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国会の最優先審議事項は安倍首相辞任問題であるー(植草一秀氏)
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28th Mar 2017 市村 悦延 · @hellotomhanks
「私や妻が関係していたということになれば、まさにこれは、もう私は総理大臣も、
そりゃもう、間違いなく総理大臣も国会議員も辞めるということは、
はっきりと申し上げておきたい」
と明言したのは安倍晋三氏である。
その後に、森友学園の小学校用地に関して安倍昭恵氏が関与したとの強い疑いが
表面化している。
安倍政権は籠池泰典氏の証人喚問を要請したと伝えられている。
その籠池氏が証人喚問の場で、安倍昭恵氏に土地問題で依頼の電話を入れて、
その依頼に対する回答書が安倍昭恵氏の秘書を務める公務員から
FAXで送付された事実を明らかにした。
FAXが送付されたことについては菅義偉官房長官も肯定しており、
事実であることが判明している。
FAXには
「引き続き、当方としても見守ってまいりたい」
と記述されており、
その後、森友学園の土地激安購入などが進展した。
これらのことから浮かび上がる図式は、
安倍昭恵氏が瑞穂の國記念小學院の名誉校長に就任し、
籠池氏からの依頼を受けて行政当局に森友学園の要望を伝達し、
その結果として、行政当局が異例の便宜を森友学園に供与した
というものである。
まさに、安倍首相が2月17日の衆議院予算委員会答弁で述べた
「妻が関係していた」
ことが明らかになったものである。
こうなると、安倍首相は国会答弁に従って、
首相と国会議員を辞任しなければならないということになる。
極めて重大な事案である。
したがって、国会は、すべての問題に優先して、
この首相辞任問題を解決する必要がある。
そのためには、安倍昭恵氏の国会での説明が必要不可欠だ。
籠池氏と同様に証人喚問で対応するのが適正である。
安倍首相は
「疑念を持たれるような事実は存在しない」
と明言している。
この発言が正しいなら、証人喚問を恐れる理由は存在しない。
国会で正々堂々と事実をありのままに説明すれば良いのである。
その説明によって、すべての疑いが解消されるのなら、
これは安倍政権にとって歓迎するべきことであり、
これを拒絶する理由は見当たらない。
妻を証人喚問の席に立たせることを忍び難く思う気持ちは理解できなくもないが、
安倍昭恵氏が森友学園の土地取得問題に関与したことを想起させる明確な証拠が
明るみに出ている以上、この「疑惑」に対して答えることは、
首相および首相夫人の責務であると言わざるを得ない。
野党は首相辞任に関する重大問題の審議をすべてに優先させる対応を示すべきだ。
安倍政権が証人喚問に応じるまで、
すべての国会審議に応じないという強い姿勢を示すべきだ。
辻元清美議員に対する証人喚問の必要性が提示されるなら、
喜んで辻元氏の証人喚問に応じればよい。
そうなれば、安倍首相が安倍夫人の証人喚問を拒絶する理由もなくなるはずだ。
日本政治の最大の問題は、
「政治の私物化」
「政治の腐敗」
によって、国民の利益が損なわれていることだ。
国民の貴重な資産が喪われている。
「民営化」
が推進されているが、
「民営化」
とは
「国営事業」の「払い下げ」
である。
これらによって、国民の貴重な資産が喪われている。
これらの問題すべてにかかる事象を取り上げて
『「国富」喪失』(詩想社新書、税込994円)
という著書に著した。
この国の政治の現状、政治の腐敗、政治の私物化をしっかりと知ってほしいと思う。
amazonサイトの紹介を転載させていただく。
戦後、日本人が蓄えてきた富が、いま、流出していく! !
国民年金資金の流出、狙われた個人金融資産、
グローバル資本の日本収奪計画とは・・・
国民年金資金の運用で巨額損失が発生、
外貨準備資金では4年半で50兆円の損失・・・
国民のためではなく、グローバル資本のための政治を推進する政府によって
日本国民が戦後、コツコツと蓄えてきた富が、
いま流出している。
日本収奪を狙うハゲタカ外資と、 それに手を貸す政治家、財界人、官僚、メディア。
金融資産のみならず、
日本の農業から医療、雇用、国土と環境、伝統、文化にいたるまで、
あらゆる国民の「富」が危機に瀕している現状に警鐘を鳴らし、
日本刷新への道筋を示す。
第1章 失われる国富
・政界のタブー、外貨準備という米国への巨額上納金
・郵政民営化による国民資金の喪失
・GPIFによる年金資金の巨額損失
・・・など
第2章 日本収奪計画と売国の実態
・対日経済戦略の系譜、最終兵器としてのTPP
・国家の存立を危うくする農業の喪失
・外資や官僚、政治屋が国民の富をかすめ取る「官業払い下げ」
・・・など
第3章 国富を守るためにいま、なすべきこと
・明治維新から連なる日本政治の正体
・日本を支配するための5つの技法
・政策選択選挙と日本版5つ星運動
・・・など
3月27日の国会質疑では、安倍首相に極めて近い人物が経営する学校法人に対する
行政当局からの異例の優遇措置についても質問が提示された。
「アベ友事案」第2弾になる「加計学園」事案である。
インターネット上の情報サイト
LITERA
が概要を伝えている。以下に概要部分を転載させていただく。
http://lite-ra.com/2017/03/post-2975_2.html
「“第二の森友学園”といわれるのは、岡山県に本拠を置く加計学園グループ。
複数の大学、幼稚園、保育園、小中高、専門学校など様々な教育事業を
配下に収める一大教育グループで、
現理事長の加計孝太郎氏は、安倍首相の30年来の親友だ。
実際、安倍首相は昨年だけでも5回以上、加計氏と食事をしたり、
ゴルフを楽しんでいるし、加計学園が運営する大学の記念式典に出席した際は、
祝辞で加計氏のことを「どんな時も心の奥でつながっている友人、腹心の友だ」と
評していた。
また、この加計学園には、森友学園同様、昭恵夫人も関わっていた。
神戸市東灘区に加計学園が運営する「御影インターナショナルこども園」という
認可外保育施設があるのだが、昭恵夫人はそこの「名誉園長」を務めていた。
同じくグループである「英数学館小学校」(広島県福山市)の
説明会パンフレットには、安倍首相の腹心である下村博文元文科相夫人とともに、
昭恵夫人が「英数学館イマジネーション教育への功労者」として
挨拶文を寄せていた。」
「加計学園グループは、来年4月、傘下の岡山理科大が獣医学部を新設、
愛媛県今治市に新キャンパスを開校するのだが、その認可と土地取得の経緯が
非常に不可解なのだ。
加計学園はもともと、10年前から今治市に岡山理科大獣医学部キャンパスの新設を
申請していたのだが、文科省は獣医師の質の確保を理由に
獣医師養成学部・学科の入学定員を制限しており、
今治市による獣医学部誘致のための構造改革特区申請を15回もはねつけてきた。
ところが、第二次安倍政権が発足すると一転、
安倍首相は2015年12月、今治市を全国10番目の国家戦略特区にすると決め、
16年11月には獣医学部の新設に向けた制度見直しを表明するなど、
開校に向けた制度設計を急激に進めていった。
そして、今年1月4日、国が今治市と広島県の国家戦略特区で獣医師養成学部の新設を
認める特例措置を告示、公募を開始した。
募集期間はたったの1週間。案の定、応募したのは加計学園だけ。
安倍首相を議長とする国家戦略特区諮問会議は、
1月20日、同学園を事業者として認可し、今治市はこれを受けて、
今治新都市第2地区(同市いこいの丘)の市が所有する約17万平方メートルを
加計学園に無償譲渡することを決定した。
1月20日の認可決定の後、安倍首相は報道陣に対して
「1年前に国家戦略特区に指定した今治市で、画期的な事業が実現します」と
誇らし気に宣伝までしている。」
「このいきさつだけでも、今治市への国家戦略特区指定による獣医学部新設認可は
“加計学園ありき”で、安倍首相の関与があるようにしか見えないが、
前述した「週刊朝日」では、さらにそれを裏付けるような証言が報じられている。
たとえば、獣医学部新設に反対してきた日本獣医師会の境政人専務理事は、
同誌の取材に対し、安倍首相による国家戦略特区会議や及び分科会に一切呼ばれず、
直接意見を述べる機会すらなかったと証言したうえで、
「初めから結論ありきのようで、大変残念でした」とコメントした。」
金権腐敗政治
と
民営化・規制撤廃・国家戦略特区
とは対比される概念であると勘違いする向きが強いが完全なる誤りである。
「民営化・規制撤廃・国家戦略特区」
は新しい類型の
「巨大利権」
そのものなのである。
2001年の小泉純一郎政権誕生以降、新しい政治手法として掲げられてきた
「民営化・規制撤廃・国家戦略特区」
が新しい類型の「巨大利権」の原動力として機能している。
安倍晋三政権がこの「巨大政治利権」の中心に位置している。
政治が特定少数への利益供与、便宜供与のための装置にされてしまっている。
現状を打破し、政治を正常化するには、政権を刷新するしかない。
そのための戦略を構築して実行に移さなければならない。
まずは、安倍昭恵氏の証人喚問を実現することが最優先課題である。
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