http://www.asyura2.com/17/senkyo223/msg/683.html
Tweet |
浮かれる安倍首相 被爆国の使命放棄しトランプに媚売る愚 日本経済一歩先の真相
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/202966
2017年4月7日 日刊ゲンダイ
あまりにも節操がなさすぎる(C)日刊ゲンダイ
「唯一の戦争被爆国」としての役割を放棄したウラには、安倍首相の「忖度」があったようだ。史上初の「核兵器禁止条約」制定をめぐる国連交渉に、日本政府は不参加を表明した。その経緯を被爆地・広島の地方紙「中国新聞」が2日付で詳報していた。
記事によると、参加に意欲的だった被爆地・広島選出の岸田外相に「待った」をかけたのは、安倍首相だ。背景には核戦力の増強に積極姿勢のトランプ米政権への配慮がにじむ。
北朝鮮が弾道ミサイル4発を発射した翌3月7日。トランプ大統領との電話会談にこぎ着けた首相はこう強調したそうだ。
「ミサイル発射から間を置かずに話ができた。日本が常に共にある証左だ」
■寵愛に浮かれる首相
大統領の「寵愛」を受け、はしゃぐ様子が目に浮かぶ。官邸はこの時までに交渉参加への慎重論を外務省に伝えたとされる。核兵器の惨禍を知る国としての使命をなげうってでも、安倍首相はトランプの“お気に入り”の座を失いたくないのだろうか。
戦後日本は「核兵器をもたず、つくらず、もちこませず」の非核3原則を国是に掲げてきた。それなのに核兵器禁止条約の制定に水を差すなんて、どうかしている。米国など核保有5カ国が参加しないまま交渉を進めれば、国際社会の分断が深まるという政府の言い訳も馬鹿げている。日本はこれまで核保有国と非核保有国の「橋渡し役」を自任してきた。交渉に参加しなければ、その役目は果たせないはずだ。
ましてや、今回の禁止条約はオバマ前大統領が掲げた「核兵器なき世界」の実現をにらんだ動きである。昨年5月にオバマは現職の米大統領として初めて広島を訪れ、「核兵器なき世界を追求する勇気を」とスピーチした。その真横で核廃絶への絶え間ない努力を約束したのは、誰あろう安倍首相その人である。
あれから1年足らず。トランプが前任者の理念を否定した途端、何事もなかったように核兵器増強を容認するとは、あまりにも節操がなさすぎる。安倍首相は一事が万事この調子。あちこちにいい顔をしているだけで、軸心が欠けている。
ちなみに、2016年度の広島市の原爆資料館の入館者数は約174万人に上り、過去最高を更新した。外国人の入館者数も4年連続で最多を更新したというから、オバマ訪問のピーアール効果のおかげでもある。
「核兵器なき世界」の実現には、こうした地道な努力を一歩ずつ積み重ねるしかないが、軽はずみな首相には、その道のりの困難さは理解できまい。
国際情勢がいよいよ混迷を増し、一歩先さえ見通せない状況下で、軸なし首相に一国を任せ続けることに大きな不安を感じざるをえない。
高橋乗宣 エコノミスト
1940年広島生まれ。崇徳学園高から東京教育大(現・筑波大)に進学。1970年、同大大学院博士課程を修了。大学講師を経て、73年に三菱総合研究所に入社。主席研究員、参与、研究理事など景気予測チームの主査を長く務める。バブル崩壊後の長期デフレを的確に言い当てるなど、景気予測の実績は多数。三菱総研顧問となった2000年より明海大学大学院教授。01年から崇徳学園理事長。05年から10年まで相愛大学学長を務めた。
投稿コメント全ログ コメント即時配信 スレ建て依頼 削除コメント確認方法
▲上へ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK223掲示板 次へ 前へ
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。