http://www.asyura2.com/17/senkyo223/msg/704.html
Tweet |
恐ろしい国だ 森友資料廃棄、夫人雲隠れで逃げ切りなのか
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/203086
2017年4月7日 日刊ゲンダイ 文字お越し
国家ぐるみの隠蔽(C)日刊ゲンダイ
この国家の統治システムは、危機的な状況にある。安倍首相が自民党総裁に返り咲き、選挙で圧倒的な議席数を得て1強状態を謳歌するようになってから、民主主義は機能不全に陥っている。それが森友学園事件で一気にエスカレート、手がつけられなくなった印象だ。
「森友学園の問題は、国有地が格安で譲渡された経緯も、小学校認可の過程も、疑惑が増すばかりで何ひとつ明らかになっていない。日が経つごとに次々と新たな事実が発覚し、国民の疑念は募る一方ですが、安倍首相が最初に『私や妻が関与していたら総理大臣も議員も辞める』と豪語してしまったため、昭恵夫人の関与や周囲の忖度が発覚するたびに、政府は場当たり的なつじつま合わせに追われている。ひとつひとつは小さなことでも、それらが積み重なれば無理が生じ、全体のストーリーが破綻してしまう。これ以上は説明がつかなくなるから、説明もやめて頬かむりをし、逃げ切りをはかろうとしているのが現状です」(政治学者の五十嵐仁氏)
野党は昭恵夫人をはじめとする関係者の証人喚問を要求しているが、実現する気配はない。それどころか、昭恵夫人の姿は表舞台から消えた。2日に夫婦で訪れたハンバーガー店で不仲説を払拭するかのようなツーショットを撮らせていたが、多くの日程をキャンセル。あのイベント好きの夫人が、すっかりナリを潜めているのだ。フェイスブックも更新されないままで、「ほとぼりが冷めるまで数週間、活動を控える方針らしい」(官邸関係者)といわれている。
■関係者も書類も都合よく消える
森友学園の籠池泰典前理事長に対し、「財務省本省に問い合わせた」「予算措置を行う方向で調整中」と、口利きを思わせる文言が入ったファクスを送った首相夫人付職員(当時)の谷査恵子氏も、籠池氏の証人喚問の翌日から出勤していないという噂だ。
谷氏からの問い合わせに対し、懇切丁寧に対応した財務省の田村嘉啓国有財産審理室長(当時)も姿を現さない。4日の衆院財務金融委で、共産党の宮本岳志議員が「田村室長本人からお話を聞きたかったが、金曜日は体調を壊されて来ない。月曜日は具合が悪いで来ない」と明かした。
関係者はみな雲隠れ。そのうえ、検証材料になるはずの書類も一切出てこない。なにしろ、森友問題に関わる国会審議は議事録さえ公開されていないのだ。これでは国家ぐるみの隠蔽工作とみられても仕方がないだろう。どの役所より記録をしっかり残すことで知られる財務省も、森友側との国有地払い下げ交渉の記録は「すべて廃棄した」と主張している。
国会答弁で大活躍の佐川理財局長は、「16年6月の土地売買契約の締結をもって事案は終了したので、省内の規則に従い、保存期間1年未満の文書として廃棄した」と繰り返している。土地代金は向こう10年の分割払いで、買い戻し特約もあるのに、売買契約の締結で事案終了とみなすのは常識的に無理があると思うが、3日の衆院決算行政監視委員会で野党議員から「行政文書の電子データは残ってるはずだ」と指摘された際も、佐川局長はこう答えていた。
「パソコン上のデータも、短期間で自動的に消去されて復元できないようなシステムになってございますので、そういう意味では、パソコン上にも残っていないということでございます」
折しも、6日には共謀罪から名称変えした「テロ等準備罪法案」が審議入りしたが、データが自動的に消えるシステムを悪用されたら、組織犯罪の検挙も難しくなるのではないか。
何があっても「問題ない」(C)日刊ゲンダイ
恣意的な閣議決定が憲法より上位とされる異常事態 |
財務省のパソコン環境は本当にそんな“便利”なシステムになっているのか。それであれば、いつから導入され、どのくらいの予算がついたのか。そのシステムはどこの会社が開発したのか。財務省だけでなく、他の省庁も同様のシステムを使っているのか。以上を財務省に問い合わせ、質問状を送ったところ、6日になって理財局総務課から電話で回答があった。
「質問の事前通告がなく、(佐川局長は)手元に資料がない中での答弁だったため、言葉足らずだった」そうで、こう説明するのだ。
「データが勝手に消えるというわけではなく、文書を廃棄する時期がくるとパソコンのデータも手動で消去しますが、いったん削除用のフォルダーに入れると、14日後に自動的にサーバー上からも消去されて、復元できなくなるということです。ウチはそういう仕様になっているんです。仕様ってアナタ分かります? (導入したのは)平成25年ですかね。どこの会社が開発したかなんて、必要ですか? ほかの省庁でも同じような仕様になってると思いますよ」
ということは、紙資料はシュレッダー、データは自動消去フォルダーにブチ込んでしまえば、2週間後には、すべての省庁から関係書類が消えてしまうということか。森友事件に続いて、国民の間で疑念が広がりつつある加計学園がらみの文書も、野党はすぐに押さえないと闇に葬られかねない。
「防衛省の日報問題もそうですが、都合の悪い文書は捨ててしまう。出してきても黒塗りで、今の政府は国民の知る権利を踏みにじって平然としている。究極の悪辣さです。こういう時こそ、国権の最高機関である国会が役割を果たさなければならないのに、与党の国会議員は国民の代表だという大原則を忘れ、まるで官邸の下僕です。議会の国政調査権という重要な機能が何のためにあると思っているのでしょうか。情報は国民のものなのです。議会は政権を守るために存在しているのではありません」(五十嵐仁氏=前出)
森友事件で旗色が悪くなると、「総理を侮辱した」ことを理由に籠池氏を証人喚問でつるし上げ、偽証罪での告発までチラつかせる自民党。国政調査権を一私人の封じ込めに使おうなんて狂っている。
■北朝鮮のミサイルより目の前の脅威
ここで思い出されるのが、小沢一郎の「陸山会事件」だ。ワイロも口利きも関係なく、国有地でもない通常の土地取引。自民党の政治家なら“修正”すればおとがめナシの「期ズレ」を一大疑獄のように騒ぎ立て、政治生命を奪いにかかった国策捜査には慄然とさせられたものだが、今では国家権力が、大阪のオッサンひとりを潰しにかかるのだから恐ろしい。
「これが近代国家の姿なのかと、頭がクラクラするような事態の連続です。トップのミスを覆い隠すために、『首相夫人は私人』『ファクスは谷さんが個人で送った』と言ったもん勝ちの閣議決定をし、官僚にも嘘を言わせる。国会も、官邸が決めたことを追認するだけなら、どこぞの独裁国家の党大会と変わりません。森友事件では、この国の統治機構の深刻な危機が表面化している。目の前で民主主義が脅かされているのです。攻めきれない野党にも問題はありますが、こんなデタラメ統治を国民が許していたら、政権交代はもう永遠に起こらない。独裁体制が確立するだけです」(政治ジャーナリストの山田厚俊氏)
何が起きても、官房長官が「問題ない」「批判は当たらない」と繰り返し、閣議決定で都合のいい既成事実を積み上げる。それで憲法の解釈改憲までやってのけたのが安倍政権だ。今の日本では閣議決定が、憲法も基本法も超越する“最上位法”のようになってしまっている。本来は法の番人であるはずの内閣法制局までもが、政権の番犬よろしく、閣議決定を正当化する理論武装に奔走する。これが法治国家と言えるのか?
北朝鮮のミサイル暴発がニュースを賑わせているが、この国にとって本当の脅威は、北朝鮮よりも、民主主義を破壊する安倍政権の方だ。
投稿コメント全ログ コメント即時配信 スレ建て依頼 削除コメント確認方法
▲上へ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK223掲示板 次へ 前へ
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。