悔い改めなかったと再び証明するだろう。そして日本のあらゆる強化は、必然的に軍国主義の復活を意味することになる。したがって麻生氏の発言は、誰かの感情を傷つけたというだけでなく、日本の外交政策や世界における日本の外交政策のポジショニングにとっても非常に大きな打撃だ。」
特に日本は今、トランプ大統領や米国への不信を含む様々な理由で、より独立した自主的な外交政策を目指している。中国あるいは韓国のマスコミが麻生氏の発言を取り上げ、メディアで大きく報道されるのは時間の問題でしかない。ミルザヤン氏はこのような見解を示している。もちろん日本の内閣はなんとかしてこの事態の収束を図るだろう。だが麻生氏は以前もナチスについて不用意な発言をしている。
© AP Photo/ Jordan Strauss
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麻生氏は2013年、戦前ドイツのナチス政権時代について「ドイツのワイマール憲法はいつの間にか変わっていた。誰も気がつかない間に変わった。あの手口を学んだらどうか」と述べた。麻生氏は激しい批判を受け、謝罪を余儀なくされた。ミルザヤン氏は続けて次のように語っている−
「だが当時、ワイマールに関する発言は憲法改正をめぐる議論の中で言及された。これもデリケートで難しいものだったが、大勢の日本人がこのように考えている。だが今回、麻生氏はヒトラーの目的は大まかには正しく、その手段が間違っていたと事実上述べたことになる。しかしヒトラーの目的がドイツ民族に優越感を抱かせて民族主義国家を形成することだったのは周知の事実だ。これは日本のナショナリズムと非常によく似ている。なぜなら日本の軍国主義時代、朝鮮文化は事実上禁止されたからだ。朝鮮人には日本の名前が与えられ、ハングルも事実上禁止された。日本は、他の民族の文化を差別する政策を行ったということになる。もちろん日本は今、全く別の政策を行っているが、これは日本の歴史にあった。そして麻生氏はヒトラーに関する発言によって過去の亡霊を事実上蘇らせようとしている。軍国主義の亡霊を。」
これは一般的に日本の政治家にとっては受け入れがたいものだ。麻生氏と安倍首相の関係はかなり緊密だが、このような発言によって簡単に辞任に追い込まれる可能性もある。
タグ 歴史, 日本
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