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森友疑獄もう一つの唖然 首相の資質このレベルでいいのか
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/202514
2017年3月30日 日刊ゲンダイ 文字お越し
三権分立を理解しているのか?(C)日刊ゲンダイ
森友学園問題で深まる一方の疑惑や、経緯の異常性に多くの国民は唖然としているが、それ以上に際立つのが安倍首相の国会答弁のひどさだ。
学園との関係を質問されただけで「侮辱だ!」とわめき立てる。都合の悪いことを追及されると「印象操作だ!」と逆ギレして、野党議員を罵倒する。揚げ句には、首相自ら国会の場でデマを流して野党議員を貶める。もうメチャクチャなのだ。
28日の参院決算委員会で、森友学園の籠池泰典理事長が証言した昭恵夫人からの寄付について聞かれた安倍は、急に民進党の辻元清美議員の名前を持ち出した。
「今日、産経新聞の中に『3つの疑惑』と出ていますよね。辻元議員は真っ向から否定しているわけでありまして、これを証明しなければいけないということになる」
疑惑とは、辻元が「森友学園の幼稚園に侵入しかけた」「小学校の建設現場に作業員を送り込んだ」などというもの。産経の記事が根拠にしているのは、自民党が公表した昭恵夫人と籠池夫人のメールの文面だけだが、安倍に親和的なネトウヨ界隈が飛びつき、ネット上では大騒ぎになっていたのだ。
もっとも、これはデマだということがハッキリした。著述家の菅野完氏が29日、籠池夫人へのインタビューを行ったところ「思い込みで書いた」と証言したのだ。
ネット上に飛び交うデマ情報の類いを国会答弁で持ち出すなんて、よほど追い詰められているのか、もともと思考能力に問題があるのか、いずれにせよ、国民としては心配になる。
■国会侮辱を見過ごしてはならない
安倍は最近、よく「ないものは証明できない。悪魔の証明だ」とブチ切れ、「『ある』と言う人の方が証明しないといけない」と言うのだが、かつて「ないと証明できない方が悪い」と国会で発言したのは誰だったか。
14年5月の予算委で、イラク戦争の開戦時に「大量破壊兵器がある」という米国のデマ情報をうのみにしたことを問われた安倍は、「大量破壊兵器が『ない』と証明できなかったイラクが悪いということは申し上げておきたいと思います」と言っていたはずだ。
「常に自分は正しい、悪いのは他人というのが安倍首相の一貫した姿勢です。数の力に驕って、国会も内閣も自分のものだと勘違いし、『オレが正義だ』という態度で周りを従わせてきた。だから、森友学園の問題でも、証拠の有無にかかわらず、首相の言うことが正しく、反論すれば『侮辱だ』ということになってしまう。これでは、将軍様の独裁国家と変わりませんよ。質問に真摯に答えようとせず、野党議員を揶揄して国会を侮辱しているのは安倍首相の方です」(立正大名誉教授・金子勝氏=憲法)
辻元に対する安倍の発言は、作家の中沢けい氏もツイッターで〈呆れてものも言えない。なんだこれは〉と驚愕していた。
〈国会で首相が「御党の辻元さんも同じことが起こっている」と発言した件。これは見逃したらいけない。野党4党で強く抗議を申し入れるべき〉
〈言論機関にとっても見逃してはいけないものだ。ネトウヨの作ったデマを国会で首相が答弁しているのをただ「ネトウヨ首相」と揶揄冷笑しているだけでは国会そのものが成り立たなくなってします(原文ママ)〉
〈辻元議員ひとりの問題ではない。首相の認知能力すら疑わせるような発言を個人攻撃として矮小化してはならない。議会の責任で撤回謝罪を求めるべき。怒る時に怒らないとぐさぐさに物事が崩れて行く〉
本当にその通りなのである。
左から安倍首相、福島みずほ議員、西村康稔議員(C)日刊ゲンダイ
行政府の長が国会議員を恫喝する狂気の沙汰 |
社民党の福島みずほ議員が、「腹心の友」が理事長を務める加計学園の疑惑を質問した際も、安倍は信じ難い反応を見せた。色をなして「確証あるんですか! 特定の名前を出して責任を取れるのか!」と恫喝したのだ。
国会議員の質疑権は憲法で認められた重要な機能である。一方で、政府には国会で答弁して国民に説明する「義務」はあっても、質問を遮ったり、逆質問したりする「権利」は認められていない。
「憲法の予定する議会制民主主義においては、国会は国権の最高機関であり、政府・内閣は国会の監督下にある。安倍首相は、まるで国会を官邸の下請け機関か何かのように考えているフシがありますが、国会議員が安倍首相を自分たちの親分のように崇めるのは間違っている。行政のトップである首相が、議会で一議員を恫喝するなんて狂気の沙汰で、特に野党の女性議員に対する態度は度を越しています。自分たちの権利を侵された国会議員は、与野党を問わず怒らなければいけない。三権分立をちゃんと理解しているのか、首相の見識も問われます」(金子勝氏=前出)
自分のことを一度ならず「立法府の長」と言った安倍は恐らく、三権分立も理解していないのだろう。国会の仕組みも、民主主義の何たるかも分かっていない。だから、「証人喚問は刑事罰が科されるような人間が呼ばれる場」なんてトンデモ説を平気で繰り出す。証人喚問は議会の調査権に基づいて、真相解明のために行われるものだ。安倍に盾突いた人物を締め上げる場ではない。こんな内閣に共謀罪なんて、絶対にやらせるわけにはいかないのである。
■国民の見識も問われている
自民党の西村康稔総裁特別補佐が28日に会見して、籠池理事長を偽証罪で告発するとか言っていたが、これも何の権限があって発言しているのか。本来、偽証罪の告発や国政調査権の発動は国会で決めることであり、今回は予算委員会だ。官邸が口出しできるものではない。
そもそも、憲法62条の国政調査権だって、政府に対する監督権を行使する手段として担保されているものだ。国会の調査権というなら、籠池理事長への嫌がらせ告発より、昭恵夫人や財務官僚の証人喚問で真相を究明するために発動すべきだろう。官邸の意向をくんで、国会が私人の口封じに動いてどうする。
「誰も異を唱えられず、安倍首相の顔色ばかり見ている。自民党の劣化は甚だしいと思います。官邸も自民党も『森友問題の出口が見えない』と嘆いていますが、出口を塞いでいるのは安倍首相自身なのです。昔の自民党なら、とっくに引導を渡している。議員のレベルが低いから首相が5年もやっていられるのか、安倍政権が長く続いたせいで国会議員が劣化したのか分かりませんが、それで被害を受けるのは国民です」(政治ジャーナリスト・山田厚俊氏)
自分に歯向かう者は許さないのが安倍政治だ。党内も、メディアも、茶坊主を引き立て、批判の声を潰しにかかる。人事権を振りかざし、霞が関にも影響力を行使。その結果、権力機構は腐敗塗れになってしまった。
「小さなものまで含めれば、昭恵夫人の口利き案件は、全省庁にまたがるほど膨大だといわれています。加計学園の疑惑もそうですが、第2、第3の森友問題は必ず出てくる。それ以上に深刻なのは、今回の問題で、海外から“極右に便宜を図った首相”とみられていることです。これは外交上の大失点で、国際的な恥辱とも言える。国会でムキになる答弁も子どもの喧嘩レベルだし、普段から“日本の誇り”を声高に叫んでいる人たちは、見ていて恥ずかしくないのでしょうか」(山田厚俊氏=前出)
森友問題で露呈したのは、国家を私物化する安倍の資質とオツムの程度だ。こんなトップを戴いていていいのか。国民の見識もまた問われている。
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