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戦争する国へ一瀉千里…戦前と酷似“国会蹂躙”の狂乱採決
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/207559
2017年6月16日 日刊ゲンダイ 文字お越し
国民の声はまたも無視された(C)日刊ゲンダイ
第2次安倍政権発足から5年足らず。この国の時計の針は70年以上も巻き戻されてしまった。
「平成の治安維持法」と呼ばれる「共謀罪」法が15日、参院本会議で可決、成立した。3度も廃案になった「希代の悪法」の委員会審議は衆院が30時間25分。参院にいたってはわずか17時間50分で通してしまった。それも、参院の委員会採決を省略する「中間報告」を悪用し、審議を打ち切る禁じ手を使ってである。自民党の二階幹事長は「強行でも何でもない。国会で認められているルールだ」と開き直ったが、強行採決をはるかに超える悪質なやり方で、まさに狂乱採決だ。
立正大名誉教授の金子勝氏(憲法)は言う。
「あらゆる角度から見て、中間報告を用いた正当性は見当たりません。そもそも、中間報告というのは災害時などの緊急事態での法案成立を想定したもので、平時には手を付けないのが原則です。にもかかわらず、国民の内心の自由を奪い、基本的人権を制限する共謀罪法案の強引な成立に流用するのは言語道断。憲法の精神に反する暴挙です。安倍政権の閣僚は〈丁寧な説明をする〉と口にしますが、共謀罪に限らず、これまで一度たりともまともな説明を聞いたことがない。とんでもない政権ですよ」
■歴史は繰り返し、悪法は化け物に育つ
9代前の自民党総裁を務めた河野洋平元衆院議長は「自分の名前を(歴史に)残したいとか、そんなことで政治的な労力を使ってはいけない」と喝破していたが、安倍には馬耳東風だ。政治的野心と延命のためには手段を選ばない。どんなに姑息な手段でも使えるものは使う男だ。安倍の悲願は憲法9条改正で名実ともに軍隊を保有し、米国と一緒に戦争をできる国へのつくり替え。そのために、自民党総裁任期の延長にも手を掛けた。都合の悪い情報を隠蔽する特定秘密保護法。米軍の後方支援や集団的自衛権の行使を容認する安保法制。いずれも強行採決で通した。そして、国民の内心を統制する共謀罪を成立させ、戦争準備体制を整えたのである。
歴史作家の加来耕三氏はこう言う。
「安保法制の強行採決を境にこの国は戦前の時代に戻ってしまいました。共謀罪の施行で懸念されている事態は起こり得るし、むしろ織り込み済みだと覚悟した方がいい。この悪法の本当の恐ろしさは安倍首相でさえ分かっていないでしょう。大日本帝国憲法で定められた統帥権は国民的人気の高かった西郷隆盛を抑え込む目的で制定されたものでした。独り歩きして世界を脅かす軍事国家へ進むことになるとは、当初は想定もされていなかった。時代の雰囲気が解釈の拡大を許し、化け物のように育ててしまう。それは国家総動員法や治安維持法を引くまでもありません。歴史は必ず繰り返します」
まんまと成立で山本農相とホッと一息(C)日刊ゲンダイ
昭和10年代と重なる“軍服”を着た安倍首相の振る舞い |
安倍が政権に返り咲いてからのこの5年で、この国の状況は戦前にどんどん酷似してきている。ノンフィクション作家の保阪正康氏もそう分析するひとりで、著書「安倍首相の『歴史観』を問う」(講談社)で、安倍政権の乱暴な国会運営と軍部が支配した戦前戦中の議会との類似性をこう指摘している。
〈安倍首相の答弁や言い分は、昭和十年代の陸軍の軍事指導部の幕僚たちが、たとえば国家総動員法の審議のときに見せたような開き直り、在留邦人の保護や石油資源の供給が不安定な状態から脱するための自存自衛といった語を連発した構図とほとんど同じである。つまり相手の言い分など知ったことでなく、常に自らの意見を声高に主張し、それに国会議員がヤジをあびせると、軍人が「黙れ!」とどなったのとまったく同じなのである〉
〈まともな立案がされないので、その説明は五分ともたない。東條英機が首相、陸相として答弁に立ち、「戦争が終わったとき」というのはどういうときか、と戦時時限立法について尋ねられると、法律上の答弁をしなければならないのに、「平和が回復したとき」と答えたことなど典型的な例といっていいだろう〉
〈もしかすると安倍首相は、現代にあって、背広ではなく軍服を着て安保条約関連法案の答弁にあたり、内閣による憲法解釈を進めていると表現できるのではないか〉
いやはや、である。国会答弁ではマトモに質問に答えず、持論を垂れ流して時間を浪費。ヤジを飛ばすなと言いながら、自分は平然とヤジを飛ばす。共謀罪の目的について当初は「国際組織犯罪防止(TOC)条約の速やかな締結とテロの未然防止」と主張していたのに、「TOC条約の目的はテロ対策ではない」と条約の立法ガイドを中心になって作成した米ノースイースタン大のニコス・パッサス教授(国際刑法)に一蹴され、ローンウルフ型のテロは防げないことも露呈した。すべては結論ありき。後からこしらえたこじつけでペテン答弁を繰り返すから、ボロを出すのだ。
数の力を借り、立憲主義を踏みにじり、国会蹂躙に慣れっこになっている安倍は、同じことを繰り返すだろう。知性、品性、人間性。いずれをとっても問題だらけの安倍晋三というチンピラ首相にこれ以上、この国を私物化させていいのか。
■公布から2週間でスピード施行
安倍官邸が禁じ手を使ってまで通常国会の会期中に共謀罪成立を急いだ理由は、森友学園にはじまる一連の疑惑の幕引きを図るためだ。唯一のよりどころだった内閣支持率がようやく下落傾向に転じたが、18日の会期末で国会を閉じてしまえば野党の追及は尻すぼみ。国民の関心も薄れ、疑惑にフタをできると踏んでいるのだ。だから、加計学園の獣医学部新設をめぐる「総理のご意向文書」の再調査を渋り、報道から1カ月も引っ張った。安倍はきょう(16日)の参院予算委集中審議に出席するが、そこをしのげばタイムアウトで逃げ切れるとタカをくくっているのである。とことん有権者をナメ切っているが、見通しはそんなに甘くない。
加計問題で新たな疑惑が浮上しているし、安倍と昵懇の元TBSワシントン支局長の山口敬之氏が起こしたレイプ事件もみ消し疑惑もくすぶっている。政権の屋台骨を揺るがす火種はあちこちに転がっている。
共謀罪の公布は21日、施行は7月11日だ。1カ月も待たずに運用が始まる。
「公布から施行までのスケジュールは政権に委ねられてはいますが、特定秘密保護法は1年、安保法制も半年の周知期間を設けていた。強行採決以上に悪辣な手法で成立させた共謀罪をスピード施行するのは、森友、加計隠しが狙いではないか。言論統制を急ぎたい思惑があるんじゃないか。そうした印象がぬぐえません」(金子勝氏=前出)
残された時間はそう多くない。今すぐに政権から引きずり降ろさなければ、民主主義は破壊しつくされてしまう。それでいいのか。
日刊ゲンダイ
― 但馬問屋 (@wanpakutenshi) 2017年6月16日
【おそらく「戦争する国」へ
一瀉千里】
『戦前と酷似 国会蹂躙の狂乱採決』
「安倍晋三というチンピラ首相にここまで国と民主主義を破壊させていいのか」
「こうなったら、あらゆる手段を使って引きずり降ろすことが先決だ」 pic.twitter.com/4MYIxqbw5n
その通りです。早く引きづり下ろしましょう!
― なおちゃん (@naochan0321) 2017年6月16日
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