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今や北のミサイルは日常茶飯事 5年間成果なしの安倍外交
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/205473
2017年5月16日 日刊ゲンダイ 文字お越し
手も足も出せないのに「断じて容認できない」/(C)AP
どれほど圧力をかけられようが、開発をやめるつもりはサラサラないようだ。また北朝鮮がミサイルをぶっ放した。
北朝鮮のミサイル発射は、今年に入って7回目である。4月は5日、16日、29日とつづけざまに3回も発射している。いまや北朝鮮のミサイル発射は日常茶飯事である。
ヤバイのは、北朝鮮の技術が確実に上がっていることだ。14日に放ったミサイルは、初めて高度2000キロを超えた。高い角度に打ち上げる「ロフテッド軌道」を狙ったため、飛距離は800キロだったが、射程はグアムまで届く4500キロ。「ロフテッド軌道」で打ち上げられた弾道ミサイルは高速で落下するため迎撃が難しい。
それにしても、頼りにならないというか、情けないのが安倍首相だ。バカの一つ覚えのように「北朝鮮がミサイル発射を強行した。断じて容認できない」と口をとがらせているが、肝心の金正恩に相手にもされていないからだ。北朝鮮は、アメリカ、中国、韓国に対しては鋭く反応するが、日本のことは無視している。相手にもされないほど軽く見られるとは、この5年間、安倍首相はなにをやってきたのか。無力にもほどがある。
「金正恩は安倍首相のことを、どうせなにもできない男だと見下しているのでしょう。実際、米、中、ロ、韓の4カ国は、それぞれアメとムチで北朝鮮に影響力を行使できるポジションにいますが、日本はカードがなく傍観するしかないのが実態です。しかし、この状況は一国の外交としては最悪です。たとえ北朝鮮に直接影響力を行使できなくても、北朝鮮に影響力を発揮できる国への影響力を確保しておくことが外交の基本です。
なのに、安倍首相は中国や韓国に嫌われているため、間接的に働きかけることもできない。外交の失敗は明らかです」(元外務省国際情報局長の孫崎享氏)
手も足も出せないのに、ミサイルを発射するたびに「断じて容認できない」と勇ましいことを口にする安倍首相のことを、正恩は滑稽に思っているのではないか。
■日本だけ外交活動をしていない
北朝鮮問題でハッキリ分かったことは、安倍首相には外交能力がないということだ。
実際、どの国も硬軟おりまぜて北朝鮮とギリギリの外交交渉を重ねているのに、日本だけ蚊帳の外に置かれている。
アメリカは、世界最大の原子力空母「カール・ビンソン」を朝鮮半島に派遣して圧力をかける一方、米朝の高官がノルウェーで会談している。北朝鮮の高官は「環境が整えばアメリカと対話する」と伝えている。
韓国も、国際会議の場で北朝鮮の代表団と接触。韓国サイドは「北側は南北対話に期待感を持っているような印象を受けた」という。
ロシアはロシアで、このタイミングで、ウラジオストクと北朝鮮の羅津港を「万景峰号」で結ぶ定期航路の運航を開始する予定だ。孤立する北朝鮮に手を差し伸べることで北東アジアでの影響力を高めようと狙っているのはミエミエである。
どの国も、国益を最優先し、水面下で激しく動いている。なのに、安倍首相は「断じて容認できない」と叫んでいるだけだから話にならない。しかも、なにがうれしいのか、北朝鮮の危機をいたずらに煽っているのだからどうしようもない。
「日本は北朝鮮問題を話し合う〈6カ国協議〉のメンバーですが、事実上プレーヤーではなくなっています。情けないことに、日本の外交は機能停止に陥っている。理由は、能力の問題もありますが、当事者意識が薄いことです。解決策もないのに、危機を煽る安倍首相の言動をみていると、とても当事者意識があるとは思えない。しかし、北朝鮮で問題が起きたら、日本は無傷では済まない。北朝鮮問題を深刻に考えられない安倍首相がトップでいることは本当に危険です」(元外交官の天木直人氏)
いったい、安倍首相は外交をどう考えているのか。「断じて容認できない」と叫ぶだけならサルにでもできる。容認しないというなら、なにをするのかぜひ見せてもらいたい。
発射実験に立ち会う金正恩委員長の姿を伝える韓国の報道(C)AP
中国包囲網も失敗に終わった |
北朝鮮問題だけじゃない。安倍首相は、二言目には「地球儀を俯瞰する外交だ」「積極的平和主義だ」とエラソーなことを口にしているが、この5年間、「安倍外交」は失敗の連続である。
安倍首相がムキになって進めてきた「中国包囲網」も、見るも無残な大失敗に終わっている。どんなに安倍首相が世界中を渡り歩いて「中国包囲網」を働きかけても、各国はお構いなしに中国と手を結んでいる。そもそも、トランプ米大統領が習近平主席と急接近しているのだから、包囲網を築けるはずがない。
中国が設立したアジアインフラ投資銀行(AIIB)には77カ国が加盟し、とうとう追い詰められた安倍首相はAIIBへの加盟を口にする始末。外交敗北もいいところだ。
政権の最優先課題の一つに挙げていた「北方領土」返還も1ミリも動かない。
さらに、アメリカにまでハシゴを外されている。トランプ大統領と意気投合したと豪語していたのに、トランプ政権から「もう対日赤字は耐えられない」と、恫喝されるありさまだ。この先、2国間交渉でギリギリと責められるのは間違いない。
「外交問題は、安倍首相が外遊したり、首脳会談を行った時くらいしかニュースにならないため、国民は知らないでしょうが、安倍外交は惨憺たる状況です。ことごとく失敗している。成長戦略の柱だった“インフラ輸出”も成果を挙げられず、インドネシアの高速鉄道は中国に受注を奪われてしまった。政権発足以来、50カ国以上に足を運び、カネをばらまいていますが、ほとんど無駄ガネになっている。もし、国民が安倍外交の実態を知ったら、怒り狂うはずです」(政治評論家・本澤二郎氏)
はたして、安倍外交に一つでも成果があったのか。
■外交も支持率アップのただの道具
なぜ、安倍首相の外交は失敗つづきなのか。外交哲学も外交戦略もないからだ。
「安倍首相は“価値観外交”を唱えていますが、問題なのは価値観がハッキリしないことです。平和を守るのか、戦争も辞さないのかさえ分からない。中国に対しても、包囲網を作ろうとする一方で、習近平主席に会談を呼びかけている。習近平も戸惑っているはずです。そもそも、安倍首相に確固たる価値観があるのかどうかも疑問です。改憲に対するアプローチを見ても、毎回、言うことが違う。憲法96条の改定を訴えていたと思ったら、緊急事態条項を持ち出し、今度は突然、憲法9条を改定すると宣言している。要するに、行き当たりばったりの思いつき。だから、外交も戦略がなく、ことごとく失敗に終わっている。行き当たりばったりで外交成果が挙がるはずがありません」(天木直人氏=前出)
だいたい「地球儀を俯瞰する外交」だって、毎月、外遊しているだけの話だ。地球規模の外交は一つもしていない。むしろ、国連の「核兵器禁止条約交渉会議開催」に反対するなど、地球規模の外交を邪魔している。
前出の孫崎享氏はこう言う。
「安倍外交の最大の問題は、内政のために外交をやっていることです。安倍首相の発想は、1〜2カ月、世論にインパクトを与えられ、支持率が上昇すればいいというものです。本気で問題を解決する気がない。だから、外交課題がコロコロと変わる。拉致問題にしろ、北方領土問題にしろ、本気で解決しようとしたら、一つの内閣が腰を落ち着けてじっくり取り組む必要がある。安倍首相は、外交というものを勘違いしています」
中国、韓国と対立し、近隣諸国に信頼できる国が皆無なのは異常なことだ。このままでは、日本は世界から孤立してしまう。即刻、安倍首相を引きずり降ろさないとダメだ。
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