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役人が果たすべき第一の使命はこれだ!
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2017/05/27 17:30 半歩前へU
▼役人が果たすべき第一の使命はこれだ!
前文科事務次官の前川喜平の人となりを知る手がかりがここにある。彼が退任に差し、全職員にあてて送った「文部科学省の皆さんへ」と題するメールである。
その中で前川は、文科省の任務とは、教育・文化・スポーツ・科学技術・学術の振興を通じて、「誰もが明るく楽しくしあわせに人生を全うできる社会」をつくることだと強調。
さらには「自由で平等で平和で民主的で文化的な国」をつくり、世界の平和と人類の福祉に貢献することだと訴えている。
続けて前川は、私が考える文部科学省職員の仕事は、子どもたち、教師、研究者、技術者、芸術家、アスリートなど、それぞれの現場でがんばっている人たちを「助け、励まし、支えていく」ことだ。
特に、「弱い立場、つらい境遇にある人たちに手を差し伸べることは、行政官の第一の使命だ」と訴えた。
ここまで読めば分かると思うが、彼は常に弱者へ寄り添う目線を忘れない。こうした姿勢は高級官僚には珍しい。
こんなことがあった。前川が課長時代の話。であったが聖域なき構造改革と称して小泉純一郎が「義務教育費の削減」に手を付けようとした際、前川は「道理が通らない。クビと引き換えに義務教育が守れるなら本望」と強く批判したという。
彼は若いころから一本、筋が通っていたようだ。
それもそのはず。前川の祖父、前川喜作が創業した前川製作所は「人を大事にする」会社として知られている。コンプレッサー(圧縮機)などで世界的なシェアを持つ企業である。
バブルがはじけた後、日本中をリストラの嵐が吹き荒れた。前川製作所だけはリストラをしなかったのでよく覚えている。
前川製作所にも60歳定年制はある。ただし、給料は減るものの、能力と働く意志、会社のニーズが合えば、60歳以降も引き続きいつまでも働くことが可能だ。81歳の社員がいるというから驚きだ。
幼いころからのそうした環境が、いまの前川喜平を育てたのではないか。
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朝日新聞 / 元文科省事務次官・前川喜平さんが退任前に全職員へ宛てたメール
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