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東芝救済劇のデタラメ 産業革新機構は経産省の財布なのか
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/212351
2017年8月28日 日刊ゲンダイ 文字お越し
経産省の“下請け”で東芝へ出資(産業革新機構の志賀会長=左と勝又社長)/(C)共同通信社
東芝が半導体子会社「東芝メモリ」の売却交渉先を一転、協業先の米半導体大手ウエスタンデジタル(WD)を含む「新日米連合」に変更した一件は、月内の契約に向け最終調整が行われている。
もともと韓国の半導体大手SKハイニックスを含む「日米韓連合」が優先交渉先だったが、WDが反対して訴訟に発展し、交渉が難航。8月中に契約がまとまらないと、来年3月末までに各国の独禁法審査が間に合わず、東芝は債務超過に陥って、上場廃止が避けられない。慌てた取引銀行から、「もう売却先はWDに決めてはどうですか」と迫られ、切り替えたのだという。“東芝救済”スキームを主導してきた経産省も、売却交渉の行き詰まりにイラ立ち、「絶対にWDとは組まない」としてきた東芝は白旗を揚げざるを得なくなった。
交渉相手が「日米韓連合」から「新日米連合」に移っても、変わらず参加するのが官民ファンドの「産業革新機構」と日本政策投資銀行だ。総額1兆9000億〜2兆円のうち、それぞれ3000億円を出資する方向。経産省の“サイフ”とも“別動隊”とも呼ばれる産業革新機構だから、上から言われるがままなのだろうが、これを大メディアが当たり前のように報じているのは違和感がある。
「東芝メモリに3000億円を出資しても、それは東芝の借金返済に回されるだけ。企業の革新や新技術の開発に使われるのではない。それなのに出資するのは、国民に対する背信行為ではないか」(経済ジャーナリスト・有森隆氏)
■古びた「日の丸連合」に固執する愚
そもそも産業革新機構は、リーマン・ショック後の金融危機で先端技術分野へ投資マネーが回らなくなった状況を改善するため、09年7月、産活法(産業活力の再生及び産業活動の革新に関する特別措置法)に基づいて官民出資で発足した。株式会社になっているが、政府出資が2860億円、民間からは140億円で、ほとんどが税金だ。政府保証で15年間にわたり、2兆円の投融資枠を与えられている。
問題は2兆円の使い道。未来のイノベーションを支援するためのファンドなのだから、資金繰りに困ったゾンビ企業に死に金を出すのは、本来の目的からズレている。
おかしくなったのは、2011年にジャパンディスプレイ(JDI)に出資を決めたところからだ。JDIは、革新機構が2000億円を出資し、日立、東芝、ソニーの中小型液晶事業を統合して発足した会社。革新機構は、経産省主導の「日の丸連合」路線に沿って資金投入し、追加出資もしているが、「スマートフォン中心に、液晶から有機ELへと転換する中、その流れに乗り遅れ、苦戦中」(電機担当のアナリスト)で、深刻な経営危機に陥っている。
今回の東芝メモリへの出資でも、経産省が「半導体技術の海外流出を防ぐ」とか理屈をつけ、奉加帳方式で「日の丸連合」を目指して日本企業に参加を呼び掛けた。当然ながら、ゾンビ救済に民間企業は及び腰で、革新機構が前面に出ることになったのだ。シャープを買収した台湾の鴻海は3兆円の買収額を提案したというが、政府は台湾企業の買収を絶対許さなかった。
■使い勝手のいい“打ち出の小槌”
元経産官僚の古賀茂明氏はこう言う。
「産業革新機構はベンチャー企業への投資を目的に設立されたはずなのに、それはほとんど失敗し、結局、経営危機に陥った大企業を救済するための経産省の“打ち出の小槌”になっています。『俺たちが日本の産業を動かしている』と思っている経産省が、産業再編で負け組を集めて『日の丸連合』をつくっても、民間企業は相手にしてくれない。そこでちょうど使い勝手のいい存在が、産業革新機構だったわけです」
新日米連合では出資額が2兆円に満たず、ゆうちょ銀までもが400億円程度を出すといわれている。数合わせで政府に呼ばれたのは明らかで、国策だから乗らざるを得ないということだろう。一体、この投資を回収できるのか。「株の売り先は中国しかない。それが嫌ならどこにもない」(金融関係者)というお寒い状況だ。
廃炉のために東芝を潰せない(工事中の福島第1原発)/(東京電力提供)
これは経産省の産業政策の失敗だ |
しかも、タッグを組むのがWDとなれば、この先も何が起きるかわからない。
契約締結に向け、WDは普通株に変えられる社債で1500億円を出し、将来的に株式に変えた後も議決権を3分の1未満に抑える方向で調整しているという。今週、WDのスティーブ・ミリガンCEOが来日し、東芝の綱川智社長と最終的な協議を行うとみられている。
だが、WDは三重県四日市市の工場を共同運営していることから、東芝に対し独占交渉権を要求し、それが蹴られると、売却差し止めを求めて提訴した会社だ。この法廷闘争があったから、日米韓連合の交渉が進まなかったのである。WDはシタタカである。
前出の有森隆氏が言う。
「そもそも東芝は、訴訟を仕掛けてきたWDを信用していない。東芝と提携していた企業をWDが買収したことで関係ができただけで、パートナーでもない。どうしてそんな企業と組むのか。当面の危機を乗り切るために誰でもいいからカネを出して欲しいということだとしか思えません。WDはM&Aで成長してきた野武士企業です。今は20%未満に出資に抑えるなどという交渉になっていますが、最終的には、東芝メモリを自社の傘下に置く野望を捨てていない。月内に契約を決めても、思い通りにならないと思ったら再び裁判に訴えかねない。WDの態度次第で空中分解する可能性もあるでしょう」
■ツケを払わされるのは国民
そんなハゲタカのような相手でも、尻に火がついた東芝は売却交渉を進めなければならない。それは、国策として東芝を絶対に潰せない政府と、これまでの巨額融資を不良債権にさせられない銀行の圧力があるからだ。
米ウェスティングハウスの買収など、経産省の原発推進路線に従ってきた東芝は、この先も原発インフラ輸出の一角を担わなければならないし、東芝が潰れたら、事故を起こした福島第1原発の廃炉作業にも支障を来す。
だから一時しのぎだとしても、経産省のサイフの革新機構が率先して旗を振り、WDとともに投資連合をつくって、東芝救済に必死になるのである。
「東芝はもっと早い段階で会社更生法を適用してリスクを遮断するべきだったと思います。しかし、アベノミクスに水を差しかねないので大きな企業は潰せないという論理が働き、ズルズルと遅れてしまいました。もちろん、原発事業のために東芝を潰せないという理由もあります。米ウェスティングハウスを東芝に買わせたのは経産省ですが、原発を将来有望とみた経産省の根本的な読み違いでした。産業政策の大失敗です。しかし、経産省はそれをいまだに認めない。視野が狭いんです」(古賀茂明氏=前出)
結局、経産省の産業政策の失敗を穴埋めする役割を担っているのが、産業革新機構だ。将来、投資がパーになっても、その時、担当者はもういない。亡国・経産省のデタラメ行政の尻拭いで、ツケを払わされるのは国民だ。こんな無責任体制が許されていいわけがない。
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― 桃丸 (@eos1v) 2017年8月28日
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