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日本で反グローバリズムが勝利する方策ー(植草一秀氏)
http://www.asyura2.com/17/senkyo224/msg/621.html
投稿者 赤かぶ 日時 2017 年 4 月 24 日 18:35:05: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

日本で反グローバリズムが勝利する方策ー(植草一秀氏)
http://www.twitlonger.com/show/n_1spqk4n
24th Apr 2017 市村 悦延 · @hellotomhanks


フランス大統領選の第1回目の投票が行われ、

極右政党NF(自由戦線)のルペン氏と

中道のマクロン氏が決選投票に進むことが確実になった。

決選投票は5月7日に実施されるが、

決選投票ではマクロン氏が勝利すると見込まれ、

欧州情勢がさらに急変するリスクが後退する。

市場が警戒したのは、

第1回目投票でルペン氏と急進左派候補であるメランション氏の2名が

勝ち残るケースだった。

この場合には、ルペン氏かメランション氏のいずれかが大統領に就任することになり、

どちらに転んでもフランス政治が激変することになる。

両者はともにEUに対して否定的であり、

英国に続いてフランスがEUから離脱することになれば、

EUの事実上の崩壊という事態に発展することも想定される。

ユーロ急落、欧州株価の急落などの反応も警戒されていた。

大統領選直前にパリでテロが行われたことは、

イスラム勢力に対する排他的な主張を提示してきたルペン氏に有利に働き、

急進左派のメランション氏には不利に働いたと考えられる。

こうした政治的な背景からテロが仕組まれた可能性も否定できない。

また、左派陣営では社会党のアモン氏が選挙戦の最終局面で

上位4候補者から水をあけられて失速したが、

急進左派メランション氏との候補者一本化は実現しなかった。

候補の一本化が実現していればメランション氏が決選投票に進んだ可能性が高い。

選挙においては、こうした「大同団結」が果たす意味が極めて大きい。

マクロン氏は39歳の若い候補者で、

フランスの主権者は、この若い候補者に政治刷新を託す選択を示したとも言える。


世界政治で大きなテーマになっているのが

反グローバリズム

である。

「グローバリズム」

とは、

「大資本の利益を極大化するために、国境を超えて、市場原理のみによって
経済社会を動かすことを目指す運動」

のことだ。

グローバリズムを推進しているのは、

国境を越えて活動を展開する巨大資本=多国籍企業=ハゲタカ勢力である。

彼らは市場原理が支配する世界統一市場を形成しようとしている。

資本が利益を極大化するための方策は、

コストの極小化

であり、その最大のターゲットになるのが労働コストである。

労働コストには地域差がある。

労働コストの低い地域の労働力を活用することにより、

労働コストの高い地域の労働コストに下方圧力がかかる。

国境を超える労働力の移動を促し、グローバルに労働コストの引き下げを実現する。

移民が流入し、既存の労働者の所得が減少する。

このことによって、排外的な主張が欧州でも拡大しているのである。


グローバリズムの加速によって、世界全体で労働者の没落が広がっている。

1%の富裕層に富と所得が集中し、99%の一般労働者の富と所得が減少する。

格差拡大は資本主義の進展に伴う必然的な結果であるとも言える。

こうした経済現象を分析して脚光を浴びた経済学者が

フランスのトマ・ピケティである。

問題は、このような性格を有するグローバリズム進展に対する民衆の反対、反抗が

広がる際に、これが二つの潮流に分かれてしまうことだ。

所得分配の平等化を求め、最低所得水準の保障を求める

社会民主主義的な政策を求める主張が拡大する一方で、

移民排斥、人種差別的な反応も拡大する。

フランスではルペン氏への支持とメランション氏への支持に、

反グローバリズム勢力が分断された。

米国では民主党のサンダース氏と共和党のトランプ氏に分断されたのである。

英国のEU離脱国民投票では、両者の投票が融合された。

どちらの立場を取るにせよ、EUからの離脱が正しい選択であるとの判断が

持たれたのである。

米国大統領選では、クリントン氏のグローバリズム推進に反対する国民の一部は、

最終的にトランプ氏に投票したと見られる。

本来の民主党支持者の一部がクリントン氏支持からトランプ氏支持に流れたのである。

グローバリズムを推進する政治を刷新するには、

反グローバリズムの主張を持つ主権者の投票を融合することが求められる。

その実現がなければ、現実政治を打破することが難しくなる。

日本でも格差拡大、グローバリズム進行に対する反対勢力は拡大しているが、

それが排外主義と社会民主主義の主張の二つに分断されてしまうと、

政治変革の可能性は低下してしまう。

逆に言えば、それがグローバリズム推進勢力のねらい目になっているとも考えられる。

フランス大統領選の結果が日本の政治変革のあり方に示唆する点は大きいと言える。


欧州の場合、現実に数十万人、数百万人単位で移民が流入している。

その結果として、社会の不安定化が進行している。

既存の労働者にとって移民の流入が脅威として感じられることも事実であろう。

賃金に下方圧力がかかり、所得が減少する、職を失う、という現実も生まれている。

このような現実を背景に、欧州全体で移民の流入に対する制限を求める主張が拡大し、

排外主義的な運動が拡大しているのである。

欧州における排外主義の拡大には、それなりの現実の背景があると言える。


これに対して、日本の現実はまったく異なる。

日本は移民をまったく受け入れていない。

欧州諸国における排外主義を日本が批判しても、説得力は乏しい。

日本自身が極めて「排外的な移民政策」を採用しているからである。

この日本での排外主義の蔓延は批判されるべきものだ。

しかしながら、その日本においてさえも、排外主義的な主張が広がっている。

この現象は、日本における急激な格差拡大、中間層の没落を背景とするものである。

下流に押し流された民衆の不満のはけ口として、排外主義が利用されている。

同時にこのことは、格差拡大を推進する政治権力に対する不満が

ひとつにまとまらないための「策略」でもあると考えられる。


日本において排外主義的な主張を展開する政治勢力が安倍政権と結託する傾向が

観察される。

安倍政権自身が排外主義的な主張に同調する傾向を有し、

このことによって、排外主義的な民衆勢力と結託しているのである。

このことが、安倍政治を打破する際の最大の障害になりつつある。

逆に言えば、これが、格差拡大=グローバリズムを推進する勢力の狙いであるのかも

しれない。

格差拡大=グローバリズムを推進する政策を実行しても、

これに反対する民衆の政治運動が一本化せずに、

分断されれば、政治的に強い勢力にはならない。

「分断して統治」

という言葉があるが、

グローバリズムを推進する際には、

反グローバリズム勢力の分断

こそが重要な課題になっているとも考えられる。


日本において重要なことは、

排外主義に走らずに、

グローバリズム推進による

格差拡大

労働者の権利保障の圧縮

食の安全・安心の軽視

国民医療保障制度の破壊

等への抵抗を

一本化することである。


「連帯」

こそ、現実を変革するための最強の方策である。

安倍政治は

原発を推進し、

戦争を推進し、

TPPを推進し、

辺野古米軍基地建設を推進し、

格差拡大=消費税増税を推進している。


この政策運営に反対する主権者勢力は大きい。

この勢力が

「政策を基軸に」

「党派に関わりなく」

「連帯」

することが重要だ。

この「連帯」が実現すれば、安倍政治を打破することができる。

現実を打破する最良の方策は

「民主主義の活用」

である。


このとき、最大の障害になるのは、

小異によって分裂することである。

大異を残すことはできないが、小異は残し、

大同につくことが重要なのだ。

排外主義と連帯することはできないが、

安倍政治の「戦争と弱肉強食」の政治に反対する勢力が、

「平和と共生」の政治実現を求めて

オールジャパンで連帯することが求められている。

これを実現できれば、日本では、必ず政治刷新を実現することができる。


 

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コメント
 
1. 2017年4月24日 18:52:51 : 0CejVRban6 : urcdmA9xc1s[3140]
「この勢力が「政策を基軸に」「党派に関わりなく」「連帯」することが重要だ。」

野党共闘。
そこから新しい日本が始まります。

植草氏、がんばってください。応援しております。


2. 2017年4月24日 19:07:59 : 6uOuOCU4dA : fkzrXW3zO1c[10]
安倍とCIAを倒す為なら、それが一番だ。

ただ野党もそこまで根性あるかな・・・。何より国民に、そういう崇高な心を持つのが少ないんだよねえ、テレビの軽薄な言葉は信じても。


3. 2017年4月24日 19:24:04 : frtErroTlE : irEWOXr423M[316]
脱原発でも同じだが、とにかく脱原発を実現してから他のことは考えよう。安倍政権の打倒も同様。急ぎでないことは現状維持と現状回復で後回しにすればいい。焦っているのは敵のほうだ。

4. 2017年4月24日 20:14:25 : F3JEhglgNk : TY5RXKZa9nM[1]
野党の中に裏切者がいる。これが問題だ。さらにゆ党で実際は自民党の補完勢力、維新、こころ、加えて小池新党とかも存在する。

騙されやすい国民が多い。ここも問題だ。


5. 2017年4月24日 20:16:35 : 0CejVRban6 : urcdmA9xc1s[3141]
中野信子氏
「バンドワゴン効果というのが知られているんですけど…みんなが選んでいるものはいいものに違いないと錯覚する性質が脳にはあるんですね。みんなが選んでいる政治家とか…そういう現象が起きたりします」
https://www.youtube.com/watch?v=XJrXWpznYzY

数多く見せないとダメですね。
野党は共闘!


6. 2017年4月24日 21:14:37 : 0CejVRban6 : urcdmA9xc1s[3142]
4月23日の市長選に返り咲きを期して立候補を表明した野平匡邦氏は、公約として加計学園が地元で運営する千葉科学大に、国家戦略特区制度を利用して水産・獣医学部を新設することを掲げている
https://dot.asahi.com/wa/2017032600017.html

銚子市長選は23日に投開票が行われ、無所属現職の越川信一氏(55)が、元市長の野平匡邦氏(69)と前市議で新人の椎名亮太氏(32)の無所属2人を破り、再選を果たした。
http://www.sankei.com/region/news/170424/rgn1704240012-n1.html

安倍政権も千葉ではつまづきましたね。


7. 2017年4月24日 21:27:45 : LKXRYf922A : cCBGkda1vHE[1289]
反グローバリズムの考えを持つ人が、極右と左翼に分かれるという植草さんの考えはその通りだと思う。そのあとに、主敵を外国から来た移民と考える極右と、国境を超えて活動する多国籍企業だと考える左翼が分かれる。

たしか植草さんはトランプを支持していたよね?でもトランプはフランスで言えばルペンに相当し、民族排外主義の考えを持つ人だ、と気づいたのかどうか。さらに戦争大好き人間だということにもね。もちろんアメリカのサンダースはフランスではメランションに当たる。

欧米で極右勢力の勢力が伸びていることは好ましいことではないが、一方では左翼勢力も伸びている。ここに希望がある。

日本では極右は自民党が吸収してしまっている。また社会民主主義的な考えを持つ人は共産党を支持する。ここが欧米とは違う。ただし、ヨーロッパの社会民主主義勢力(社会主義インターナショナル加盟政党)は新自由主義に取り込まれているし、日本で言えば社民党(これも社会主義インターナショナル加盟政党だが)ではなく民進党に相当するのかもしれない。どちらも没落する一方だね。ヨーロッパの左翼党が、日本で言えば共産党に相当するのだろう。



8. 2017年4月24日 22:21:50 : 9NkOVMNMIE : l@z75HlNmrY[72]
大企業 独り歩きの グローバル

11. 2017年4月26日 10:59:49 : dQ4wzqaE6U : 6SRXwrJ2qS4[135]

>>7. 2017年4月24日 21:27:45 : LKXRYf922A
>反グローバリズム・・・極右と左翼に分かれる・・・
>ヨーロッパの左翼党・・・日本で言えば共産党・・・

いずれも完全に間違った認識であろう。極右と極左はどんな問題も力極に偏るしか能がない。

だからグローバリズムも反グローバリズムも互いに反抗するだけの意味合いしかない問題だ。

ヨーロッパの右派と左派の対立を日本になぞらえ左翼勢力が共産党と言うのは完全な間違い。

日本は既に日本社会党など国民的な民意が自民党単独政権を下野させた政治経験がある国だ。

間違っても野党壊しの批判をしてきた共産党が日本の代表的な左翼政党ということはできない。



12. 2017年4月26日 11:03:20 : dQ4wzqaE6U : 6SRXwrJ2qS4[136]

共産党が野党四共闘を成し遂げた暁には左翼政党として認められるだろう。

その取り努力を怠り逃げて民進党など他党を批判するのは偽善の証拠だろ。

言うに事欠いて今の共産党が左翼なんぞとは笑わせるな幻の共産主義らよ。


13. 2017年4月27日 02:12:23 : LKXRYf922A : cCBGkda1vHE[1293]
>>11
日本社会党は、左翼であることをやめることにより、政権に参画した(細川政権と村山政権)。それまでの政策を全部捨て、結果有権者の信頼を失い、共産党よりもずっと小さい党に転落した。福島瑞穂さんが党首になって、また左派に復帰したという印象はあるが、一度失った信頼は回復しない。

フランス社会党も、オランド政権で新自由主義の党になった。すっかり信頼を失い、先日の大統領選では左翼のメランション氏よりずっと少ない票しか集めていない。

>>12
>その取り努力を怠り逃げて民進党など他党を批判する
これは事実に反する。日本共産党はそんなことはしていない。


14. 2017年4月27日 08:04:34 : dQ4wzqaE6U : 6SRXwrJ2qS4[152]

>>13. 2017年4月27日 02:12:23 : LKXRYf922A
>日本社会党・・・政権に参画した
>それまでの政策・・・共産党よりもずっと小さい・・・
>フランス社会党・・・信頼を失い・・・ずっと少ない票・・・
>>12
>事実に反する・・・そんなことはしていない

そうですか、それなら今度も大躍進に違いないでしょう。

目的は政権打倒の上に政治の是正がある。白旗はダメです。




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