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2017年07月27日 「ジャーナリスト同盟」通信
<政治は結果責任>
政治は結果責任である。結果について、誰も逃げられない。たとえ独裁的リーダーでも、民主を標榜する政党において、それは免れない。国民は安倍を信用していない。自民党の国会議員も党員も、である。安倍の父親が仕えた福田赳夫は、常々「信なくんば立たず」と公言していた。都議選は、日本の表玄関で、東京都の財政は韓国を上回る、巨大国際都市の議会選挙であって、文字通り国政レベルである。そこで、歴史的に、いうまでもなく、党にとって壊滅的大敗をした。その責任は安倍内閣の戦争法制と、一連の安倍にかかわる、途方もないスキャンダルによって、無党派層、とりわけ女性が安倍NOを突き付けた結果である。即辞任するしかないのだが、辞めないと言い張って、なんと多くの国民が反対する、9条改憲に突っ込もうとしている。常軌を逸した対応に、自民党員の怒りは声なき声として、永田町に響いている。筆者の耳にも、ビンビンと届いてきている。
<責任を取らない自民党と、責任を取る民進党>
責任をとらない自民党に対して、民進党は幹事長の野田佳彦は言うまでもなく、代表の蓮舫も辞意を漏らしている。同党は、とことん都議選の総括をした結果を踏まえたものである。解党的出直しに成功すれば、浮揚力を手にするかもしれない。
民主党時代の消費税8%や原発問題の対応の大きすぎる過ちなど、深い反省と謝罪をして、ついで国家主義の安倍内閣に対抗できる野党共闘に、率先取り組む政党に変身することができれば、国民の認識も変わるかもしれない。
自民党右翼と代わり映えしない議員を排除するくらいの、リベラルな党執行部を立ち上げることが出来るかどうか。
それはそれとして、民進党の都議選総括によって、安倍・自民党はさらに窮地に追い込まれることになるだろう。人事どころではなくなる。
<責任を取らない稲田防衛相と責任を取らせない安倍首相>
例の南スーダンの日報隠ぺい工作が露見、防衛省は統幕議長と事務次官のトップが辞任する。これは当然のことであるが、安倍首相は国民が求めている稲田防衛相を、これまでも特別に弁護して、罷免しようとしていない。
稲田を弁護してきた菅も態度を変えた、と見られているが、それでも安倍は必死で稲田をかばってやめさせようとしていない。
二人の特別な仲が、政界雀の関心事になっている。
<「稲田に脅されている安倍」と清和会OB>
過去に福田内閣において、官邸を中心に活動してきた清和会OBに「一体なぜなのか」と質問してみた。意外な返事が返ってきた。
彼は安倍を、父親の秘書官時代からよく知っている人物である。「若いころから品行方正な人間ではなかった」といい、その上で「稲田に脅されているのではないのか」と感想を述べた。これには、当初何のことか理解できなかった。
日本の女性は弱い。特にやくざ・暴力団に弱い。AVとか芸能界・性ビジネス・覚せい剤は、ことごとくやくざの縄張りである。7月26日も香港から陸揚げされた覚せい剤350キロが、押収されている。無数の女性が泣いているのだが、内閣の女性大臣は強いというのである。
いずれは発覚するのであろう。セイジは結果責任である。清和会OBは、国会での安倍答弁の時、隣の麻生や稲田の表情をじっと観察している。
2017年7月27日記(政治評論家・日本記者クラブ会員)
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