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なぜ今すぐ辞めないのか安倍首相 疑惑の官僚の嘘も限界
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/211372
2017年8月12日 日刊ゲンダイ 文字お越し
ヤル気なし(C)日刊ゲンダイ
本気で言っているのであれば正気の沙汰じゃない。10日に行われた南スーダン国連平和維持活動(PKO)の日報隠蔽問題をめぐる衆参両院の閉会中審査を振り返り、「野党の質問に誠実に答弁した」と総括していた自民党の森山裕国対委員長のことだ。
そもそも閉会中審査の最大の焦点は、日報隠蔽に稲田朋美前防衛相が関与していたのかどうかだった。それなのに肝心要の稲田どころか、事実経緯を知り得る立場にあった防衛省の黒江哲郎前事務次官も岡部俊哉前陸幕長も欠席した。当事者がそろって不在なのに真相究明もヘッタクレもないだろう。
野党側から要求された再調査や資料公開をすべて突っぱねた小野寺五典防衛相もデタラメの一言に尽きる。稲田の関与を問われた小野寺は「報告がなかったという方は終始一貫しているが、報告したかもしれない方は意見が曖昧で二転三転した」などと終始ノラリクラリ。しかも、驚くことに日報問題について稲田とやりとりしたのは「電話」と仰天発言も飛び出した。閉会中審査が開かれるまでの間、稲田と直接会って聞き取りする時間は十分あったはず。電話でちょこっと説明を受けただけ――なんて論外だ。担当大臣がロクに事実関係を把握しないでマトモな答弁ができるはずがない。要するに安倍政権は、今もなお国民の多くが不信を募らせている日報隠蔽問題の真相に迫る気はサラサラない。防衛大臣のクビさえすげ替えてしまえば、後はどうにでもなると思っているのだ。「事実を隠す」「資料を捨てる」「ウソをつく」の隠蔽体質は少しも変わっちゃいないのだ。
■佐川長官とソックリだった辰己審議官
そんな隠蔽体質を象徴していたのが、森友疑惑で安倍政権の“守護神”と揶揄された佐川宣寿国税庁長官とソックリの答弁だった前統合幕僚監部総括官の辰己昌良審議官だ。フジテレビの報道によると、辰己審議官は、防衛省幹部が稲田に日報データの存在を報告していたことを記した「手書きメモ」に名前が出てくる人物である。いわば閉会中審査に出席した“唯一の証人”だったにもかかわらず、コトの真偽は一切触れず、ひたすら「事実関係は監察結果に記述してある通り」と繰り返すばかりだったからフザケている。防衛省の単なる内部調査に過ぎない特別防衛監察の結果が、国権の最高機関である国会の国政調査権より優先されるワケがない。野党議員の質問に対して「確認することを控えさせていただく」と開き直っていた佐川長官と同じ。公僕の意識もカケラも感じられなかった。一体、誰のために、どこを向いて働いているのか。安倍政権を守るのが仕事と考えているのであれば、言語道断だ。九大名誉教授の斎藤文男氏はこう言う。
「閉会中審査は、疑惑の早期幕引きのためのアリバイ工作。日報隠蔽問題に関わる当事者が誰も出席しておらず、小野寺大臣や官僚の答弁も特別防衛監察の結果をなぞっただけ。ウヤムヤにして終わらせたい安倍政権の姿勢がアリアリでした。とことん国民をバカにした政権です」
ウソ官僚もオシマイ(写真左は佐川氏、右は柳瀬氏)/(C)日刊ゲンダイ
国民は安倍政権の薄汚い本性を見抜き、見放し始めた |
「国民から大きな不信を招く結果となった」。安倍首相は内閣改造後の会見で、日報隠蔽問題について反省の弁を口にしていた。しかし、閉会中審査のインチキ対応を見る限り、国民の不信はさらに深まったのは間違いない。大体、安倍政権は日報隠蔽問題だけじゃなく、森友疑惑も加計問題も何一つマトモに答えず、逃げ回っている。そんな醜態をさらし続ける姿に国民は唖然ボー然で、怒りは爆発寸前だ。読売新聞と早大現代政治経済研究所が共同実施した政治意識に関する全国世論調査(郵送方式)によると、安倍にいつまで首相を続けてほしいと思うかとの問いに対し、「自民党総裁の今の任期が切れる2018年9月まで」が41%で最多だった。「すぐに退陣してほしい」(23%)との回答を合わせると、今の任期内での退陣を求める人が6割超だ。安倍自民は3月の党大会で総裁任期を「連続3期9年」に延長したが、国民の本音は「冗談じゃない」なのだ。
「政権寄りといわれる新聞の世論調査でも6割が任期内でやめてほしいと回答したということは、国民の多数が安倍政権の薄汚い本性を見抜き、じわじわと見放している証左です。安倍政権の最大の問題は、人間が最も嫌悪感を抱くウソを平気でつくこと。国民は決して許さないでしょう」(斎藤文男氏=前出)
■日報隠蔽も森友疑惑も加計問題も元凶はウソ
よくよく考えると、日報隠蔽問題も森友疑惑も加計問題も根っこは同じ。ウソが元凶だ。日報隠蔽問題は「戦闘」を「衝突」と言い換えたことから始まった。「戦闘」だと南スーダンPKO派遣そのものが憲法違反になってしまうからだが、それを隠すために防衛省は「日報は破棄した」とウソを言い、陸自に保管されていた日報データの存在や公表・非公表の対応について大臣に報告したのかどうかをめぐっても説明内容が二転三転せざるを得なくなった。
森友疑惑は安倍が国会で「私や妻が関係していたということになれば、首相も国会議員も辞める」とトボけたのが発端だし、加計問題は、安倍が議長を務める国家戦略特区諮問会議で決まった愛媛・今治市の獣医学部新設が「加計ありき」ではない――というペテン説明の真偽が焦点だ。
つまり、いずれも安倍政権が二重三重のウソを重ね、それを糊塗するために官僚もウソを強要されてきたのだ。だが、そんな疑惑官僚たちもいつまで正気でいられるのか。森友疑惑で、財務省理財局長だった佐川長官は衆院財務金融委で、「価格を提示したことも、先方からいくらで買いたいと希望があったこともない」と答弁していた。
しかし、最近になって、大阪地検特捜部に詐欺容疑で逮捕された森友学園の籠池泰典前理事長らが近畿財務局との売買交渉時に昭恵氏の名前をチラつかせながら「0円で買いたい」と要求し、国側も土地改良の費用などを示すなどして応じていたことが分かった。佐川答弁は虚偽だった疑いが濃厚で、慣例の長官就任会見は中止に追い込まれる異例の事態だ。弁護士らでつくる市民団体「森友・加計問題の幕引きを許さない市民の会」は佐川長官の罷免を求める署名活動を進めている。国税庁トップが公の場で会見を開くことさえできず、その上、罷免運動まで起きているなんて前代未聞で、さすがに本人も気が気じゃないだろう。
加計問題でも衝撃の事実が発覚した。安倍は国会で、加計学園の獣医学部計画を知ったのは今年の「1月20日」と答えていたが、その約1年9カ月前の2015年4月、愛媛県、今治市の担当者と、加計学園の事務局長が一緒に首相官邸を訪れ、当時の柳瀬唯夫首相秘書官(現経産審議官)と協議していた――と報じられたのだ。柳瀬審議官は7月末の衆院閉会中審査で、野党議員から面会の事実を問われた際、「お会いした記憶はございません」とシラを切っていた。佐川長官も柳瀬審議官も、新たな事実が次々と明るみに出る状況に発狂するばかりの気分に違いない。
政治学者の五十嵐仁氏はこう言う。
「もはやウソを重ね続けた安倍首相、政権に対する国民の怒りは収まらない。首相退任まで残り1年なんて冗談ではありません。政治家は『信なくば立たず』。信がないのだから、今すぐ辞めるのが当然です」
レームダックまっしぐら。党内で「安倍降ろし」が始まるのも時間の問題である。
なぜ今すぐ辞めないのか安倍首相 疑惑の官僚の嘘も限界 https://t.co/tjiYhpabhN #日刊ゲンダイDIGITAL
― 滝田 好治 (@takitayosiharu) 2017年8月12日
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