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バノン解任は戦争歓迎派の勝利 日米死に体政権暴走の怖さ
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/211888
2017年8月21日 日刊ゲンダイ 文字お越し
「頼むよ」「はい、喜んで」/(C)AP
窮余の決断は何を意味するのか。トランプ米大統領が一時は「陰の大統領」と呼ばれた最側近、バノン首席戦略官を解任した。
バノンは選挙参謀として移民排斥や保護貿易など「アメリカ・ファースト」の政策を掲げ、トランプを大統領に押し上げた立役者だ。トランプが「泣いて馬謖を斬る」ような決断に迫られたのも、政権瓦解の瀬戸際だからだ。白人至上主義を容認するかのような自身の言動やロシア疑惑など火種が尽きない中、ホワイトハウス内ではバノンの排外主義的政策のゴリ押し姿勢が内紛を招いていた。
日本のメディアは政権内で深刻な対立を引き起こした問題児バノンの排除について、「トランプ政権 安定選択」などと報じたが、コトはそう単純ではない。
「バノン氏の解任は、トランプ政権が米国内の保守本流に乗っ取られたことを意味します」と語るのは、元外務省国際情報局長の孫崎享氏だ。こう続けた。
「結局、バノン氏が主導した『アメリカ・ファースト』は、米国の保守本流である経済のグローバリズム、軍産複合体と鋭く対立する運命でした。
まず経済面の柱として、米国本土の生産拠点を大事にすることを掲げた。この考えは、海外の安い労働力と緩い規制を求める金融機関中心のグローバル派とは相いれません。安全保障面の柱は海外への軍事展開が無意味だとする発想です。アフガン、イラク、シリアなどの軍事行動が米国内の安全とは密接に関連せず、むしろ多大な経済負担を強いられているという考えは当然、海外での軍事活動で利益を生み出す軍産複合体との摩擦が生じます。バノン氏の更迭は、経済のグローバル派と軍産複合体が追い落としを図り、その企てが成功したということ。それに伴うアメリカ・ファーストの終焉は、トランプ大統領が米国内の保守本流に降伏したことになるのです」
■軍人たちが安全保障の舵を取る異例の政権
バノンが消えたホワイトハウスの立て直しを任されているのは、ケリー首席補佐官だ。米海兵隊の退役軍人で現役時代は大将だった。トランプ政権中枢の軍人上がりは彼だけではない。マティス国防長官は「狂犬」の異名を取り、軍人最高位の米中央軍最高司令官に上り詰めた人物。国家安全保障問題担当のマクマスター大統領補佐官は現役の陸軍中将である。
ただでさえ、安全保障面を軍人が牛耳る異例の態勢なのに、バノンの更迭で軍産複合体が操る戦争屋政権の色合いが、ますます深まったのだ。
バノンは16日付のリベラル系メディア「アメリカン・プロスペクト」とのインタビューで北朝鮮の脅威を煽るトランプ政権をこう言って嘲笑した。
「北朝鮮問題は余興に過ぎない。軍事的解決などあり得ない。忘れてしまえ」「開戦30分でソウルの約1000万人が通常兵器で死亡するという難題を一部でも解決しない限り、お話にならない」
米CNNによると、トランプはこのインタビューに立腹したという。狭量な排外主義者のバノンの肩を持つ気にはなれないが、北朝鮮攻撃を否定する彼が追い出されたのは、死に体のトランプ政権と軍産複合体が、北朝鮮とのチキンレースを煽ることがプラスになると考えている何よりの証拠なのだ。
軍産複合体に追い詰められ…(C)AP
北の脅威はメシの種という狂気の本質 |
米国の「有事」を演出すれば求心力が高まり、政策遂行能力さえ疑われている政権の不安定さをごまかせる――。トランプ自身が北朝鮮への挑発を繰り返す理由はそんなところだが、挑発が続けば、金正恩がいつ暴発したっておかしくない。
そうなると、日本が巻き込まれるのは必至なのだが、戦争屋トランプがトチ狂っているのは、いざ北朝鮮が暴発しても米本土に脅威が迫らなければオッケー、そのためなら韓国や日本が犠牲になっても仕方がない、と本気で思っているフシが感じられることだ。
米上院、共和党の有力者であるリンゼー・グラム議員はトランプと会談した際、トランプが「戦争は現地で起きる。何千人死ぬとしても向こうで死ぬ。こちら(米国)で死者は出ない」と語ったことを明かしている。
この発言が事実ならば、朝鮮半島や日本が戦場になって大勢の犠牲者が出ても米国では死者が出ないから構わないとみて、北朝鮮攻撃を考えていることになる。クレージーだ。
北朝鮮が今月9日に米領グアム沖へのミサイル攻撃計画を表明した直後、トランプはグアムのカルボ知事と電話会談。「世界中でグアムが話題になっている。出費なしに観光客が10倍になる。おめでとう」と軽口を叩いたという。
極端な「アメリカ・ファースト」の発想は、米本土さえ安泰ならば戦争の脅威は「メシの種」という軍産複合体の本質を如実に表している。トランプ政権はつくづく狂気に支配されている。
恐ろしいのは、日本の安倍政権が狂気の大統領の言いなりで、ひたすら北朝鮮の危機を煽って「制裁だ」「日米同盟の強化だ」と連呼し圧力強化に努めていることだ。
繰り返しになるが、いざ北朝鮮が暴発すれば、主戦場と化すのは日本周辺だ。安倍首相が本気で日本の本土や国民の生命を守るつもりなら、日本列島は米本土を守るタテになれと言わんばかりのトランプの極東戦争容認論に「ノー」を突き付けるべきだ。
■政権延命のためだけに独裁者挑発の危うさ
ところが、安倍政権は逆に狂気の大統領にシッポをフリフリ。17日にワシントンで開かれた日米外務・防衛閣僚協議(2プラス2)後の共同会見で、小野寺防衛相は「わが国自身の防衛力を強化する」と言って、バカ高い買い物を次々と約束。1基約800億円とされる陸上配備型の迎撃ミサイル新システム「イージス・アショア」の導入を決めた。
日本全域をカバーするために2〜3基の導入を検討するが、9日に北朝鮮がグアム沖へのミサイル発射計画を発表してから1週間足らず。アッという間に巨額の利益を生み落とすのだから、やはり北の脅威は米国の軍産複合体にとって格好のメシの種だ。亡国ポチ政権は「絶好のカモ」ってわけだが、もはや死に体の安倍政権にとっても、北の脅威こそが唯一の“生命線”である。
「安倍政権も瓦解寸前のトランプ政権と事情は同じ。再浮揚するには政権を傷つけた森友・加計両疑惑から国民の目をそらす材料が必要で、だから、グアム沖発射計画をこれ幸いに北の脅威を煽って、意図的に国民の不安をかき立てている。つまり危機をつくらなければ、もう政権はもたないのです」(孫崎享氏=前出)
日米両政権が揃って延命のためだけに北への挑発を繰り返すとは、おぞましい。万が一、カリアゲ独裁者が無謀な暴走に至っても、トチ狂った2人なら容認しかねないから怖いのだ。政治評論家の森田実氏はこう言った。
「古今東西、国民の支持を失った政治権力が対外的緊張をつくり出すのは常套手段。安倍首相も、北朝鮮が島根、広島、高知の3県の具体名を挙げたことで“神風が吹いた”と思ったに違いありませんが、口先のゴマカシで危機を煽る手法は、もはや国民に見透かされています。どの世論調査でも、内閣不支持の理由のトップは常に『首相が信用できない』。国民の信頼を失った首相が、いくら危機を煽っても『その手はもう通用しない』と見透かされるのがオチ。国民はその民意をハッキリと打ち出すべきだし、そもそも民意が離れた政権も古今東西、長続きしません」
トランプと安倍、世界平和のためにも一刻も早い2人の放逐が必要だ。
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― 桃丸 (@eos1v) 2017年8月21日
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