【閉会中審査】前川氏「個人的行動なぜ全国紙に」 2017年7月10日13時45分 朝日新聞 学校法人「加計(かけ)学園」の獣医学部新設問題をめぐる閉会中審査が10日、衆院の文部科学、内閣両委員会の連合審査会の形であった。閉会中審査は午後、参院でも行われる。 〈午後1時37分〉 日本維新の会の丸山穂高議員の質問が終了。衆院の閉会中審査が終わる。 〈午後1時26分〉 維新の丸山氏が前川喜平・前文部科学事務次官に対し、「出会い系バー」に行っていたことについて「貧困の調査だった」などと説明したことをただす。 前川氏は「調査という言葉遣いは適切ではなかった」と答弁。その上で「個人的な行動がどうして全国紙で報道されるのか。昨年秋にすでに杉田(和博)官房副長官から注意を受けた。そのことがなぜ読売新聞に出たか問題にすべきだと思う。この記事が出た前後に官邸からの動きも感じた。私に対するメッセージだと思う。私以外にも行われているとしたら、国家権力とメディアの関係は問題だ。横行しているとするならば、国民として看過できない」と強い口調で語る。 〈午後1時17分〉 維新の丸山氏の質問が始まる。「政府も率直な反省も必要だ」 菅義偉官房長官は「(文書の)出所が不明だった。大臣、副大臣、政務官もまったく知らなかった。私自身の補佐官も担当が違っている。私は怪文書のような文書だと申し上げた」と説明。「その後の調査でそこの認識は変えている」 〈午後1時15分〉 社民党の吉川元議員が前川・前文科次官に対し、行政がゆがめられたとの疑念が政府答弁を聞いて払拭(ふっしょく)されたかと感想を聞く。 前川氏は「ゆがめられたと感じているのは規制緩和の是非ではなく、特定事業者がどう決まったかだ」と指摘。「加計学園の獣医学部が4条件を満たしているのか、京都産業大学との比較が十分だったのか、わからないままだと思っている」と述べた上で、「私が知る限りのことを申し上げてもわからないと思う。和泉(洋人)・首相補佐官や加計(学園)理事長らから話を聞いていただく必要がある」。 〈午後1時1分〉 社民の吉川氏が質問に立つ。安倍晋三首相が6月下旬になって突然、獣医学部新設を「全国展開をする」とした発言を取り上げ、政府の説明を根底から覆すと菅官房長官をただす。しかし、答弁に立ったのは山本幸三地方創生相。「(答弁すべきは)官房長官! 官房長官!」との声が出るなか、山本氏が答弁を続ける。文科委員会の永岡桂子委員長が「簡潔にご答弁をお願いします」と注意する一幕も。 〈午後0時55分〉 民進党の大串博志議員が首相と加計学園理事長の関係をただす。 萩生田光一・官房副長官は「総理と加計氏が友人であることは承知している」と述べるも、「腹心の友」かどうかは知らなかったといった趣旨の答弁。前川・前文科次官は「8月終わりごろに担当課から説明を受けた際に(友人だと)聞いた覚えがある」。 〈午後0時52分〉 民進の大串氏が証人喚問に応じるかと質問し、内閣府の藤原豊・前審議官が「答弁は控えたい」と答弁。 〈午後0時46分〉 国家戦略特区で加計学園の獣医学部新設が決まることについて「暗黙の共通理解はあったと思う」と前川・前文科次官。民進に大串氏の問いに答える。 〈午後0時42分〉 民進の大串氏が和泉首相補佐官らの証人喚問に応じるかを問い、菅官房長官が「国会で決まれば従う」と答える。 〈午後0時37分〉 民進の大串氏が前川・前文科次官に証人喚問に応じる考えがあるか尋ねる。「お受けするつもりはある」と前川氏。 〈午後0時32分〉 民進の大串氏が和泉・首相補佐官や木曽功・内閣官房参与(当時)の働きかけについて具体的にだたす。 前川氏は「木曽参与が私を訪ねて来たのは(昨年)8月下旬だった。木曽参与は(文科省の)3年先輩。様々な話の中で、今治の獣医学部新設を早く進めてほしいという話があった。(加計学園)理事としての陳情だと受け止めた」「和泉補佐官に官邸4階の執務室に呼ばれた。案件は承知していなかったが、(加計学園の獣医学部新設を)早く進めるようにという話だった。総理は自分の口から言えないから、という話だった」。 〈午後0時25分〉 民進の大串氏の質問に対し、加計学園の獣医学部新設をめぐる官邸の働きかけについて前川・前文科次官が説明。「官邸サイドからの働きかけが私にも直接的にあった」「木曽さんについては加計学園理事として(働きかけたの)ではなかったか」 〈午後0時20分〉 民進の大串氏の質問に移る。連合審査会に和泉首相補佐官や木曽参与(当時)らの出席を与党側が拒否したことを批判。「安倍首相がいう『国民への説明責任を果たす』ということになっていない」 〈午後0時10分〉 公明党の吉田宣弘議員が前川・前文科次官に対し、在職中に行政がゆがめられたと主張したことがあったのかとただす。 これに対して、前川氏が「国家戦略特区の制度で認める過程で、文科省としては、大臣や局長は言いにくいだろうが、無理を強いられている。(そういう認識は)文科省の職員はみんな持っていた」「条件を付すことで今治市の加計学園しか残らない。それはなぜなのか。ブラックボックス化されている。文科省からはうかがい知れない部分がある」「なぜ(開学の時期が平成)30年4月でなければならないのか、文科省はわからない」「不合理な意思決定プロセスだった」と答弁。 〈午後0時7分〉 公明の吉田氏が行政がゆがめられたとの前川・前文科次官の指摘に絡み、政府の国家戦略特区ワーキンググループ(WG)委員の原英史氏に説明を求める。「(安倍首相と加計学園理事長が)友人であることはまったく知らなかった」 〈午前11時58分〉 公明の吉田氏が国家戦略特区WG委員の原氏に、特区の検討プロセスについて質問。原氏は今治市の提案について説明した上で、「国家戦略特区にふさわしい地域だ」と強調。獣医学部の規制について「あまたの岩盤規制の中でも異様な規制だ」と指摘した。 〈午前11時55分〉 公明の吉田氏が国家戦略特区での規制改革の意義について山本幸三地方創生相に質問。山本氏は「岩盤規制の突破口を開き、潜在力を解き放つ」などと説明。 〈午前11時50分〉 公明の吉田氏の質問に移る。 〈午前11時47分〉 自民党の平井卓也議員が「萩生田官房副長官が中心人物のようになっている。本当のところはどうなのか。本人が心の底から真実を述べれば周りの人はわかる」と質問。 これに対して、萩生田氏は「なんら能動的に関わりを持ったことはない」と答弁。 〈午前11時39分〉 自民の平井氏が文科省の天下りの問題と学部の新設抑制との関係をただす。前川・前文科次官は「天下りとの関係はまったくの無関係だ」。 〈午前11時30分〉 香川県選出の自民・平井氏が「四国では獣医師が足りない」と主張。前川・前文科次官は「獣医学部の入学者は全国的に散らばっている。卒業後も全国に散らばっている。そう考えると獣医師が不足しているからこの地域に作るというのは単純に考えられない」。 〈午前11時28分〉 自民の平井氏が前川・前文科次官に獣医学部の新設規制が正しかったのか質問。前川氏は「時代の流れに応じて見直しが必要だ」「本当に増設が必要なのかしっかりとした議論が必要だ」と述べる一方で、「規制改革の結果、平成30年度に加計学園を作ることが結論になっている。その意思決定を問題視している」。 〈午前11時25分〉 自民の平井氏が「(政策決定の)プロセスに問題があったのか」と述べ、参考人招致された政府の国家戦略特区WG委員の原氏に質問。原氏は「利益誘導に加担しているように言われているのは残念でならない」と述べ、経緯を説明。 〈午前11時17分〉 自民の平井氏が質問に立つ。前川・前文科次官の答弁について「安定していて、理路整然としている。そういう話を聞いて、なおさら思うのはなぜ事務次官のときに職責を全うしなかったのか。辞めてからいろいろ言われるのは違和感がある」。 前川氏は「ご指摘の通り、在職のときにできることがあったのではないか。行動の余地があったのではないかというのは反省もしている」と釈明。一方で、「国民が知らなければゆがみを是正できないと考えて、発言を始めた」。 平井氏は、文科省の内部文書の流出元を前川氏と疑って問い詰めたが、前川氏は「私がなんらかそこで明確にお答えすべきものではないと思っている」。 〈午前11時12分〉 「10/7萩生田副長官ご発言概要」文書について、萩生田官房副長官は「文科省の求めに応じてその都度、真摯に対応してきた。明確に発言したワード、センテンスが(文書に)あるわけではない」。 文科省の担当局長も「(文書は)正確性に欠いている」と答弁。 〈11時7分〉 共産党の宮本岳志議員が萩生田官房副長官に質問。萩生田氏は「(加計学園の獣医学部の)開学の時期については予備知識はなかった。文科省に話したことはなかった」。 〈午前10時59分〉共産の宮本氏の質問が続く。獣医学部の新設を「全国展開する」との首相の発言を取り上げ、前川・前文科次官に考えを聞く。 前川氏は「獣医学部のような学部は一定の計画養成、入学定員の管理が必要だというのがこれまでの文科省の考え方で、全体として見直すのあれば、根本的に大学設置認可のあり方から考えなければならない」と説明。さらに「国家戦略特区の中で認めるなら、まずは今治市での成果を評価する必要がある。卒業まで6年かかる。少なくとも(評価するには)10年内外は必要ではないか。論理的にできないことだ」。 〈午前10時51分〉 「10/7萩生田副長官ご発言概要」とされる文書について共産の宮本氏が前川・前文科次官に質問。「10月中に現職中に職員から説明を受けた際に受け取って、目にした資料だ」と前川氏。 宮本氏はどういう意味を持つ文書なのかさらにただすと、前川氏は「(開学の時期を)平成30年4月と期限を区切ることも性急ではないかと思っていた。そのご相談の資料だと思う」と答える。 〈午前10時46分〉 質問者が共産の宮本氏に。前川・前文科次官が記者会見で「行政がゆがめられた」と述べたことについて、どういう意味なのかを質問。 前川氏は「国家戦略特区で獣医学部新設を認めることになったが、認めるプロセスに問題があったと認識している」「条件が付される中で、加計学園だけが残ることになった。初めから加計学園に決まっていたように見える」。 〈午前10時37分〉 民進党の緒方林太郎議員の加計学園の獣医学部新設が獣医学部新設の「4条件」に合致しているのかとの質問に、山本地方創生相が長々と答弁し、ヤジが飛び交う。 〈午前10時31分〉 民進の緒方氏が需要と供給で考えるのはおかしいのではないかと指摘。山本地方創生相は「質を確保した上で、自由な競争を行った方が国民経済にとっては得になる」。 〈午前10時26分〉 山本地方創生相は獣医師について需要と供給の観点から「獣医師を増やすことはよいことだ」と説明。 これに対し、民進の緒方氏が需要と供給で学校を作るものなのかと前川・前文科次官に質問。 前川氏は「大学の設置認可について変遷がある」とした上で、経緯を説明。医師や獣医師のように養成に6年がかかり、費用がかかる分野は「一定のコントロールが必要だと思う」。 〈午前10時20分〉 民進の緒方氏が獣医学部新設について「2校、3校できても問題ないのか」とただす。 〈午前10時15分〉 民進の緒方氏が「(獣医学部新設の)全国展開を目指す」との首相の発言を取り上げ、首相自身が加計学園の獣医学部新設に自身が関与する余地はないと説明していたことと矛盾しているのではないかと指摘。 山本地方創生相は「岩盤規制を突破する。国家戦略特区で評価が大丈夫だということであれば、全国展開するのが原則だ」と説明。 〈午前10時9分〉 民進の緒方氏が質問に立つ。緒方氏は冒頭、九州北部の豪雨について取り上げる。菅官房長官は「全力で取り組んでいる。一日も早い復旧・復興も大事だ」と説明した。 〈午前10時8分〉 民進党の福島伸享議員が「首相が出てきて説明しないと疑惑は晴れない」と指摘し、臨時国会の召集を求める。菅官房長官は「与党とも相談して決めたい」と答弁。 〈午前10時1分〉 「肝心なことは記憶にございません。そんなに萩生田内閣人事局長(萩生田官房副長官)が怖いんですか?」。民進の福島氏が記憶にないと答えた官僚の答弁を批判した。 〈午前9時50分〉 民進の福島氏の質問が続く。加計学園の獣医学部新設をめぐり、官邸がどうかかわっていたのか前川・前文科次官に説明を求める。 前川氏は「和泉(洋人首相)補佐官からお話を伺ったことはある」「私としては内閣府がこの仕事を進める上で官邸の動きがあったと思っている」と説明した。 〈午前9時43分〉 民進の福島氏が学校法人「森友学園」(大阪市)への国有地売却問題に言及し、「森友問題はまだ終わっていない」と集中審議を要求。「加計学園」の問題に移る。 福島氏が文科省の内部文書をめぐる追加調査で萩生田官房副長官に関する文書(「10/7萩生田副長官ご発言概要」)が見つからなかった点を指摘し、前川・前文科次官に文書の存在について質問。前川氏は「在職中に担当課からの説明を受けた際に受け取り、目にした文書に間違いない」と発言。 福島氏が萩生田官房副長官に圧力をかけたのかとただすと、萩生田氏は「私の方から伏せてくれとか、なくしてくれとかそういう指示をしたことはない」と答弁。 〈午前9時39分〉 民進の福島氏が「国税庁長官にするなんてあり得ない」と前財務省理財局長の佐川宣寿・国税庁長官の国税庁長官起用を批判。菅官房長官が「安倍内閣として適材適所の人事配置を行った」と答弁。 〈午前9時37分〉 民進の福島氏が「森友学園」をめぐる文書の保存のあり方について追及する。 〈午前9時28分〉 民進の福島氏は、「森友学園」問題の国会答弁で事実確認や記録の提出を拒み、批判を浴びた前財務省理財局長の佐川氏について「(閉会中審査に)なぜ出てこないのか」と批判した。 〈午前9時27分〉 永岡・文科委員長の議事進行で始まる。質問のトップバッターは民進の福島氏。 〈午前9時〉 開会の予定時刻になっても始まらず。与党は、和泉首相補佐官と内閣府の藤原豊・前審議官の参考人招致を拒否した。 http://www.asahi.com/articles/ASK7B310BK7BUTFK002.html
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