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安倍氏が多用する「悪魔の証明」 すり替えはダメ M門俊也弁護士の見解を検証する
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2017/04/02 15:06 弁護士 猪野 亨のブログ
安倍氏は、100万円を森友学園の籠池理事長に渡したかどうかなど、やっていないことの証明を求めることは「悪魔の証明」だと述べています。
「日本の政治も未だに封建社会レベル 8億円もの値引きと随意契約 内実はロッキード事件よりも怖い!」
悪魔の証明とは何か。「ある」ということを証明するのは「ある」というものを1つでも証明すればよいが、「ない」ということを証明するためにはあらゆる事象を前提に「ない」ことを証明しなければならないのだから、それは無理、だから悪魔の証明と呼ばれています。
これを解説した弁護士ドットコムの記事がありました。
「安倍首相が主張する「悪魔の証明」…なぜ「ないこと」を証明するのが難しいのか」
M門氏は、次のように結論づけています。
「今回の件で『100万円の授受』の証明責任がどちらにあるのでしょうか。これまでみてきたとおり、『100万円の授受』があったと主張した者(今回の件では籠池氏側)に証明責任があります。
その意味において、安倍首相や政府側答弁が正しいこととなります」
さて、この結論は正しいと思いますか。
では、落合洋司弁護士の次のツイッターを読まれてどう思われますか。
あべちゃんの論法では、アリバイの立証は、その日時場所にその場にいなかった、「なかった」ことの証明だから、悪魔の証明でできない、ということになるが、そんなわけないよな。笑
— 落合洋司 Yoji Ochiai (@yjochi) 2017年3月31日
私はその時に別の場所で被告人と一緒にいましたという立証で十分立証できる世界。証拠構造としては同じこと。
特定の日時場所で100万円渡していないことは、そばにいたという人物に「ずっとそばにいたがそんなことはなかった」と言ってもらえれば証明できる可能性が高い。それなのに、なぜ、国会で証人尋問できないと逃げ回るのかということになるわな。そういうのは悪魔の証明じゃなくって単なる証明の怠慢。
— 落合洋司 Yoji Ochiai (@yjochi) 2017年3月31日
実際の籠池氏の証言は、次のようなものでした。
「昭恵夫人に名誉校長に就任して頂いたのは平成27年9月5日に講演をたまわったとき。講演の控室の園長室で、同行していた方に席を外すようおっしゃり、私とふたりきりの状態で「一人にさせてすみません。どうぞ安倍晋三からです」と、寄付金として封筒に入った100万円を下さいました。」
100万円の授受の日時は特定されています。その場についていた者を安倍昭恵首相夫人は外させたとありますから、現場を見ていた人はいないということにはなります。
しかし、実際に外させたのかどうかなどは証言としては得られることになりますし、何よりも何故、外させたのかが問題となります。
どちらに説得力があるかは、一目瞭然です。
オレの出番じゃなかったね!
ここで問題とされているのは、100万円を安倍昭恵首相夫人を通じて森友学園側に渡したのか、あるいは安倍昭恵首相夫人として渡したのかが問われているわけです。
籠池氏については、偽証罪の制裁もある証人として喚問したのは自民党です。他の野党も賛成はしていますが、それまでの経緯からみれば野党側からの参考人招致ですら拒否していたのが自民党ですから、いきなり民間人を証人喚問まで実施したのは自民党の意向があったからというのは自明のことです。
そこでなされた証言が100万円の問題です。
これについて野党側が安倍総理を追求するのは当たり前のことだし、本来、そのような経緯で得られた証言について、安倍総理としてどうするつもりなのかが問われているわけです。
野党側が安倍昭恵首相夫人の証人喚問を要求するのは当然であるし、結局、安倍総理が「悪魔の証明」と言って逃げているからこそ、追求されるのです。
ましてや安倍昭恵首相夫人がフェイスブックで反論したなどと菅官房長官が言っていますが、完全な開き直りです。
それがM門俊也弁護士に言わせるとこのように最後を結んでいます。
「籠池氏側で『100万円の授受』を根拠づける何かしらの客観的証拠が提出されない以上、国会では無駄な議論に時間を浪費しているといえます」
野党側に対するあまりの誹謗であることは、これまで私の解説でおわかり頂けると思います。
さて、何故、M門氏は、このような誤った結論になってしまったのでしょう。M門氏は恐らく安倍政権の支持者だからということになるのかもしれませんが(安倍政権支持でなければ、少なくとも「野党側に工夫を」という面から論じられていたと思います。)、立証責任の問題と政治責任の問題を混同してしまっているということです。
つまり、この問題は訴訟であれば、100万円を受領したか否かが立証命題であれば立証しうるだけの証拠を持って来いということになりますが、それはその立証結果によって裁判所が白黒をつけるからです。
100万円の返還を求めるためには、相手が100万円を受領したということを立証しなければなりません。その立証のための証拠がなければ敗訴になります。神のみぞが知る真実が相手が100万円を受領していたとしてもです。
受領書がなければ、いろいろな証人を立てたりということになりますが、そもそも受領書がないのは何故なのか、などと受領書以外で立証するのはハードルが高いものがあります(犯罪捜査であれば、そのとき別の借金を返していたなどというところまで及びますが民事では無理です。受領書でも作成経緯が問題になることもあります。)。
しかし、この森友学園を巡る100万円の授受の問題は、そういった訴訟上の問題ではありません。落合洋司弁護士のご意見にもありますが、一方的に野党側に「立証」が求められる場面ではありません。
一方は証人喚問という強制手段を用いて「証言」させながら、一方は「フェイスブック」という逃げた状態の中で、政権側がどのように対応するのかが問われているという場面です。
訴訟の場面とは全く違うのですから、その違いをわきまえずに議論することが誤った結論が導かれるだけでなく、見ようによってはすり替えているのではないか、というようにすら見えるわけです。
結論をいえば、安倍氏には何ら「悪魔の証明」は求められていません。
ところで、弁護士ドットコムの元榮太一郎社長が現在、自民党参議院議員だからというコメント等もございましたが、それはあまり関係ないと思います。
元榮太一郎氏が自民党から立候補するときも弁護士ドットコムニュースの方針に変更はあるのかということに対しては、明確に否定されていたし、何よりもこの私に対しても弁護士ドットコムからは取材という形で、いくつもの見解を掲載して頂いるからです。この点は、やはりニュースとして配信する責務としては立派だと思います。なので、上記のような記事も批判の対象として考えればよく、弁護士ドットコムが安倍自民党を応援するためにやっているという評価は、現時点では適切ではないと思います。
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