http://www.asyura2.com/17/senkyo223/msg/512.html
Tweet |
戦前戦中派は「まるで悪夢」 にわかに教育勅語復権の世も末
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/202773
2017年4月3日 日刊ゲンダイ
週末は趣味のゴルフ(C)日刊ゲンダイ
この平成の世で「教育勅語」が復活するとは思いもしなかった。
安倍内閣は先月末、教育勅語について「憲法や教育基本法に反しない形で教材として用いることを否定しない」という答弁書を閣議決定した件である。
1890年に発布された教育勅語は「朕」=明治天皇が「臣民」に与えたもので、戦前・戦中の教育の基本理念とされた。親孝行や夫婦相和など臣民が守るべき徳目が示されているが、それらはすべて最後の「一旦緩急アレハ義勇公ニ奉シ以テ天壌無窮ノ皇運ヲ扶翼スヘシ」につながる。つまり、危急の大事が起きた時は皇室国家のために身を捧げよと説いたものだ。
こうした教えが軍国主義の礎になったとの反省から、また「基本的人権を損ない、国際信義にも疑点を残す」として、戦後の1948年、衆参両院で教育勅語の排除・失効が決議された歴史がある。それから70年が経ち、戦前回帰政権が教育勅語を復権させようとしている。
12歳の時に敗戦を迎えた筑波大名誉教授の小林弥六氏が言う。
「われわれの少年時代は、学校内の『奉安殿』に天皇・皇后の御真影と教育勅語謄本が納められていて日常的に教育勅語を暗唱させられた。それで完全に洗脳されていたんですね。大きくなったら軍人になって、お国のために戦い、天皇のために命を捧げるのが当たり前だと信じ込んでいました。
教育勅語は子どもから大人まで一般に広く浸透し、国家主義的な道徳観の柱になっていた。国民に批判の自由もなかった。それが軍国主義につながり、無謀な戦争に突き進んでいったことは疑いようがない。戦中派からすれば、グロテスクな教育勅語の復活は恐ろしく、戦争の悲惨な教訓があっという間に雲散霧消してしまう状況は悲しいとしか言いようがない。自分が生きているうちに暗黒日本のテーゼが復活しようとは、白昼夢を見るような思いです」
■危険なイデオロギー教育
森友学園事件で一躍、注目を集めた教育勅語。学園が運営する幼稚園で、いたいけな園児たちが教育勅語を暗唱し、「安倍首相がんばれ!」「安保法制、国会通過よかったです!」と宣誓する姿に、多くの国民が戦慄したものだ。そして、安倍政権と共通するおぞましさを直感的に感じ取った。
作家の中島京子氏は2日の毎日新聞のコラムで、森友事件についてこう書いていた。
〈森友学園=塚本幼稚園を支えてきたのが、戦時中の思想に帰ろうとする政治運動であることは、いまやもう誰も否定しないだろう〉
〈私が恐ろしいのは、戦時中の思想に帰ろうとする政治運動に賛同している人たちが、日本の教育を変えようとしている事実、そのものだ。関与が取りざたされた政治家の誰一人として、「教育勅語」を否定しなかった。それどころか擁護発言が相次いだ〉
〈政権の中枢にある政治家、官僚、民間企業(学校法人)が、ある偏ったイデオロギーに染まり、国民の共有財産の使い方を勝手に決めて、「彼ら」の信奉するイデオロギー教育を実践する施設を作ろうとしていた。そういう事件に私には見える〉
国有地の格安譲渡が発覚しなければ、今ごろ教育勅語を教える愛国小学校が開校していたのだ。
その森友学園は、事件をきっかけに理事長が交代。新体制では「1947年に制定された教育基本法の指針を常に念頭に、カリキュラムを見直していく」と声明を発表して、教育勅語からの決別を宣言した。ところが、わが国の政府は、教材使用を認める閣議決定をして、教育勅語にお墨付きを与えた。戦前教育の推進に熱心なのは、森友学園より安倍政権の方なのである。
教育勅語を「全体として」信奉する稲田防衛相(C)日刊ゲンダイ
中学校の保健体育に「銃剣道」が復活のおぞましさ |
安倍首相は第1次政権時代から、教育への介入を強めてきた。教育勅語の廃止後、戦後民主教育の柱になってきた教育基本法は、第1次安倍政権の06年に改正され、「我が国と郷土を愛する態度を養う」という文言が加えられた。森友学園は、この教育目標を忠実に実践してきただけだという声もある。
道徳の教科化や、修正主義的な歴史教育によって、愛国心の押し付けを強力に進めようとしているのが安倍政権だ。先月末に告示された幼稚園の新教育要領には「伝統的な行事、国歌に親しむ」ことが加えられた。中学校の新学習指導要領では、保健体育の「武道」に「銃剣道」が新たに盛り込まれた。
終戦時、陸軍幼年学校に入学していたという作家の三好徹氏は「銃剣なんて信じられない」と絶句し、こう続けた。
「旧日本軍の訓練に用いられていた銃剣術は、白兵戦で人を殺戮するための武術です。日本古来の武道ではないし、礼儀を重んじる剣道や柔道とは根本的に性質が違う。中学生に教えるようなものではありません。戦前の国家主義を美化するような、この政権の右翼路線は、目に余ります。青少年期の重要な時期に国家主義を叩き込み、教育勅語の復活とともに国家のシステムまで変えてしまおうという蛮行は、絶対に許してはなりません」
中学の剣道では「突き」が禁止なのに、銃剣で突きまくることは許容される根拠がよく分からない。大体、ボタンひとつで国が亡ぶ時代に銃剣道などという時代錯誤の発想は、どこから生まれてくるのか。自衛隊員の再就職先を確保するためか? それとも、近い将来の白兵戦を想定しているのか。
■専守防衛の原則も空洞化の一途
自民党の安全保障調査会は先月30日、敵基地攻撃能力の保有と高高度防衛ミサイル(THAAD)システムの導入など、防衛力の強化を求める提言をまとめた。いわゆる先制攻撃論だ。この提言を受けた安倍は「政府として受け止めて対応をしていきたい」と、前向きな発言をしたという。集団的自衛権の行使容認に続き、憲法の専守防衛の原則がどんどん空洞化されようとしている。
「安倍政権は周辺国の脅威を煽り、それを利用することで戦前の価値観への回帰を強めようとしている。教育勅語を認める閣議決定も、その一環です。幼稚園から日の丸、君が代で愛国心を植え付け、道徳の教科化によって小中学校で国家主義的な道徳心を叩き込む。さらには大学自治の原則も無視して、教育現場への国家統制を強めている。日本中の学校を森友学園にしようとしているのです。これに情報統制や監視強化が加われば、あっという間に戦前の軍国主義が復活です。国家権力がその気になれば、民主主義はあっという間に葬り去られてしまう。自民党が早期の審議入りを狙う共謀罪も、軍国主義的な発想そのもので、この国の民主主義は危機的な状況にある。不気味なのは、これだけ狂乱政権の正体が明らかになってきても、支持率が高止まりしていることです」(小林弥六氏=前出)
まったく、恐ろしいのはそこだ。教育勅語の復活にも、銃剣道の導入にも、国民が何も感じないとすれば末期的というほかない。ここまできて、不安も恐れも、怒りも感じないまでに呆けてしまっては、国民が支持して破滅に向かっていったあの戦争と、同じ道を繰り返すだけではないのか。
“「自分が生きているうちに暗黒日本のテーゼが復活しようとは、
— goodjone (@goodjone63) 2017年4月3日
白昼夢を見るような思いです」(小林弥六:筑波大名誉教授)”
『戦前戦中派は「まるで悪夢」 にわかに教育勅語復権の世も末』
(日刊ゲンダイ)https://t.co/gkKySJcio2
この平成の世で「教育勅語」が復活するとは思いもしなかった。
— 佐藤スポーツ整体/海老名店 (@satoseitai3) 2017年4月3日
戦前戦中派は「まるで悪夢」 にわかに教育勅語復権の世も末 https://t.co/VSbODnopZ7 #日刊ゲンダイDIGITAL
戦前戦中派は「まるで悪夢」 にわかに教育勅語復権の世も末 https://t.co/YpRgheMuaw #日刊ゲンダイDIGITAL
— 有 (@heiwa_spi) 2017年4月3日
戦中派の両親とも既に無くなった。二人とも教育勅語は大嫌いだった。当然だ。天皇のために命を捧げろだなんてカルトの洗脳だ。
戦前戦中派は「まるで悪夢」 にわかに教育勅語復権の世も末 https://t.co/5BC9XGFW6K #日刊ゲンダイDIGITAL教育勅語の復活にも、銃剣道の導入にも、国民が何も感じないとすれば末期的というほかない。
— 才谷屋 (@saidaniya1115) 2017年4月3日
戦前戦中派は「まるで悪夢」 にわかに教育勅語復権の世も末https://t.co/LDW1nrB8huこの平成の世で「教育勅語」が復活するとは思いもしなかった。つまり俺たち貴族はゴルフして楽しむけど、てめえら国民は俺たちの国を愛して俺たちのために戦争に行き俺たちのために死ねよと。
— 秋野あかね (@dougakan) 2017年4月3日
投稿コメント全ログ コメント即時配信 スレ建て依頼 削除コメント確認方法
▲上へ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK223掲示板 次へ 前へ
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。