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ロシア政府職員の指示で船を乗り換え(右は投棄された貝殻の山)/(提供写真)
交流船の「行先旗」はロシア国旗、埠頭利用もNG 安倍外交は大失敗 北方領土上陸ルポ
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/210536
2017年7月31日 日刊ゲンダイ P5 文字お越し
「私の世代でこの問題に終止符を打つ」――。安倍首相が大見えを切った北方領土の返還交渉は案の定、漂流している。百戦錬磨のロシアのプーチン大統領に手玉に取られ、平和条約締結すらおぼつかない。安倍政権は総額3000億円規模を負担する経済協力プランを提案して機嫌を取るが、そもそも現地はどんな状況なのか。北方4島ビザなし交流事業に参加し、7月下旬に国後島と択捉島を訪れた筑波大教授の中村逸郎氏が最新事情をリポートする。
■日ロ政府の“対応”に大きな温度差
「あ〜もったいない」
国後島の港に到着すると、日本側訪問団の中からこんな声が上がった。産業廃棄物の横にホタテの貝殻がうずたかく積まれている。その高さは3メートルほど。殻長は20センチもあり、大人の顔よりも大ぶりなものもある。
北方領土の周辺海域はエサとなるプランクトンが豊富。立派に育った魚介類がゴロゴロしている。日本では貝殻も貴重な水産資源だ。乾燥させて粉末化すれば、いくらでも有効利用できる。酸性土壌の中和や雨水濾過に用いられたりする。
北方領土には生かし切れていない貴重な資源が眠っている。日本からさまざまな分野のビジネスマンがビザなし交流事業に参加できれば、安倍政権が進める日ロの経済協力は大きく花開く可能性を秘めている。しかし、現実はそんなに甘くない。
羽田空港から中標津空港に飛び、根室で1泊。7月20日午後、バスで向かった根室港で交流船に乗り、国後島に向かった。緊張が高まる。出港から約1時間10分で日ロの中間線(通過点)を越えた。すると、船首にロシア国旗が掲げられた。目的地の国旗を示す「行先旗」である。ロシアによる国後島の実効支配を認めたも同然の行為だ。これに、「ロシアへ敬意を表するための掲揚」という歯切れの悪い説明をする人がいた。
中間点から2時間20分。午後8時に国後島の沖合に停泊した。明朝まで船内で過ごすことになった。
夜が明けた翌朝7時すぎ、国後島からロシア側の小型船が向かってくる。交流船に横付けすると、国境警備隊や税関職員ら総勢4人ほどが乗り込んできた。日本の政府職員と北方領土への「入域手続き」を取り交わすためだった。訪問団員名簿に記載された氏名と顔写真をもとに、双方が1人ずつ本人確認。ロシア船に乗り移り、およそ10分で国後島の埠頭に着いた。
「8年前に来た時はこんなにしっかりしたコンクリート岸壁はなかった」
訪問団で一緒になった夫婦は、国後島の発展にかなり驚いた様子だった。
2011年に埠頭の改良工事が完了。交流船の2倍以上の大型貨客船を岸壁に係留できるようになったのだ。それでもロシア側が交流船に埠頭を利用させないのは、「入国手続き」を踏んでいないからだろう。
ビザなし交流で訪問できるのは国後島と択捉島だけ。色丹島や歯舞群島には足を踏み入れることもできない。安倍政権は北方領土返還交渉に前のめりになっているが、ロシア側の対応を見る限り、大きな温度差を感じざるを得ない。(つづく)
交流船の「行先旗」はロシア国旗、埠頭利用もNG https://t.co/fN0FLqIiGU #日刊ゲンダイDIGITAL
― Hirokazu Azegami (@AzegamiHirokazu) 2017年7月31日
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