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安倍首相に対する改憲棚上げ提案を漏らしていた田原氏
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2017-08-05 天木直人のブログ
田原総一朗氏がきのう4日、BS朝日の収録で、「安倍さんは今月中に動き出すと思う。相当真剣に関心を強く示している」との見通しを示したらしい(8月3日産経)
あたかも自分の安倍首相に対する提案は、これから明らかになる、と言わんばかりだ。
改憲棚上げは決して自分の提案ではないと言っているのだ。
提案はこれから明らかになると言っているのだ。
こうして、自分の提案はいつまでたっても何だったか、それをわからないようにして、自らの存在感を誇示しているのだ。
ジャーナリストの風上にも置けないメディアを商売にした田原氏の真骨頂だ。
田原提案がいつまでたってもわからないのは当然だ。
知っているのは田原氏と安倍首相だけであり、しかも話は様々な分野に及んでいたに違いない。
そして田原氏の提案に対して、安倍首相は、ただ聞くだけでなく、自らの意見も述べていたに違いない。
だから、結局のところ、どこまでが田原氏の提案であり、どこまでが安倍首相の考えであるか、わからないようにできているのだ。
どうとでもごまかすことができる。
しかし、田原氏が安倍首相に改憲提案を進言した事は間違いない。
その証拠を、偶然私は、きのう郵送されて来たリベラルタイムの最新号(9月号)の中に見つけた。
私はかつてリベラルタイムのテレビインタビューに出演した事があって、それ以来毎月リベラルタイムが送られてくる。
リベラルタイムには田原総一朗氏の政治論評が巻頭に連載されている。
9月号のそれは「『逃げない政治』に期待する!」という見出しで、田原氏は安倍首相に助言している。
すなわち、これまでの自民党総裁、総理は逃げずに責任を取ったが安倍首相はすべてまともに回答しなかった。説明責任から逃げているから国民は不信感、不快感を抱いたのだ、と安倍首相を叱ったあとで、次のように安倍首相に助言している。
「・・・この雑誌が発売される頃には・・・内閣改造が行われているだろう・・・しかし、新たな内閣が誕生しても簡単には内閣支持率は上がらないに違いない。内閣支持率が30%を切れば、自民党の国会議員は選挙における自らの当落を考え始め、都議選の結果が頭をよぎる。となれば党内からは総理批判が巻き起こり、混乱状態になるだろう・・・こんな状態であれば憲法改正論議は100%進まない。改憲論議は安倍さんの口からは消えて行くだろう」
まさしくこれこそが、田原氏が安倍首相に昼食を取りながら語った言葉だ。
そして自らの延命を最優先した安倍首相が、それに頷いたのだ。
8月3日の改造内閣とその後の記者会見での、改憲を自民党の判断にゆだねるという言葉は、見事に二人の会話の内容を再現して見せてくれたのである。
はからずも田原氏はリベラルタイム誌上で自らの提案をばらしていたのである(了)
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