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2017/03/26 04:37
<日本維新の会の松井一郎代表(大阪府知事)は25日、大阪市の学校法人「森友学園」が国有地を格安で取得した問題について「本質を分からなくしているのは、皮肉にも安倍総理。そんたくがないと強弁しすぎている。丁寧に説明すべきだ」と述べ、安倍晋三首相の国会での答弁が、疑惑を過熱させているとの認識を示した。維新の党大会終了後、記者団に語った。
松井氏は党大会のあいさつなどで「(国会の)証人喚問でポイントは整理できた。贈収賄のような事件はないとはっきりしている」と指摘。その上で「火に油を注いでいるのが安倍総理だ。そんたくはあったと、はっきり認めるべきだ」と求める一方、「良いそんたくと悪いそんたくがあるが、(今回は)悪いそんたくではない」と述べ、安倍首相の辞任や昭恵夫人の国会招致は必要ないと語った>(以上「毎日新聞」より引用)
松井大阪府知事は「忖度」に良い忖度と悪い忖度がある、という。果たしてそうだろうか。
官僚に忖度された者は手心を加えられてトントン拍子で許認可が進むが、忖度されない普通の国民は官僚に手心を加えてもらえない。そのとごに良い忖度と悪い忖度がある、といえるのだろうか。
安倍夫婦が頻繁に接触している理事の学校法人の新設申請は「神風」が吹いたように進んで、その上10億円近い国有地まで実質200万円で払い下げを受けるという「特別扱い」を受ける、ということのどこに「不法性はない」といえるのだろうか。
松井府知事の常識は国民にとって非常識だ。官僚の勝手な忖度だから違法性は何処にもない、というので国民はだれ一人として納得しないだろう。
もしそうした忖度が法的に許されるなら、誰もが「安倍友」の一員になりたいと思うのではないだろうか。まさしく、こうしたことが日本で「常識」となっているから、本来は政権と距離を置くべきマスメディアの幹部が「寿司友」となって、安倍氏から会食のお声が掛かるとイソイソと馳せ参じるのだろうか。何という浅はかな光景だろうか。
当たり前のことだが、官僚は断じて忖度なぞしてはならない。国民に等しく公平・公正でなければならない。それが公に奉仕する官僚のあり方だ。
森友学園の小学校新設に関して安倍夫婦の「意向」を忖度したというのなら、その特別な国有地払い下げや許認可にかかわった官僚たちの「適正」を疑わざるを得ない。官僚の政治的中立や公正の原則に照らして何らかの処分は免れない。
そして政治家も自分の属する団体や宗教法人に対して「利を誘導する」ような言辞は厳に慎むべきだ。宗教に対する非課税の対象範囲について、厳密に「信仰」に限定すべきだ。その関連の出版や様々な事業などは普通に課税すべきだ。
国民会議や創価学会が現政権に大きな影響を及ぼす弊害の一端が森友学園に顕在化した。信仰や宗教が「現生利益」を説くようになってはお終いだ。魂の救済という崇高な精神活動であるべきものが、官僚に「忖度」させる道具に成り下がっているとは情けない。日本の神道とはその程度の代物ではないはずだ。
松井府知事の軽薄さは「忖度」を落としどころとして、すべてを丸く収めようとしていることだ。忖度された森友学園は豊中市の一市議が批判の声を上げなかったならマンマと似非・国粋主義小学校をこの四月に開校していた。こんな寒々とした国家に日本を貶めた責任は安倍自公政権と橋下・松井維新の党の大阪府政にある。
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