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木村草太さん / 「(共謀罪はテロ対策のために必要だという政府の説明は)ほとんど誤報というレベル 」
http://blog.goo.ne.jp/nrn54484/e/123bd3bc77556a02b87e156be16f1ad2
2017年06月12日 のんきに介護
久米宏ラジオなんですけど(2017-6-10)
※47:40〜ゲストコーナー、木村草太さん。
6月10日(土)放送のラジオ番組「久米宏 ラジオなんですけど」の
ゲストコーナーに
首都大学東京の教授・木村草太さんが出演。
政府が今国会での成立を目指している
「共謀罪」や
憲法改正の議論をどう見ているのかにつき、
お話があった。
以下は、
同番組のHPにあった放送内容の要約だ。
――安倍政権は、「2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催に向けたテロ対策として、組織犯罪を防ぐための枠組みである国際組織犯罪防止条約(TOC条約)を締結しなければならない。そのTOC条約に加盟するためには、テロの準備行為を処罰するための共謀罪が必要だ」と主張しています。だから共謀罪がなければ東京オリンピックは開催できないと言っているのですが、木村さんは「それは大ウソです」。
TOC条約に加盟していなければオリンピックが開催できないのなら、東京に招致できていないはずよね。それから、政府はTOC条約はテロ対策のための条約だと言っていますが、これはマフィア対策としてできたもの。だからTOC条約締結のためにテロ対策の共謀罪を作るという主張もおかしい。そもそも共謀罪を作らなくても、テロの準備行為を処罰する法律はすでにあるのです(例えば「公衆等脅迫目的の犯罪行為のための資金等の提供等の処罰に関する法律」。長い名称!)。こうしてみると、共謀罪はテロ対策のために必要だという政府の説明は、木村さんに言わせれば「ほとんど誤報というレベル」。
では、憲法改正の問題はどうでしょう。久米さんが「安倍総理はそうしてそんなに憲法を改正したがるのかわからない」と言えば、「私もわかりません(笑)。深く考えていないというのが正解でしょう」と木村さん。えっ? 深く考えていない?
例えば、安倍総理が今年(2017年)5月、憲法9条を改正して、自衛隊の存在を明記する」と発表しました。でももしそうすると、2015年に安倍総理自身の念願で成立させた安保法制を否定することになる可能性がある、と木村さんは指摘します。
憲法に自衛隊の存在を明記する場合、その任務の範囲を決めておく必要があります。「個別的自衛権の範囲まで」とするか、「集団的自衛権まで含む」とするか。もし個別的自衛権の範囲までとするなら、安保法制は違憲となってしまいます(安保法制は集団的自衛権を認めていますから)。
となれば、集団的自衛権まで含む範囲という憲法改正案で国民投票にかけることになるわけですが、現状では、集団的自衛権に反対する声は強いので、この国民投票を政府与党が乗り切れるかどうかは微妙。もし否決されれば、安保法制に「NO」を突き付けられることになります。
「こう考えると、この改憲の提案は、国民にとってはともかく、政府与党にとっては実はかなりまずい内容で、いばらの道なんです。そんな提案を躊躇なくしてしまうということは、安倍総理は憲法改正について真剣に考えることもせずに、後先考えずにしゃべっているんでしょう」と木村さん。 ――
☆ 記事URL:https://www.tbsradio.jp/154989
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