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細野代議士の「改憲提案」は論点がズレている ここがおかしい 小林節が斬る!
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/204666
2017年5月1日 日刊ゲンダイ 文字お越し
慶応義塾大学名誉教授・小林節氏(C)日刊ゲンダイ
細野豪志代議士が憲法改正私案を公表した。その動機は民進党は提案型政党であるべきだということで、その観点は、国民の同意と国会における多数派形成が得やすい緊急性のあるものに絞る……だそうである。
その結果、提案は次の3点に絞られた。@高校教育までの無償化A緊急時の議員任期の延長B地方自治の拡充……である。
しかし、何か焦点ボケの感が否めない。つまり、まず、@高校教育までの無償化は、現に法律と予算で事実上実現しており、何も改めて憲法に規定することではない。また、A緊急時に必要なことは、度重なる大震災で学んだように、現場の実情に合うように現行の災害対策基本法等を修正整備することであり、議員任期の延長ではない。さらに、B地方自治の拡充も、なぜどのような自治が必要か? が明確でなく、これまでの「掛け声」だけの地方分権論の域を出ていない。
今、野党として憲法論議に真剣に参加するつもりならば、改憲を党是とする自民党が公表して久しい憲法全文の改正草案に真剣に向かい合うべきであろう。
自民党の草案には問題が山積している。
つまり、@本来は権力者を縛る規範である憲法を、国民大衆を縛るものに変えようとしているA中国と同様に、権力者が民衆の表現の自由を規制しやすい体制に変えようとしているB今の憲法の下では自由な海外派兵は認められない……と自民党でも認めているものを、国会の多数決で海外派兵できる憲法に変えようとしているC「家族は仲良く」という本来は道徳の分野にまで法が介入することを提案しているD1人1票の原則に反して違憲だと度々指摘されている現行の選挙区割りをそのまま合憲とする提案がなされているE現在の福祉国家から新自由主義という名の弱肉強食の経済体制に変えようとしている。
政治の使命は国民大衆の幸福を増進することにあるが、今、野党の政治家ならば、自民党から提案されているこのような憲法「改悪」草案と真剣に対峙すべき時ではないか。
「提案型だ」「世論が同意しやすい」などと言って本筋からそれた提案をすることは、単なる論点ズレの議論以外の何ものでもない。
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