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急速にしぼむ小池新党への期待
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2017-07-06 天木直人のブログ
安倍自民党が東京都議選で歴史に残る惨敗を喫したのは、ひとえに小池百合子の都民ファーストという受け皿があったからだ。
それはそうだろう。
安倍・菅暴政への怒りをぶつけようにも、その怒りを受け止めて、政治の場で発散させてくれる政党がなかったからだ。
今度の都議会選は、表向きには都議会改革がテーマだったが、そんなものに関心を持っている都民などいない。
ましてや国民は、東京都民しか参加できなかった今度の都議会選を地団太踏んで眺めていたに違いない。
今度の都議会選が教えてくれた事は、安倍・菅暴政に対する世論の不満、怒りが想像以上に大きいということだ。
その不満や怒りの受け皿のなさに、世論がいかに歯ぎしりしていたかということだ。
だからこそ、いますぐ都民ファーストが国民ファーストの小池新党になって、国民参加の総選挙に突入してもらいたい。
そう皆が思っているに違いない。
安倍・菅暴政コンビが一番恐れているのもそれだ。
ところが、その期待が見事に裏切られた。
これから本格的に小池劇場が始まろうとした矢先に、小池百合子が都民ファーストの代表を降りて、都政に専念すると宣言したからだ。
一体、小池百合子に何が起きたのだろう。
これは、次なる挑戦へのカモフラージュなのか。
私にはわからない。
しかし、きのう7月5日の朝日新聞が掲載した小池百合子との単独インタビューを読んで、私は確信に近いものを感じた。
このインタビューは、小池百合子が7月3日に都民ファーストの代表を自認して特別顧問になった直後に行われた、おそらく最初のインタビューだ。
単独インタビューの相手が、安倍・菅暴政コンビに批判的な朝日新聞である事も興味深い。
そこで小池百合子はこう語っている。
「主体として新党を作ったりということは、都知事との職をしっかり務めて行きたいので、勘弁してよというその一言」と。
「国政については色々な動きが出てくるから、遠くから見守っているという形」と。
驚くべき、突き放した言い方だ。
それが、仮名手本忠臣蔵に出てくる大石内蔵助の昼行燈ぶりならわかる。
しかし、私にはそうは思えないのだ。
本音のように聞こえるのだ。
小池百合子に何が起きたのか。
渡辺喜美とか河村たかしとか長島昭久とか、すり寄って来る連中がろくでもない者ばかりでうまく行かないと悟ったのか。
小泉父子や石破茂らを巻き込んだ自民党分断作戦は奏功しないと見て取ったのか。
安倍首相らと近い自らの政治信条から、脱却できないと考えたのか。
安倍首相が滅茶苦茶にした日本の尻ぬぐいをさせられるよりも、知事に専念し東京五輪を成功させた方が得策と考えたのか。
あるいは、これから起きる、右翼、左翼、双方からの批判やスキャンダル攻撃から逃げたのか。
それはわからない。
しかし、はっきりしている事は、もし小池百合子が国政を目指し、初の女性総理になる野心があるのなら、今しかないということだ。
東京五輪後に安倍政権を引き継ごうと思っているのなら、その時は来ないということだ。
四年先の日本や世界は激変しているだろう。
その時まで日本がこのまま続いている保証はない(了)
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