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皆が「黒を白」と口裏合わせ 安倍サマをかばう異様な国
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/207930
2017年6月22日 日刊ゲンダイ 文字お越し
安倍首相(左)と萩生田副長官/(C)日刊ゲンダイ
くっさい芝居をいつまで見なければいけないのか。誰もが「いい加減にしろ」とツッコミたくなるのが、「劇団・安倍内閣」によるウソ丸出しのヘタな演技である。
強引に国会を閉じ、加計学園疑惑の幕引きを狙ったのに、ポロポロと新事実が続出。安倍首相が荒っぽい政府対応を陳謝した途端、決定的文書が飛び出したのだから、ザマアない。
「官邸は絶対やると言っている」「総理は『平成30年4月開学』とおしりを切っていた」――。文科省が公表に追い込まれた「10/21萩生田副長官ご発言概要」と題された文書。昨年10月21日、安倍の最側近の萩生田光一官房副長官と常盤豊高等教育局長との面会内容を記したという文書には、安倍の「ご意向」と「威光」を借りた“加計ありき”の圧力がにじむ。
萩生田の発言記録が問題視されるのは、これで2度目だ。文科省の再調査で見つかったメールには「指示は藤原(豊・内閣府)審議官曰く、官邸の萩生田副長官からあったようです」と記されていた。メールは内閣府から文科省に送られ、国家戦略特区の事業者選定要件に「広域的に存在しない地域に限り」などの文言を追加し、実質的に加計学園しか応募できない要件に修正するよう指示していたとされる。
■「山本」と「萩生田」を間違える人はいない
この時は特区を担当する山本幸三地方創生相が「修正を指示したのは私」と萩生田の身代わりを申し出て、メールの送り主の内閣府職員について、「事実関係を確認しないまま発信した」「文科省から出向していて、陰で隠れてご注進した」と語り、責任をなすりつけた。メールで発言の主とされた藤原審議官も国会答弁で、「山本大臣の指示を受け、私が手書きでこの文案に修正を加えた」と同調したのだ。
「いやあ、ミエミエの『口裏合わせ』ではないですか。2人の発言が事実なら、山本大臣に一方的に非難された職員は『山本』と『萩生田』の名前を取り違えたことになる。『ヤマモト』という平凡な名前と違って、『ハギウダ』はかなり珍しい名前です。そうそう聞き間違える人がいるとは思えません。“身代わり出頭”の大臣が後に偉くなれるのなら、安倍政権はかつてのヤクザ社会顔負けです」(高千穂大教授・五野井郁夫氏=政治学)
事前にスリ合わせた小芝居で切り抜けようとした直後、新たに萩生田の関与をにおわす決定的文書の存在が判明したのだ。まさに次から次で、「黒を白」と言いくるめようとしても、そうは問屋が卸さないってことだ。
新たな事態に菅官房長官も「詳細は文科省に聞いて欲しい」を連発し、防戦一方。苦しい弁明の末に文書の流出が止まらない理由を記者に聞かれると、「私が聞きたい」と語気を強めて凄んでみせた。
悪相長官の醜悪な姿をみれば、もはや誰の目にもデタラメ政権の大ウソはお見通しのはずだ。
部下に責任転嫁(C)日刊ゲンダイ
親分に直結で必死に小物を守る不気味な光景 |
それにしても異常なのは、決定的文書に関する「チーム安倍」の言動だ。
松野博一文科相は19日のNHK「クローズアップ現代+」に存在をスッパ抜かれるまで、文書をヒタ隠し。専門教育課が「共有フォルダー」に文書を残していたのに、再調査でもシラを切り通したのだ。
恐らく流出させた人物は、大臣が一役人に罪をなすりつける醜悪な姿を見て、義憤に駆られたに違いない。
当然、松野は文書の隠蔽を国民に詫びるべきなのに、謝る相手が違った。「正確性の面で著しく欠けていたメモが流出した。副長官には大変迷惑をかけた」と言って萩生田に陳謝したのだ。
松野は@萩生田の発言A萩生田と面会した際の常盤局長の説明B文書を作成した課長補佐の伝聞情報――3つの内容が文書に混在していると勝手に決めつけたが、どんな情報がどう混在しているのか、萩生田の発言はどの部分かは答えない。
文書に「文科省だけが怖じ気づいている」と発言したとの記載がある和泉洋人首相補佐官は、「話をした記憶はない」「記録に残っておらず確認できない」とコメント。山本・藤原コンビと同じパターンである。
萩生田の関与をうかがわせる文書が表に出るたび、関係者は口裏を合わせてシラばっくれる。たった1人の職員に責任転嫁して開き直る。あまりに大人げない対応の連続だ。
文科省の義家ヤンキー副大臣に至っては「文科省の一部で、萩生田氏の名前を出して事に当たる傾向がある」と奇天烈な理由をもって、萩生田に頭を下げる始末だ。
おかげで疑惑の張本人の萩生田も救われた気分になっている。NHKの取材にも「心当たりのない内容が、私の発言・指示として文書・メールに記載されていることについて、非常に理解に苦しむとともに、強い憤りを感じております」と文書で回答。すっかり被害者ヅラだが、国民をナメてもらっちゃ困る。
これだけ次々と事実誤認の文書やメモが見つかるほど、この国の官僚は低レベルなのか。怪しい説明の連続で、誰が「黒を白」の大ウソをついているのか、国民はとうに見抜いている。
■悪あがきが裏目で支持を失う末期症状
詳しい経緯は省くが、萩生田はひと言で言えば、安倍の「腰巾着」に過ぎない。文科省に「加計ありき」を迫ったバックには当然、安倍の存在が垣間見える。文書の内容を認めれば、萩生田が「絶対やると言っている」とした「官邸」とは誰を指すのか。必ず追及の矛先は安倍に向かう。前出の五野井郁夫氏はこう指摘する。
「萩生田氏はまだ当選4回。いくら首相の最側近とはいえ、お世辞にも政権を挙げてかばうほどの大物ではありません。それなのに皆、必死で萩生田氏の肩を持ち、一致団結して守るのは、すぐ背後に安倍首相の存在が控えているため。萩生田氏の立つドアが打ち破られたら、いよいよ加計疑惑の炎が首相本人に飛び火するからです。ただし、見え透いたウソでごまかすほど逆効果。皆がウソをつかなければいけないほど、首相と加計学園のやましい関係を怪しまれるだけ。それすらも理解できないとは、この政権は末期的です」
安倍は19日の会見で加計疑惑について、「指摘があればその都度、真摯に説明責任を果たしていく。国会の閉会、開会にかかわらず、分かりやすく丁寧に説明していきたい」と明言したばかりだが、その約束をちっとも果たそうとしない。
野党4党が首相出席で衆院予算委員会の閉会中審査を求めても、竹下亘国対委員長は「局面が変わっていない。議論しても堂々巡り」と門前払い。民進党は22日、憲法の規定に基づき、臨時国会召集を求める方針だが、安倍政権に応じる気配はゼロだ。政治評論家の森田実氏はこう言った。
「本人も含めて大臣や側近が皆、国民にウソをつき、安倍首相をかばう姿は異様です。親分の身に危険が及べばウソも方便、全力で守る。そこには政治権力に求められる『公の精神』に根差した『正義』や『公正さ』はない。ひたすら首相の座を維持するための“私党”に成り下がっています。だから、親分はツケ上がる。加計疑惑の本質は“俺なら何でも許される”と独裁者気取りの首相と側近が、無理で道理を引っ込める手法で行政を歪め、『腹心の友』に甘い汁を吸わせた。まさに国家の私物化で、疑惑の本丸は安倍その人です。政権挙げてのエキセントリックな対応が裏目に出て、国民はもう本丸に気付いています。民衆の支持を失ったリーダーは必ず没落する。悪あがきを続けても、安倍政権は崩壊の一途です」
その日が一日でも早く訪れることを祈る。
皆が「黒を白」と口裏合わせ 安倍サマをかばう異様な国!
― HIDE (@spirits68818211) 2017年6月22日
くっさい芝居をいつまで見なければいけないのか。誰もが「いい加減にしろ」とツッコミたくなるのが、「劇団・アベ内閣」によるウソ丸出しのヘタな演技である。日刊ゲンダイ pic.twitter.com/se5FgJzsp1
崩壊させるかどうかは野党第一党の本気度に関わる。党勢拡大が最優先なら、4党足並み揃わず(あえて揃えず)、ただ安倍政権のまま批判し続けるだけの茶番。松野と義家の茶番。茶番日本。
― Zowie次も山本太郎議員に投票するよ! (@sekilalazowie) 2017年6月22日
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― 齋藤一弥<穏やかなレジスタンス&里山資本 (@rainasu) 2017年6月22日
くっさい芝居をいつまで見なければいけないのか…
強引に国会を閉じ、加計学園疑惑の幕引きを狙ったのに、ポロポロと新事実が続出
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