http://www.asyura2.com/17/senkyo224/msg/711.html
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現時点では“理に適った”妄想でしかないが、安倍首相が「電撃訪朝」に踏み切り金正恩委員長との会談を行い、両国首脳が、ミサイル発射実験や核兵器開発プログラムを停止する内容を含む「日朝平壌宣言」や「05年9月六者会合共同声明」の履行を再確認すれば、安倍首相は、この2ヶ月ほど続いてきた「朝鮮半島危機」を目の当たりにしてきた世界中から喝采を浴び称賛の声を送られることになるだろう。
しかし、安倍首相本人も官房副長官として同行した小泉訪朝(日朝平壌宣言署名)から15年近くサボタージュしてきた「日朝国交正常化」交渉、なかんずく、安倍氏自身が最高権力者=首相として5年の年月を超えている現実(安倍氏の無責任・無能)を踏まえると、手放しで褒めることではきない。私としては、齢を重ねる拉致被害者家族のことを考えるだけで、もっと早くできたはずと強く叱りたい。
そして、トランプ米国や習中国に「朝鮮半島危機」を演じてもらうことでなんとか「日朝国交正常化」交渉を再開するという経緯は、敗戦後“属国ボケ”日本の政治家を象徴する哀しい恥ずべき出来事とも言える。
私の予想が現実になれば、安倍訪朝に至る舞台(条件)を整えることに尽力してきたトランプ大統領や習国家主席は、間髪入れず、安倍首相の行動に賛意と称賛のメッセージを発信してくれるはずだ。
(私の予想が当たっているのなら、主要メディアの幹部はすでに、政府から貰ったレクチャー資料を基に、今まさに「安倍電撃訪朝」の“予定稿”づくりに励んでいる)
このような諸外国指導者の反応を目の当たりにした国内の対北朝鮮強硬派は、たとえ安倍首相の行動に不満や違和感を抱いても、安倍首相を批判することはできない。
申し訳ないが、拉致被害者家族会も、(まだ仮にだが)今回の日朝合意を批判するような言動をすれば逆に叩かれる危険性さえある。
「森友学園騒動」でわかるように、道徳や理念を声高に叫ぶ“愛国保守”の連中は、状況が変わるとさっと掌を返し、知らぬ存ぜぬどころか逆に矢を放つ動きに出る。
(「森友騒動」に対し“愛国保守”でまともだったのが小林よしのり氏とデヴィ夫人くらいというのは実に悲劇的な右派の醜態だった。籠池氏もそう思っただろうが土壇場で力になるのは自己犠牲的で正義に生きる左派なのである)
このような国内事情の変化と国際的支援を受ける安倍首相は、なんとか「日朝国交正常化」までこぎつけることができると思う。
米韓合同演習中なのでそれほどのコストはかかっていないとしても、米国・中国・北朝鮮・ロシアの政治的指導者が、安倍首相の決断を支援するため、熱心にかつ活発に動いてくれた。
(とりわけオバマ大統領は、朝鮮半島問題をテーマに、UN安保理メンバー国UN大使をホワイトハウスに招待したり、連邦議会上院議員全員をやはりホワイトハウスに招いてブリーフィングするという異例の対応までしている)
このGW中の“電撃訪朝”は、安倍首相にとって千載一遇のチャンスである。いや、この絶好機を逃して先延ばしするようなヘマをするのなら、「森友学園疑獄」もあることだから即刻辞任して欲しいと思うほどだ。
「鉄は熱いうちに打て」の言葉通り、現在のような国際情勢を活かさない政治家は無能の烙印を押されても仕方がない。
他の政治家ならいざ知らず、安倍首相のNo.1の政治課題は「拉致問題の解決」である。どうせやらなければならない安倍首相なのだから、現在の世界情勢をみすみす見逃すような愚は犯せない。
この絶好機に躊躇すれば、世界は、今後も繰り返し「朝鮮半島危機」を見せつけられることになる。
「危機を演出し問題を解決する」という戦後米国流外交戦術は、そろそろ打ち止めにしなければならない。
「オバマ流とトランプ流」について触れたい。
オバマ氏とトランプ氏は、スタイルや言動(見かけ)は全く違うが、政策的にはそれほど違うわけではない。ここでは詳細を書かないが、世界に対する米国の振る舞い方や医療保険を含む低中所得者向け政策そして不法入国・不法滞在問題対策など、共和党強硬派の抵抗や民主党反トランプ派の反対にあってうまくいっていないが、オバマ氏の政策を相当部分踏襲したがっていると言える。
朝鮮半島=北朝鮮政策も基本的に同じである。
何が同じかと言えば、日本が北朝鮮と国交正常化を果たせば、米国もそれに続くという政策である。
「日朝国交正常化」は北朝鮮が核兵器開発プログラムと弾道ミサイル発射(及び輸出)を放棄することを意味するので、米国が北朝鮮と平和条約を締結し国交正常化に動くことを阻害する要因がなくなることも意味する。(人権問題は“戦時体制”という説明で先送りできる)
オバマ氏は「戦略的忍耐」と称し、日本が自主的に「日朝平壌宣言」に基づき国交正常化を果たすのを待ったのに対し、トランプ氏は、自らが積極的に、日本=安倍首相が日朝国交正常化交渉再開に動きやすい(動かざるをえない)国際情勢を作り出したのである。
“電撃訪朝”が実現したら、とにかく、「日朝国交正常化」(拉致問題解決)に向けて大きな歩みを始めることを心から喜びたい。
“おぞましい狂気の”北朝鮮というイメージが強い日本ではその重要性がそれほど認識されていないようだが、北朝鮮との国交正常化は、とっくに回復しているロシアとの「日露平和条約」締結と較べるべくもないほど重要な外交課題である。
つい71年前まで35年にわたって日本が併合統治していた地域にある国家が朝鮮民主主義人民共和国である。
南北が正当性を主張し合うなかで、UNが韓国を朝鮮半島で唯一の合法国家と認定してきた時代なら致し方ないと言えるが、その呪縛が解けた91年以降、日本はどこよりも早く北朝鮮との間で国交の正常化を果たさなければならない使命と責任を負っていたのである。
それでも、世界の中アジアの中で大手を振って活動できたのは、戦後世界の覇権国家米国の後ろ盾(庇護)があったからである。それは逆に、国際的な敗戦処理を行わなくてもそれほどバッシングを受けずに済む条件であってことで、「歴史の清算」を中途半端で済ましてもいい気分を日本人にもたらしたとも言える。
(北朝鮮との国交正常化を最重要政治課題というからといって、中国との関係についても言えるが(どこの国ともだが)、仲良くしなければならないと言いたいわけではない。お互いが国家として認め合う普通の関係が必要なのである)
71年前まで35年にわたって朝鮮半島を併合統治していた日本は、形式的なものであっても、南北が平和的に統一されることをそっと力強く支援する責務があると思う。
1兆5千億円とも言われている北朝鮮への経済協力金は、そのような支援策の大きな一つだと考えるべきだと思う。
※関連参照投稿
「「安倍−金正恩会談」実現 GW“安倍電撃訪朝”濃厚:東京五輪前の国交正常化目標:新日朝合意は韓国大統領選にも強い影響」
http://www.asyura2.com/17/senkyo224/msg/633.html
「なぜ、「米朝国交正常化」より先に「日朝国交正常化」でなければならないのか:米朝先行は日本の悲劇:TnWxZUTqnQさん」
http://www.asyura2.com/17/senkyo224/msg/643.html
「仁王像さんへ:米国は93年〜94年の「第1次朝鮮半島核危機」時に北朝鮮の体制を保証:米朝合意資料添付」
http://www.asyura2.com/17/senkyo224/msg/656.html
「90年以降の米国の朝鮮半島政策がわかる「米国の対北朝鮮政策に関する見直し − 結論と提言」(1999年)」
http://www.asyura2.com/17/kokusai19/msg/250.html
「トランプ米国の朝鮮半島政策がわかる「CFR北朝鮮問題タスクフォースの次期米大統領への政策提言」(2016年)」
http://www.asyura2.com/17/kokusai19/msg/251.html
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