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2017年06月16日 「ジャーナリスト同盟」通信
<日本記者クラブ会報に「塀の上の歩き方」を説く新理事長>
世の中は、変われば変わるものである。逆転している。昨日、自宅に届いた「日本記者クラブ会報」を開いた。庶民には無縁の日本記者クラブだが、筆者は東京タイムズ政治部長就任時が鈴木善幸内閣だから、その時から海部内閣まで、同クラブ基本会員、その後に個人会員になって今も席を温めている。もう辞め時かと思っていたら、日本テレビ元解説委員長が再入会するというので、そのままにしてきたのだが、なんと新理事長が読売の論説主幹で、就任あいさつ文がすごい。「塀の上の歩き方」を学び合おう、である。病院などに行くと、決まって読売である。日本医師会よりの新聞なのだが、改めてこの機会に、不正と腐敗に反対する市民は、読売不買運動に拍車をかける必要があろう。読売をつぶせば、日本から共謀罪も特定秘密保護法も自衛隊戦争法も無くなる!
<左翼から右翼に転向した渡辺恒雄>
筆者が師と仰ぐ、実に人のいい平和軍縮派・宇都宮徳馬の最大の失敗は、ナベツネの面倒を見て、見事に裏切られたことである。ツネは左翼から右翼に転向して、自民党内の岸信介・大野伴睦・中曽根康弘と、右翼のドンで知られた児玉誉士夫と深く結びついた。
いわゆる戦前派である。戦前の国家主義・軍国主義復活グループ、いうところの神道政治連盟の極右の日本会議と旧財閥支援へと、読売を売り込んで、見事に利益を手にして、部数で朝日を超えた。
「塀の上を歩いた」成果なのだ。その後継者が「塀の上の歩き方」を学びあおう、と日本記者クラブ理事長就任で訴えている。日本記者クラブ会報が、いつの間にやら右翼会報になってしまった感を覚える。
<塀の上を歩いた成果が、前川中傷記事>
宇都宮の口癖は、いつも「権力に屈するジャーナリストだけにはなるな」だった。彼は与党自民党内にいながら、権力を監視することに心がけていた。国会前の右翼の街宣車に向かって、怒りをぶつけたものだ。
ナベツネを「忘恩の徒」と繰り返した。ナベツネはジャーナリスト失格もいいところである。「ロッキード事件に関与している、という場面もあった」とナベツネの前の政治部長・多田実が、筆者に証言していた時は仰天させられた。
読売は権力と一体化、権力を批判する正義に立ち向かって、悪しき権力者を擁護・支援して恥じない。官房長官の菅の好きな言葉である「怪文書」は、朝日新聞ではなく、読売の方である。
その成果が、前文科省事務次官の前川喜平の「あることを無いとは言えない」と正義を貫いたことに対して、読売は塀の上を歩いて入手した怪情報を、1面で堂々と記事にして、前川を中傷、批判に徹した。
<塀の上を歩いて、真実を伝えない読売>
中曽根内閣が誕生するまで、筆者は中曽根政権の誕生に多少、期待した新聞記者だった。自らの不明を恥じ入るばかりだが、それは宇都宮も同じで、中曽根が米俳優大統領・レーガンの前で「日本は不沈空母」と暴言を吐いたことから、彼の改憲・国家主義を知り、反中曽根に転じた。
「平成の妖怪・大勲位 中曽根康弘」(健友館)は、いわば自己批判本として、亡き宇都宮に捧げたものである。
読売が中曽根新聞に変身した時点で、ロ事件を乗り越えた?ナベツネ読売時代となったのだろう。既に、それまでの読売と一線を画した紙面になっていた。宇都宮・多田の衝撃は大きかった。
塀の上を歩く読売新聞は、その後も続き、現在に至る。ナベツネの後継者が、読売のリーダーとなってゆく。塀の上を歩く読売は、しかし、決して塀の中身を国民に知らせず、逆に隠ぺいするのである。都合の悪い政治屋・悪しき権力の腐敗を報道しない読売である以上、権力に屈しない新聞を強く求める国民は、読売不買運動の先頭に立つ義務が生じる。
<岸の金庫番・中村長芳の遺言>
現在の日本人が知らない、自民党の古参秘書だけが、わずかに知る人物というと、岸信介の金庫番をした中村長芳である。
彼は、旧福田派の後輩たちに向かって、遺言めいた秘書の、あるべき手引きを発していた。それを安倍の父親・晋太郎のライバル・田中龍夫の秘書から聞いた。田中は長州出身・田中義一首相の息子で、福田赳夫側近ナンバーワンで有名だった。龍夫の後継者が、いまの河村建夫である。
「中村さんは、後輩に向かって、私は塀の上を歩いて金を作ってきた。君たちも」と教訓を垂れた。
<政治屋・秘書は犯罪人となって金作り>
岸にまつわる不正腐敗は、いっぱいあったが、彼も中村も塀の内側に落ちなかった。それどころか、ひとり田中角栄は、福田や文春の立花らの金権批判とロッキード事件で、内側に落下させられた。
正しくは、岸後継者の福田に、金権批判の大義名分はなかったことになる。違法行為という犯罪人にならないと、金をつくれない政治屋と秘書ということになろう。因果な商売だといって、片づけることはできない。
まさに政治屋・権力者監視が新聞の使命なのである。読売は、悪しき権力者である政治屋の悪行を知りながら、彼らを擁護し、時には犯罪のしりぬぐいをしてやるというのだろうか。
公然と「塀の上の歩き方」を説く日本記者クラブ理事長に唖然とするばかりだ。
余談だが、安倍の犯罪に立ち向かっている前川は、元文部大臣の中曽根弘文の妻と兄妹で、弘文の娘は、教育行政のプロである前川を尊敬している。弘文も同じだろうか、安倍の犯罪にクレームをつけている。99歳の大勲位も同じようだ。人間は誰でも年をとると、少しでも真っ当に生きたいと思うものらしい。
この点で、中曽根とナベツネの立場にズレが生じている?
<読売は新聞に非ず>
筆者は、自慢するわけではないが、真実を知ると、それを記事に書いてきた。おそらく、その活字の分量は日本一ではないか。
書き足りなかった分を、30余冊の本でカバーした。宇都宮の求める権力に屈しないジャーナリストを貫いて生きてきた、と自負している。したがって、金と権力は無縁の人間である。質素倹約で生きるしかない人間であるが、目下のところ、なんとかやっていける。無冠の帝王という言葉を聞いたことがあるが、今はどうか知らないが、朝日の論説委員は社説1本100万円、150万円と聞いて腰を抜かしたことがある。
月給20万、30万円の記者なら、安倍の犯罪を遠慮なく書けるだろう。東京タイムズはそんな新聞だったことも、幸いしたのかもしれない。叱られるかもしれないが、TBS記者の強姦魔の給与も多少、気になるところである。
いえることは、読売は新聞ではない。塀の中身を伝える新聞になれるかどうか。それまでは不買運動に弾みをつけるほかない。善良な国民を操作することは、断じて許されない。
2017年6月16日記(政治評論家・日本記者クラブ会員)
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