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「場当たり」稲田を増長させた政治環境/政界地獄耳
https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/1859726.html
2017年7月22日8時51分 日刊スポーツ
★南スーダンPKOの日報問題は、防衛相・稲田朋美の隠蔽(いんぺい)関与の疑いが濃厚だ。背景には特別防衛監察の結果公表を目前に、陸上自衛隊など制服組と呼ばれる自衛官の間にくすぶる稲田への不満が背景にあるとの見方があるという。確かにPKO法にも抵触しかねない危険地域での活動で、日報は当時の状況を把握する上で、また今後の活動の指針として重要な資料となる。しかし中途半端な政治的要求で、また首相・安倍晋三の出動判断や、そのギリギリの状況を「平穏」で「戦闘」はないと言い張った稲田の陸自をあざむき、国民をだました罪を隠し通そうとした犯罪性の方が問題だ。
★そして何よりも自らが防衛相という自覚がなく、政権や政局の赴くままに場当たり的に対処してきた稲田のシビリアンコントロールの欠如や、隊員たちとの信頼感のなさ。政権が強引に事を進めても誰もとがめない政治環境が、この無能な司令官を増長させたといえる。だが当選7回を数えるベテラン議員に閣僚未経験者がゴロゴロいる中、たかだか当選4回。同期どころか当選5回組の首相補佐官・柴山昌彦、自民党総裁特別補佐、筆頭副幹事長・西村康稔でさえ未入閣。稲田と同期で首相の側近といわれる萩生田光一も、官房副長官どまりだ。その間稲田は当選3回で内閣府特命担当大臣(規制改革担当)、行政改革、公務員制度改革、再チャレンジ、クールジャパン戦略等を担当する国務大臣もそれぞれ兼務した。
★無論、結果を残したものなど何もない。その後党3役となる政調会長に抜てき。続いて防衛相に。政務官や副大臣の経験すらない。つまりいかに異例の重用だったかわかる。その任命権者はすべて首相だが、その責任は極めて重い。政権の命取りは稲田か。(K)※敬称略
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