http://www.asyura2.com/17/senkyo230/msg/120.html
Tweet |
検察はなぜ”常識外れの籠池夫妻逮捕”に至ったのか
2017年8月1日 郷原信郎が斬る
昨日、籠池泰典氏夫妻が、大阪地検特捜部に、「詐欺」の容疑で逮捕された。
驚くべきことに、この「詐欺」の容疑は、今年3月下旬に大阪地検が告発を受理した「補助金適正化法違反」の事実と同じ、森友学園が受給していた国土交通省の「サスティナブル建築物先導事業に対する補助金」の不正受給であり、「補助金適正化法違反」を、「詐欺罪」の事実に構成して逮捕したということなのである。
詐欺罪と補助金適正化法違反の関係は、「一般法と特別法の関係」というのが常識的な理解だ。一つの事象に対して一般的に適用される法律があるのに、適用範囲が狭い特別の法律が定められている場合は、法の趣旨として、その特別法が適用され、一般法の適用が排除されるというのが「一般法と特別法」の関係だ。
補助金を騙し取る行為は、形式上は詐欺罪が成立する。しかし、国の補助金は本来、当局による十分な審査を経て支給されるものであり、不正な補助金交付を行ったとすると、国の側にも問題がなかったとは言えないこと、国からの補助金の不正は地方自治体等の公的な機関でも行われることなどから、補助金適正化法は、不正受給の法定刑を、詐欺罪の「10年以下の懲役」より軽い「5年以下の懲役・罰金」とし、「未遂罪」が設けられている詐欺罪と異なり、未遂を処罰の対象外としたものだ。つまり、あえて「詐欺罪」より罪が軽い「補助金適正化法違反」という犯罪を定めたものだといえる。
このような法律の趣旨からすると、国の補助金の不正受給である限り、詐欺罪が適用される余地はない。
しかし、それなのに、なぜ、大阪地検特捜部は、「小学生レベル」とも思える誤った逮捕を行ったのか。
3月29日に、NHKを始めとするマスコミが「大阪地検が、籠池氏に対する補助金適正化法違反での告発を受理した」と大々的に報じた。その経過からして、その報道が、明らかに検察サイドの情報を基に行われたこと、そしてその情報は、何らかの政治的な意図があって、東京の法務・検察の側が流したもので、それによって「籠池氏の告発受理」が大々的に報道されることになったとしか考えられないことを【籠池氏「告発」をめぐる“二つの重大な謎”】で指摘した。
しかも、私自身が、その補助金適正化法違反の告発に関して、3月中旬に、マスコミ関係者を通じて事前に相談を受け、告発状案にも目を通したうえで、その後の報道で「請負契約書が虚偽だったとしても、国の側で審査した結果、適正な補助金を交付した」と報じられており、偽りその他不正は行われたものの、それによって補助金が不正に交付されたのではないと考えられること、「森友学園は既に補助金を全額返還したこと」と報じられており、過去の事例を見ても、よほど多額の補助金不正受給でなければ、全額返還済みの事案で起訴された例はないことなどから、「籠池氏の補助金適正化法違反による起訴の可能性はゼロに等しい」と明言した。
そのような、起訴の可能性のほとんどない事件の「告発受理」が、法務・検察幹部のリークと思える経過で大々的に報道された時点で、「この件で、検察は、大変な事態に追い込まれることになるのではないか」という予感がしていた。
本来、詐欺罪が適用されるはずのない「国の補助金の不正受給」に対して、詐欺の被疑事実で逮捕したのは、余程の事情があるからであろう。上記のとおり、国交省側の審査の結果、適正な金額を算定したので、結果的には「不正な補助金支給」が認められず「未遂」にとどまっていて、補助金適正化法違反では不可罰であること、同法違反では不正受給額が「正規に受給できる金額と実際に受給した金額」の差額になるが、詐欺であれば支給された全額が形式上の被害額となるので、マスコミ向けに金額をアピールできること、の2つがその「事情」として考えられる。そこで、逮捕事実を「水増し」するために、敢えて詐欺罪を適用した可能性が指摘できる。
しかも、籠池氏夫妻に逮捕の要件である「逃亡のおそれ」「罪証隠滅のおそれ」が認められるのか。前者がないことは明らかだし、この国交省の補助金受給をめぐる事実関係については主要な物証は大部分が押収され、関係者の取調べも実質的に終わっているはずだ。敢えて罪証隠滅の可能性があるとすれば、籠池氏の「夫婦間の口裏合わせ」だが、それなら、先週木曜日(7月27日)に初めて任意聴取した段階で逮捕すればよかったはずだ。その時点で「罪証隠滅のおそれ」がないと判断して帰宅させたのに、なぜ、その4日後に「逮捕」ということになるのか。
法務・検察の幹部が関わっているとしか考えられない「告発受理」の大々的な報道の後始末として、何らかの形で事件を立件して籠池夫妻を逮捕せざるを得なくなったとすると、「検察が追い込まれた末」の籠池夫妻逮捕だということになる。それは、法務検察幹部が政治的意図で告発受理を大々的に報じさせたことが発端となって、自ら招いた事態だと言わざるを得ない。
それは、検察の常識として凡そあり得ない逮捕であり、過去に繰り返してきた数々の検察不祥事にも匹敵する「暴挙」だと言わざるを得ない。このような無茶苦茶な捜査からは直ちに撤退すべきである。
検察はなぜ”常識外れの籠池夫妻逮捕”に至ったのか https://t.co/LJOgMDtItR @wordpressdotcomさんから 黒川次官の最終判断なのか捜査すべきものを捜査せず、政権に都合の悪い人物をこうして逮捕する暴挙
― Rikosky (@B767281) 2017年8月1日
国有地は適正な対価での売却ではなく実質タダでの払い下げを決定した疑いが濃厚である。この不正払い下げに深く関与したと見られるのが安倍昭恵夫人である。@nobuogohara: 【検察はなぜ常識外れの籠池夫妻逮捕に至ったのか】⇒ https://t.co/Zc5668l75I"
― 亜蘭 戦争は冷酷な非人間的行為です (@_deigo_) 2017年8月1日
https://t.co/IjoaFBXMBR
― 原口 一博 (@kharaguchi) 2017年8月1日
【検察はなぜ”常識外れの籠池夫妻逮捕”に至ったのか】(郷原信郎氏)
この2つを合わせて読むと追い込まれているのは検察なのではないかと思われてくる。真実を踏まえ正義を貫けるか。司法の公正さも問われている。 https://t.co/BP8QGZrjJ6
安倍政権を忖度する政治的意図で告発受理させ、それを大々的にメディアに報じさせた無理筋を現場へ押付けた法務検察幹部の判断ミス!その帳尻合わの逮捕劇は小学生並みの錯乱!⇒検察はなぜ”常識外れの籠池夫妻逮捕”に至ったのか801郷原信郎が斬るhttps://t.co/58weN86Ts8
― 只のオッサン(脱原発への急転向者) (@shinkaikaba) 2017年8月1日
郷原信郎:検察はなぜ”常識外れの籠池夫妻逮捕”に至ったのか(1):
― よしぼ〜 (@yocibou) 2017年8月1日
法務・検察の幹部が関わっているとしか考えられない「告発受理(2017年3月下旬)」の大々的な報道の後始末として、何らかの形で事件を立件して籠池夫妻を逮捕せざるを得なくなったとすると、「検察が追い込まれた末」
郷原信郎:検察はなぜ”常識外れの籠池夫妻逮捕”に至ったのか(2):
― よしぼ〜 (@yocibou) 2017年8月1日
の籠池夫妻逮捕だということになる。それは、法務検察幹部が政治的意図で告発受理を大々的に報じさせたことが発端となって、自ら招いた事態だと言わざるを得ない。
https://t.co/R7BDnDTa20
郷原信郎:検察はなぜ”常識外れの籠池夫妻逮捕”に至ったのか(3):
― よしぼ〜 (@yocibou) 2017年8月1日
それは、検察の常識として凡そあり得ない逮捕であり、過去に繰り返してきた数々の検察不祥事にも匹敵する「暴挙」だと言わざるを得ない。このような無茶苦茶な捜査からは直ちに撤退すべきである。
本日の植草一秀(B):
― よしぼ〜 (@yocibou) 2017年8月1日
今回の籠池氏夫妻の「詐欺罪」容疑での逮捕の異常性については、元検事で弁護士の郷原信郎氏がすでに精密な論考を発表されている。
「検察はなぜ”常識外れの籠池夫妻逮捕”に至ったのか」https://t.co/XZSi1ykp0k
郷原氏は次のように指摘する。
籠池氏逮捕は常識外れの「暴挙」
― okeinan (@okeinan1) 2017年8月1日
検察はなぜ常識外れの籠池夫妻逮捕に至ったか
法律の趣旨からすると国の補助金の不正受給である限り、詐欺罪が適用される余地はない
それなのに大阪地検特捜部は、「小学生レベル」とも思える誤った逮捕を行った
https://t.co/css4eaCtv9
検察はなぜ”常識外れの籠池夫妻逮捕”に至ったのか – 郷原信郎が斬る 籠池氏に不当に便宜を謀り、補助金が行くように仕向けた人間が本当の詐欺師であり国にたかるシロアリなのだ。情実昭和内閣に於いては凡ゆる法律が鬱愚恣意運用されている https://t.co/1uAEGD70Os
― kojikaneko生涯「こんな人」 (@suzupap) 2017年8月1日
検察はなぜ”常識外れの籠池夫妻逮捕”に至ったのか https://t.co/cGHPabcb4k
― てんぷ 支持政党 自由党 (@tenpu1) 2017年8月1日
検察の常識として凡そあり得ない逮捕であり、過去に繰り返してきた数々の検察不祥事にも匹敵する「暴挙」だと言わざるを得ない。このような無茶苦茶な捜査からは直ちに撤退すべきである
「国の補助金の不正受給である限り、詐欺罪が適用される余地はない。」➡︎検察はなぜ”常識外れの籠池夫妻逮捕”に至ったのか – 郷原信郎が斬る https://t.co/EXLE4dIPUo
― リグーリア1 (@robipion) 2017年8月1日
投稿コメント全ログ コメント即時配信 スレ建て依頼 削除コメント確認方法
▲上へ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK230掲示板 次へ 前へ
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。