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件名:精神福祉法の改正 障害者の声に耳傾けよ
日時:20170523
媒体:岩手日報
出所:http://www.iwate-np.co.jp/ronsetu/y2017/m05/r0523.htm
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精神福祉法の改正 障害者の声に耳傾けよ
相模原市の障害者施設殺傷事件を受けた精神保健福祉法の改正案が先週、参院本会議で自民、公明両党などの賛成多数で可決した。与党は衆院での議論を経て、今国会での成立を目指している。
迷走を重ねた参院での審議は、この国で障害者がどれだけ軽んじられているかを如実に示したと言える。
厚生労働省は当初、法改正の趣旨を「二度と同様の事件が発生しないよう法整備する」と説明。だが、精神障害者団体などから「精神科医療を治安維持の道具に使うべきではない」との批判が続出し、再発防止に関する文言を説明文書から削除するという異例の措置を取った。
削ったはいいが、今度は何のための改正か分からない。法案の中身は措置入院患者の支援強化だが、実質は「監視」強化ではないか。「精神障害者は危険」との偏見が強まるのではないか。障害者の懸念を置き去りにして、与党は参院を通過させた。
精神保健福祉法は、精神障害者の社会復帰促進や国民の精神保健の向上を図ることが目的。今回の法改正が、措置入院を含むあらゆる精神障害者が退院後も孤立せず暮らせる地域づくりに寄与するためならば、話は分かる。だが、そうは見えない。
19人殺害の罪などで起訴された被告には措置入院歴があり、退院後に所在不明になり凶行に及んだことから、再発防止策として制度見直し論議が急ピッチで進んだ。法案は行政が医療機関と共に、措置入院患者ごとに「退院後支援計画」を策定することなどを盛り込んでいる。
趣旨からその文言が削られたとはいえ、これほど重大な事件を、措置の見直しに矮小(わいしょう)化しようとする意図が透けて見える。なぜ事件は起きたのか。何のための法で、なぜ改正するのか。まずは障害者の声に耳を傾ける必要がある。
事件が起きた背景にあるのは、貧しい障害者観だ。被告の「障害者はいなくなってしまえ」「障害者は不幸をつくることしかできない」との発言、さらには、被告の言動を称賛する書き込みがネット上で相次いだことが、どれほど障害者を悲しませたことか。
貧しい障害者観の背景には貧しい障害者施策がある。長い隔離収容の歴史は、障害者と社会の間に深い分断を生んでしまった。
分断を埋めるためには、障害者との地域共生を地道に進める必要がある。障害がある人とない人との接触が日常的になっていけば、「障害者は不幸をつくることしかできない」発言の虚妄を、実感することができるだろう。
与党と厚労省は率先して、障害者の声に耳を傾けたらどうか。
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//memo
二の矢三の矢、まだまだ飛んできます。
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