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稲田防衛相の「隠ぺい疑惑」はなぜ暴露された?情けなさすぎる真相 〜「極秘会議」の中身が漏れるなんて
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/52354
2017.07.20 半田 滋 現代ビジネス
■暴露した「政府関係者」の意図
南スーダンの国連平和維持活動(PKO)に派遣された陸上自衛隊の日報問題で、稲田朋美防衛相の虚偽答弁疑惑が急浮上した。日報を保管していた事実を非公表とすることを決めた、防衛省最高幹部による会議に出席しながら、国会では「報告はされなかった」と答弁していたと、複数の報道機関が伝えた。
内閣改造を8月に控え、問題発言が続いた稲田氏は退任が確実視されている。「安倍首相のお気に入り」という神通力は消え失せ、政府関係者から会議出席の事実を暴露される結果になった。
奇妙なのは、稲田氏が、元福岡高検検事長がトップを務める防衛監察本部に「調査を命じた」と国会で答弁し、今年3月に実際に監察を命じていたことだ。
2007年に防衛省の内部調査機関である防衛監察本部が設置されてから、防衛監察はこれまで3回行われた。いずれも緻密な調査によって、問題点が明らかにされている。
稲田氏が「罪」を犯しているならば、この調査命令は天にツバする行為に等しいが、自身の関与がバレないと本気で思ったのだろうか。
稲田氏は監察結果について「中間報告を含め検討する」と話していたが、内閣改造までに中間報告が出る保障はない。「それでは納得がいかない」とする政府関係者がいなければ、会議出席の事実が暴露されることはなかったかもしれない。
もっとも稲田氏は19日、「隠蔽を了承したとか、非公表を了承したとかいう事実は全くありません」と否定。「2月に(日報の非公表を決めた)会議があったか」との質問には答えないまま、足早に省内に入った。
■隠蔽工作を目の当たりにしながら…
新聞報道だけでは詳細が分かりにくいので、改めて、日報をめぐる一連の流れを確認しておきたい。
防衛省は昨年12月、陸上自衛隊の部隊がまとめた日報の情報公開請求に対し、廃棄して存在しないことを理由に不開示とした。だが、同じ月のうちに別組織の統合幕僚監部に保管されていた事実が判明、今年2月になって開示した。
ところが、実は日報は今年1月、陸上自衛隊でも見つかっていた。これを受けて、防衛省の最高幹部による緊急会議が2月15日、稲田氏のほか、黒江哲郎事務次官、豊田硬(かたし)官房長、岡部俊哉陸上幕僚長らが出席して開かれた。
廃棄して「ない」はずの日報を今さら「あった」とはいえず、「陸上自衛隊にあった日報は隊員個人が収集していたもので、公文書にはあたらない」という理屈を付け、「保管の事実を公表する必要はない」との結論に達して会議は終了した。
3月になって、「日報は陸上自衛隊に保管されていたものの、廃棄された」との報道があり、稲田氏は国会で矢面に立たされた。3月16日の衆院安全保障委員会で、稲田氏は「(陸上自衛隊から)報告はされなかった」と明言。そのうえで「私の責任で徹底した調査を行わせる」と述べ、防衛監察を命じたことを明らかにしている。
自らが出席した最高幹部会議で隠蔽工作を目の当たりにしながら、犯人探しを命じたのだとすれば、相当に面の皮が厚いといわざるを得ない。
3月当時の報道では、廃棄を指示したのは、統合幕僚監部の背広組幹部で、実名は出ていないものの、辰己昌良総括官とされていた。国会でその点を指摘された辰己氏があまりにも堂々としていたため、内局幹部は「内局のトップクラスと相談しているからではないのか。仮にそうだとすれば、日報問題の根は深い。『組織ぐるみ』でないことを祈りたい」(筆者の3月23日の記事「防衛省・南スーダン日報隠しの『深層』」)と話していたが、今や「組織ぐるみ」の隠蔽工作だった疑いが濃厚なのだ。
■すっかり愛想を尽かされた
隠蔽工作の背景には、二つの問題が潜む。ひとつはシビリアンコントロール上、欠かせない政治家による統率力が稲田氏には決定的に欠けている点である。
防衛相就任から1ヵ月後の昨年9月、稲田氏は南スーダンPKOの視察を予定していた。15日に訪米し、その足で現地へ飛ぶ日程だったが、前日の16日夕方になって突然、中止した。
防衛省は「抗マラリア薬の副作用による体調不良」と説明したが、稲田氏はワシントンDCでカーター国防長官と会ったほか、アーミテージ元国務副長官、国際通貨基金(IMF)のラガルド専務理事と予定通り会談し、米戦略国際問題研究所(CSIS)で講演までこなした。
アーミテージ氏とラガルド氏は、稲田氏が自民党政調会長だった一昨年9月の訪米で面会した相手であり、そのときもCSISで講演している。これらは政治家としての活動である政務の色彩が強く、防衛相としての公務とはいえない活動が含まれている。
しっかり政治活動をこなしながら、最優先すべき南スーダン訪問をドタキャンした神経が防衛省内で疑われたのである。
稲田氏は結局、南スーダンへ行かないわけにはいかなくなり、10月に仕切り直しの訪問となった。現地滞在はわずか7時間、しかも昨年7月にあった銃撃戦の現場を避けて通り、「情勢は比較的落ち着いている」と安倍首相に報告して、隊員が命掛けで取り組まねばならない「駆け付け警護」の任務を与える道筋をつけた。
このほかにも沖縄訪問のドタキャンなど、気分次第なのか公務をキャンセルすることがあり、防衛省は記者団に同行取材を呼びかける際、「状況によっては中止される可能性があります」とただし書きを付けていたほどだ。
さらに、6月にあった東京都議会選挙の応援演説では、「防衛省、自衛隊、防衛大臣、自民党としてもお願いしたい」と発言した。「防衛省・自衛隊の政治利用だ」との批判を浴びて撤回したが、記者会見で「誤解を招きかねない発言であったことから撤回し、またおわび申し上げているところでございます」と「誤解」という言葉を35回も使って釈明した。
稲田氏は前後の脈絡なく「防衛省、自衛隊、防衛大臣」という言葉を持ち出しており、有権者が誤って理解をする、すなわち誤解する余地はない。
「自分は間違っていない」という子供じみた言い訳は、森友問題でもみられた。
稲田氏は「籠池氏の事件を受任したこともない」「裁判を行ったこともない」と事件とは無関係であることを主張していたが、大阪地裁の出廷記録が報道されたのを受けて一転、前言を撤回した。
極めつけは「私の記憶に基づいた答弁であり、虚偽の答弁をしたという認識はない」と開き直ったことである。「記憶」という言葉を持ち出せば、事実に反していても問題ないというのだ。
こうした「自己チュー」気味の態度は防衛省内でも存分に発揮されており、稲田氏に接する官僚や隊員は「腫れ物に触るようにしている」と正直に打ち明け、隠さない。
■どうしようもない隠蔽体質
隠蔽工作の背景となった二つ目の問題は、もともと防衛省・自衛隊に潜む隠蔽体質である。
2004年、海上自衛隊の護衛艦「たちかぜ」の乗組員だった一等海士が自殺した。遺書には「上官からいじめを受けた」との趣旨が書かれていたことから、遺族は国と上官を相手に損害賠償請求訴訟を起こした。
遺族が「たちかぜ」の全乗組員に実施したアンケートなどの開示を求めたのに対し、海上自衛隊は「破棄した」と主張した。だが、控訴審の途中で現役の3等海佐がアンケートの存在を告発し、ようやく海上自衛隊が裁判所に提出、文書を「重要な証拠」と認定した東京高裁は、国などに約7350万円の支払いを命じる判決を出した。
海上自衛隊は2003年のインド洋での海上自衛隊補給艦から米艦艇へ提供した給油量の誤りも隠蔽し、国会で問題にされた。
加えて陸上自衛隊では2000年、幹部が民間人に違法に小銃を射撃させる事件があった。「表面化すれば、自衛隊の威信が失墜する」として刑事処分をとらずに内部の軽い処分で済ませ、報道で明るみに出るまで事件を隠蔽した。
■組織の「良心」がはたらいた?
防衛省・自衛隊の歴史をひもとけば、事件や不祥事の隠蔽の歴史といっても過言ではない。事実を公表し、説明責任を果たして再発防止と組織再生を誓うことより、組織防衛を優先させるのである。「自ら守るから自衛隊」。こんな戯れ言は耳にタコができるほど聞かされてきた。
今回の日報をめぐる隠蔽工作を、「国会で責められ続けている稲田氏を守る」という動機によるものだったと捉えると間違う。稲田氏が今後、日報の有無をめぐって「ある」「ない」と対応を二転三転させる可能性が浮上したために、「これ以上、組織を傷つけてはならない」と、「あうんの呼吸」で隠し通すことで一致したのではないか。
一方、外部の人間が知るはずのない最高幹部会議での結論が明るみに出たのは、内閣支持率の急降下により安倍政権の足元がぐらつき始めた今こそ、持て余し気味の稲田氏を切り捨て、あわよくば防衛省・自衛隊に潜む旧弊体質を改め、出直しを期したいという組織内の「良心」が働いたと考えるほかない。
稲田氏が隠蔽工作への関わりを否定するならば、防衛監察の中間報告を急がせるべきである。そして中立の立場からの検証結果を、国民の前に示さなければならない。
シビリアン・コントロールが死語になってしまったと思われる防衛省・自衛隊に良心が残っていたら喜ばしいが。
― 大島 利夫 (@toshi_oshima) 2017年7月20日
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― 黒ピカ広 (@black_pikahiro) 2017年7月20日
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― 黒ピカ広 (@black_pikahiro) 2017年7月20日
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― 宇宙からの使者 (@hirochiyan) 2017年7月20日
こういうバカじゃないと防衛相は務まらないんだろうけど、お粗末だな〜
― イクタ シゲヤ (@shigeya_ikuta) 2017年7月20日
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― 大籔惠赦 (@Oyabu_Keisha) 2017年7月20日
稲田大臣の隠蔽体質も自衛隊自体の隠蔽体質も問題だが、もっと問題なのは、事案が流出し続ける事。
防衛省幹部「稲田大臣は報告を受けても事の重大性を認識できなかったのではないか」ダメだこりゃw 一刻も早く辞めろ #稲田朋美
― 後藤貴広(ごっちゃん) (@5gochan5) 2017年7月20日
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稲田朋美って、もしかして「シビリアンコントロール」って知らないんじゃないか? という疑問が湧いてきたんだが。
― tomoko isobe(脱被曝に一票) (@sobtomk) 2017年7月20日
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稲田防衛相の「隠ぺい疑惑」はなぜ暴露された?情けなさすぎる真相
― トシ (@besthq1189) 2017年7月20日
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- 嘘をつき国会を侮辱して恥じない 稲田防衛相に対して遠慮する必要はない フランクリン 2017/7/20 16:24:03
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