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労基法改正一括審議 働き方改革や人づくり革命の胡散臭さ
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/212198
2017年8月25日 日刊ゲンダイ 文字お越し
信用できない(C)日刊ゲンダイ
25日から閣議が再開され、自宅にこもっていた安倍首相が公務に復帰した。とはいえ、国会論戦が始まるのは1カ月も先のことだ。政府・与党は秋の臨時国会の召集について来月25日を軸に調整に入った。
「働き方改革」関連法案の仕上がりが遅れれば、9月29日以降にズレ込む可能性もあるという。臨時国会で最大の焦点とされるのが、この「働き方改革」である。
裁量労働制を拡大させる「高度プロフェッショナル制度」の創設や、同一労働同一賃金の実現に向けた労働契約法改正、時間外労働の上限規制のための労基法改正などが臨時国会に上程される予定だ。
「長時間労働の是正」と言われると、いいことのように思ってしまうが、「多様で柔軟な働き方」「労働者の自己実現の支援」なんて美辞麗句にダマされてはいけない。安倍政権が進めてきた労働改革は、「自由な働き方」を名目に派遣社員を恒久化するような法改正など、大企業に都合のいいものばかりだからだ。
「働き方改革という美名の実態が労働者イジメなのは、『働き方改革実現会議』のメンバーを見れば一目瞭然です。経団連会長など経営者サイドばかりで、労働者の代表は連合会長しかいない。『高度プロフェッショナル制度』なんてカッコイイ名称にスゲ替えたところで、その中身は『残業代ゼロ法案』に変わりありません。どうすれば、安価な労働力をコキつかえるかということしか考えていない。ハッキリ言って、働き方改革ではなく“働かせ方改革”ですよ」(経済ジャーナリスト・荻原博子氏)
さらに問題なのは、高度プロフェッショナル創設を「働き方改革」関連法案として一括審議しようとしていることだ。加藤厚労相は「労働基準法の改正案で2つの法案が出ることは混乱を招くおそれがあり、1つにして提出することによって混乱が生じないようにすべきだ」と明言している。
■悪法を一括審議に紛れ込ませる
2005年に経団連が提言し、「ホワイトカラーエグゼンプション」の名前で残業代ゼロ法案が世に出てきてから10年以上。いまだ実現していないのは、世論の反発が根強いからだ。それを「働き方改革」関連法案の中にこっそり紛れ込ませ、通してしまおうとしている。10本もの法案を一括審議で済ませた安保法と同じやり方だ。
労働問題に詳しい政治学者の五十嵐仁氏が言う。
「性質の異なる法案を一括審議して決めてしまうのは、あまりに乱暴です。審議時間を短縮するためだとしたら、与党の横暴でしかない。労働という重要なテーマを扱うのだから、個別の法案ごとにじっくり審議する必要があるはずです。そもそも残業時間に上限を設ける規制法と、残業代ゼロ法案は真っ向から対立する。どうして一括審議ができるのか。どのみち最後は数の力で成立すると軽く考えているのでしょうか。過労死が社会問題になったから、残業時間に上限を設けると言い出しただけで、お題目に過ぎないということがよく分かります。残業だけ規制して、労働者に寄り添うフリをしているだけなのです。人手不足が言われ、賃金も上がらない中で残業時間を規制したらどうなるか。自宅に持ち帰ってのサービス残業が常態化しかねません。同一労働同一賃金にしても、大企業ファーストのこの政権にやらせたら、安い方に収斂していくに決まっています。消費は伸びず、景気対策にはマイナスになる。結婚して家庭生活を充実させることも難しくなる一方です。この国にとって死活問題ともいえる少子化対策とも逆行する。資本家の目先の利益だけで、国の将来像が見えません。こういう小手先のプランで形だけ取り繕うことを繰り返しているから、一向に国民の暮らしも経済もよくならない。少子化を促進するような政策を打ち出しておいて、『人づくり革命』なんてよく言えたものです」
“革命担当”相(C)日刊ゲンダイ
格差社会促進の張本人が「人づくり改革」の噴飯 |
「人づくり革命」は、通常国会閉会後の6月19日の会見で、安倍首相がいきなり持ち出した。
「家庭の経済事情にかかわらず、高等教育を全ての子供たちに真に開かれたものにしていく。リカレント教育を抜本的に拡充し、生涯にわたって学び直しと新しいチャレンジの機会を確保する」
「人づくりこそ次なる時代を切り開く原動力であります。これまでの画一的な発想にとらわれない『人づくり革命』を断行し、日本を誰にでもチャンスがあふれる国へと変えていく」――こう言ったのだ。
人づくり革命担当相を新設、教育無償化の実現を目指すという。9月に「人生100年時代構想会議」を立ち上げ、2つの無償化案を検討する。大学在学中は授業料を取らず、卒業後に所得に応じて拠出金の形で納付する案と、一定の所得制限をした上で給付型奨学金を拡張する案だ。
だが、「家庭の経済事情」で選択の機会が奪われるような格差社会をつくってきたのは誰なのか。民主党政権時代に「高校無償化」をバラマキと批判したのも「なかったこと」にするのか。
「これから議論される2つの無償化案は、従来の奨学金制度と変わらず、教育無償化とは程遠い。今までと変わらないものを新しい看板にして、さも新たな政策のように印象操作するのは安倍政権の常套手段です。『人づくり革命』なんて、ウサンくさいキャッチフレーズ政治の典型じゃないですか。今まで、さんざん改革と言ってきたが、それではゴマカしきれなくなったので、とうとう革命などと言い出した。革命は安倍首相が大嫌いな概念のはずで、言葉遊びの最たるものです」(五十嵐仁氏=前出)
広辞苑によれば、「革命」とは「従来の被支配階級が支配階級から国家権力を奪い、社会組織を急激に変革すること」。体制側がこの言葉を持ち出すのは、どうも違和感がある。この政権が言うことは、いまやすべてがいかがわしい。
■労働者イジメと老人イジメが本格化
「中身がないから、“革命”などという大げさな言葉を使いたがる。後ろめたさの裏返しでしょう。教育無償化と言いながら、学生に借金を負わせるなんて、ひどい話ですよ。『百俵の米も食えばたちまちなくなるが、教育にあてれば明日の一万、百万俵になる』という“米百俵の精神”はどこへ行ってしまったのでしょうか。弱者に寄り添う姿勢が口先だけなのもいいところだし、『人生100年時代構想会議』という名称が、この“革命”の実態を表していると思います。年金受給年齢を遅らせ、75歳まで働かせようという狙いでしょう。国民生活はどんどん追い込まれていく。その一方で、権力者の周辺には特別な便宜がはかられて公金が投入されている疑惑があるわけで、ここで国民が怒らなければウソです」(荻原博子氏=前出)
茂木“革命担当”相も就任翌日の会見で「高齢者を中心にした給付の社会保障制度から、全世代型の社会保障に改革していくことが求められている」とか言っていたから、労働者イジメに加え、老人イジメも本格的に始めるのだろう。これが「働き方改革」「人づくり革命」の正体なのである。
成長戦略と称し、国家戦略特区を悪用して身内で利権を分け合う縁故主義。森友・加計問題でそれが露呈した。
国家戦略特区をめぐっては、諮問会議やワーキンググループのメンバーが、特区ビジネスのコンサル業務でボロ儲けしていることもネットで話題になっている。特区で規制緩和した事業を自分の会社で受注している竹中平蔵氏だけでなく、安倍を擁護し、加計問題を「岩盤規制の打破」と強弁してきた“有識者”が、そろいもそろって特区ビジネスに関わっていた。
国家戦略特区が官邸周辺の既得権益になり、巨額の税金が食い物にされているのだ。そうやって政治を私物化してきた張本人が、どのツラ下げて「1億総活躍」などと言うのか。自分たちの悪事をゴマカすために労働者の味方ヅラをする。それが見透かされると、革命だとか言い出す。こんなペテン師にこれ以上、政治をやらせてはいけないのだ。
労基法改正一括審議 働き方改革や人づくり革命の胡散臭さ|日刊ゲンダイDIGITAL https://t.co/eNUoabnUXj @tim1134
― 桃丸 (@eos1v) 2017年8月25日
労基法改正一括審議 働き方改革や人づくり革命の胡散臭さ その前にアッキード事件の責任取って議員辞職で山口の補欠選挙だろ。
― 小山徹 (@_2125591496592) 2017年8月25日
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