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「専守防衛」と「海外派兵」 同時に主張する矛盾に答えよ ここがおかしい 小林節が斬る!
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/205089
2017年5月10日 日刊ゲンダイ 文字お越し
慶應義塾大学名誉教授・小林節氏(C)日刊ゲンダイ
5月3日の憲法記念日に、安倍晋三首相が、自民党総裁として新しい提案をした。それは、現行憲法9条(1項、2項)はそのままにして、それに自衛隊の存在を明記した条文(新3項?)を加える提案である。
それは、「24時間、365日、領土、領海、領空、日本人の命を守り抜く任務を果たしている自衛隊の姿に対して、国民の信頼は9割を超えている。その自衛隊の存在を憲法上にしっかりと位置付け、『自衛隊が違憲かもしれない』などの議論が生まれる余地をなくすべきである」というものである。加えて、「もちろん、9条の平和主義の理念については、未来に向けて、しっかりと堅持していかなければならない」と述べている。
これは、一見して極めて穏当な提案である。これまで30年以上も改憲・護憲論争に深く関わってきた者として、私は、この提案は、その文字通りのものであれば国民投票で過半数の賛成を得られるものだと思う。
現に、今でも「自衛隊は違憲だ」と主張し続けている社民党はもはや国政で影響力を失っている。また、自衛隊は違憲だと主張してきた共産党も、「国際情勢と国民の意思が許すまでは今の自衛隊を利用する」というレトリックで、既に自衛隊容認に転じていると言える。一昨年に制定された新安保法制(海外派兵の解禁)に反対した九条の会等の参加者も、「海外派兵」に反対する点では一致しているが、「専守防衛」に徹する従来の自衛隊については過半数の人々が容認している……というのが、私の率直な印象である。
だから、今回の首相の提案がその言葉通りのものならば、国会各院の3分の2以上と国民の過半数の支持は得られるであろう。
とはいえ、あの「海外派兵」を解禁した一昨年の立法の際にも安倍首相は「憲法9条の専守防衛の原則は不変だ」と明言した。しかし、それは明白な矛盾である。また、自民党は国会の単純多数決で海外派兵が可能になる改憲草案を公式に提案したままである。
だから、首相はまず、この「専守防衛」(海外派兵の禁止)と「海外派兵」を同時に主張する明白な矛盾に答えることで、今後の生産的な憲法論議を主導してほしい。
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