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安倍首相「2020年改憲」 読売、日本会議 同時発表
http://tanakaryusaku.jp/2017/05/00015764
2017年5月3日 18:52 田中龍作ジャーナル
改憲集会(事務局:日本会議)に寄せられた安倍首相のビデオメッセージ。=3日、砂防会館 撮影:筆者=
「くるべきものが来たか」。憲法記念日の朝、読売新聞の一面を見て反射的に思った。「安倍首相 憲法改正20年施行」と大見出しが躍っているのである。
2020年、安倍首相の手で東京オリンピックを開催し、憲法改正もやってのけるということだ。
マスコミ界の首領様であらせられるナベツネ社長がそれを認めたんだぞ。読売新聞から発散される強いメッセージだった。「森友問題」の幕引きも認めたということだ。
数時間後、永田町の砂防会館であった改憲勢力の集会(事務局:日本会議)で、驚きは倍加する。
読売に書かれていることがそのままビデオメッセージとして紹介されたのだ。
「ワタクチたち国会議員は・・・憲法改正の発議案を国民に提示するための具体的な議論を始めなければならない」。安倍首相本人が得々と語った。
改憲派集会では毎年、改憲案の重点項目が繰り返し語られる。昨年は「家族条項」「緊急事態条項」だったのだが、今年は憲法9条に踏み込んだ。
ただし、改憲はするが第9条の1項、2項はそのままにして、「自衛隊合憲」を追加する。加憲である。
憲法改正に拒否感を示す学会婦人部を抱える公明党に配慮した格好だ。改憲集会にはきょう、公明党が初めて参加した。
パネルディスカッション。桜井よしこ氏の司会で自・公・維の憲法審査会委員が改憲論を語った。=3日、砂防会館 撮影:筆者=
維新の足立康史議員も憲法審査会のメンバーとして壇上に上った。
安倍首相はビデオで「高等教育についても、全ての国民に真に開かれたものとしなければ」と語った。教育無償化を掲げる維新への配慮である。
足立議員はこれに「自民党総裁が一歩も二歩も踏み出したのは有り難い。憲法改正の機は熟した」と呼応してみせた。
昨年は姿を見せていた民進党議員はひとりも参加しなかった。各党からは憲法審査会のメンバーが顔を揃えた。
「自民」「公明」「維新」。登壇しなかったものの、「日本のこころ」代表の中山恭子議員が独自の憲法改正案を携えて参加した。
今日の集会は、「自公」「維新」「こころ」で改憲の発議をやるという安倍政権の意気込みを表す「顔見世興行」だったのである。
パネルディスカッションでは足立議員がけさの『NHK討論番組』について触れ、「野党は森友、森友と言っていた・・・」と茶化した。
改憲勢力にとってみれば森友疑惑など たわいもない ことなのだろう。大阪ではGWを挟んで森友潰しが着々と進行中である。
〜終わり〜
首相、改憲2020年施行目指す 「9条に自衛隊明記」ビデオで決意表明
2017/05/03 に公開
安倍晋三首相(自民党総裁)は3日、東京都内で開かれた憲法改正を訴える会合にビデオメッセージを寄せ「2020年を、新しい憲法が施行される年にしたい」と表明した。戦争放棄などを定めた9条に自衛隊の存在を明記する文言を追加するよう提案。
憲法改正2020年施行へ 公開憲法フォーラム 足立康史も参加
2017/05/03 に公開
5/3 憲法記念日・日本国憲法施行70年 公開憲法フォーラム
安倍総理大臣 ビデオメッセージ
櫻井よしこ 氏 (ジャーナリスト、主催者代表)
古屋圭司 氏 (自民党 衆院憲法審査会幹事)
遠山清彦 氏 (公明党 憲法調査会事務局長)
足立康史 氏 (日本維新の会 衆院憲法審査会委員)
憲法施行70年 安倍晋三首相がビデオメッセージで憲法改正に強い意欲 「9条に自衛隊書き込む」「2020年に新憲法を施行」
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170503-00000518-san-pol
産経新聞 5/3(水) 15:17配信
ご来場の皆さま、こんにちは。自由民主党総裁の安倍晋三です。
憲法施行70年の節目の年に、「第19回公開憲法フォーラム」が盛大に開催されましたことに、まずもって、およろこびを申し上げます。憲法改正の早期実現に向けて、それぞれのお立場で、精力的に活動されている皆さまに、心から敬意を表します。
憲法改正は、自由民主党の立党以来の党是です。自民党結党者の悲願であり、歴代の総裁が受け継いでまいりました。私が総理・総裁であった10年前、施行60年の年に国民投票法が成立し、改正に向けての一歩を踏み出すことができました。しかし、憲法はたった一字も変わることなく、施行70年の節目を迎えるに至りました。
憲法を改正するか否かは、最終的には、国民投票によって、国民が決めるものですが、その発議は国会にしかできません。私たち国会議員は、その大きな責任をかみしめるべきであると思います。
次なる70年に向かって日本がどういう国を目指すのか。今を生きる私たちは、少子高齢化、人口減少、経済再生、安全保障環境の悪化など、わが国が直面する困難な課題に対し、真正面から立ち向かい、未来への責任を果たさなければなりません。
憲法は、国の未来、理想の姿を語るものです。私たち国会議員は、この国の未来像について、憲法改正の発議案を国民に提示するための具体的な議論を始めなければならない。その時期に来ていると思います。
わが党、自由民主党は、未来に、国民に責任を持つ政党として、憲法審査会における具体的な議論をリードし、その歴史的使命を果たしてまいりたいと思います。
例えば、憲法9条です。今日、災害救助を含め、命がけで24時間、365日、領土、領海、領空、日本人の命を守り抜く。その任務を果たしている自衛隊の姿に対して、国民の信頼は9割を超えています。しかし、多くの憲法学者や政党の中には、自衛隊を違憲とする議論が、いまなお存在しています。「自衛隊は、違憲かもしれないけれども、何かあれば命を張って守ってくれ」というのは、あまりにも無責任です。
私は、少なくとも私たちの世代のうちに、自衛隊の存在を憲法上にしっかりと位置付け、「自衛隊が違憲かもしれない」などの議論が生まれる余地をなくすべきであると考えます。
もちろん、9条の平和主義の理念については、未来に向けてしっかりと、堅持していかなければなりません。そこで、「9条1項、2項を残しつつ、自衛隊を明文で書き込む」という考え方、これは国民的な議論に値するのだろうと思います。
教育の問題。子供たちこそ、わが国の未来であり、憲法において、国の未来の姿を議論する際、教育は極めて重要なテーマだと思います。誰もが生きがいを持って、その能力を存分に発揮できる「1億総活躍社会」を実現する上で、教育が果たすべき役割は極めて大きい。
世代を超えた貧困の連鎖を断ち切り、経済状況にかかわらず、子供たちが、それぞれの夢に向かって頑張ることができる、そうした日本でありたいと思っています。
70年前、現行憲法の下で制度化された、小中学校9年間の義務教育制度、普通教育の無償化は、まさに戦後の発展の大きな原動力となりました。
70年の時を経て、社会も経済も大きく変化した現在、子供たちがそれぞれの夢を追いかけるためには、高等教育についても、全ての国民に真に開かれたものとしなければならないと思います。これは、個人の問題にとどまりません。人材を育てることは、社会、経済の発展に、確実につながっていくものであります。
これらの議論の他にも、この国の未来を見据えて議論していくべき課題は多々あるでしょう。
私は、かねがね、半世紀ぶりに夏季のオリンピック、パラリンピックが開催される2020年を、未来を見据えながら日本が新しく生まれ変わる大きなきっかけにすべきだと申し上げてきました。かつて、1964年の東京五輪を目指して、日本は大きく生まれ変わりました。その際に得た自信が、その後、先進国へと急成長を遂げる原動力となりました。
2020年もまた、日本人共通の大きな目標となっています。新しく生まれ変わった日本が、しっかりと動き出す年、2020年を新しい憲法が施行される年にしたいと強く願っています。私は、こうした形で国の未来を切り拓いていきたいと考えています。
本日は、自由民主党総裁として、憲法改正に向けた基本的な考え方を述べました。これを契機に、国民的な議論が深まっていくことを切に願います。自由民主党としても、その歴史的使命を、しっかりと果たしていく決意であることを改めて申し上げます。
最後になりましたが、国民的な議論と理解を深めていくためには、皆さま方、「民間憲法臨調」「美しい日本の憲法をつくる国民の会」のこうした取り組みが不可欠であり、大変心強く感じております。
憲法改正に向けて、ともに頑張りましょう。
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