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「改憲断念宣言」に等しい 10・22総選挙なんてやれるのか 永田町の裏を読む
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/212502
2017年8月31日 日刊ゲンダイ
モリカケで堂々と審判を受けるべき(C)日刊ゲンダイ
茨城県知事選を何とか乗り切ったことで「10.22総選挙」の可能性はますます高まったというのが永田町の情報通の見方だが、私はそれには懐疑的である。確かに、政局戦術的には、臨時国会冒頭から加計・森友疑惑が再び炎上し、それに閣僚や議員の醜聞の一つか二つも重なれば、政権はたちまち下り坂を転げ落ち、その状態で10.22トリプル補選を迎えれば、下手をすれば全敗、よくても1勝2敗で安倍は頓死する。それを避けるには、ここで奇襲的な解散だと考えるのは理解できなくはない。
しかし、今やれば、衆院の与党3分の2を維持できないことは確実で、それどころか自民が過半数を割らないで済むのかどうかという戦いになって、いずれにしても、解散はイコール「改憲断念宣言」に等しいことになる。安倍にとって改憲はアイデンティティーそのもので、安保法制と共謀罪法を強行成立させた後では、彼には他のミッションは残っていない。「改憲は諦めたが、もうしばらく政権に居させてくれ」というのでは、「何のために?」という問いが、国民はもちろん、右翼勢力からも自民党内からさえも湧き起こるに決まっている。
しかも、去る5月3日に、自民党執行部にも同党改憲推進本部にもまったく相談することもなく、日本会議系の右翼が描いたシナリオ通りに「9条3項加憲論」を突如打ち上げて、年内に自民党の改憲案取りまとめ、来年の通常国会で発議、来年12月の衆院任期満了近くで解散・総選挙と同時に改憲国民投票――という政権運営展望まで事実上、示唆したのである。独断でそういうことをしておいて、4カ月経ったらもう諦めて別のカードを出すというのでは、無責任なことこの上ない。
自民党の安倍嫌いの中堅議員が言う。
「一つ一つの言動を総括も反省もしないまま、次々に目先を変えるような手を繰り出して国民を幻惑し、いつも何かに懸命に取り組んでいるように見せかける、いわゆる『やってる感』の印象操作がこの政権の身上だが、それがいよいよ行き詰まって、自暴自棄に陥りつつあることを示すのが、この10月総選挙という暴論でしょう。こんなことに付き合わされて落選覚悟で選挙に突っ込まされる我々こそ被害者だし、有権者だって何を問われているのか分からない選挙で投票所に足を運ぶ暇などないでしょう。安倍さんはモリカケで堂々と審判を受けて、他人に迷惑をかけずに自分が責任をとってさっさと辞めればいいんです」と。正論である。
高野孟 ジャーナリスト
1944年生まれ。「インサイダー」編集長、「ザ・ジャーナル」主幹。02年より早稲田大学客員教授。主な著書に「ジャーナリスティックな地図」(池上彰らと共著)、「沖縄に海兵隊は要らない!」、「いま、なぜ東アジア共同体なのか」(孫崎享らと共著」など。メルマガ「高野孟のザ・ジャーナル」を配信中。
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