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財務省から「隠れていて」と指示 森友学園・籠池理事長が証人喚問で証言
http://blogos.com/article/215164/
2017年03月23日 10:19 BLOGOS編集部
23日午前10時から、森友学園の籠池氏の証人喚問が参院予算委員会で実施されている。冒頭10分で籠池氏自身が証言、尋問は山本一太委員長が「総括尋問」を行い、その後自民、民進、公明、共産各党などの代表者7人が順次尋問する。
以下、書き起こし。
冒頭、籠池氏による証言
まずこの度、国会で陳述の機会を与えて下しましたことを深く感謝申し上げます。
私は、真に日本国のためになる子どもを育てたいという教育者としての思いがあり、今年の4月に瑞穂国記念小学院を開校できるよう、これまで頑張ってまいりました。
教育者としての私の思いにつきまして、安倍首相や昭恵夫人、大阪府議会の先生方をはじめ、多くの関係者の皆さんにご理解をいただきましたことは、今でも本当に感謝しております。
その一方、多くの皆様のご期待を受けて、舞い上がっていたところも私の中にございました。結果として、手続きの便宜から設計者の助言にしたがって、工事請負契約書が三種類作成されたことや、幼児教育の現場において、指導の行き過ぎなど、諸々の不行届きが生じてまいりました。
それらの不行届きにつきましては、自分の至らなさを認めますと共に、反省すべき点について反省し、謝りたいと思います。今後は行政のご指導をいただきながら、適切に改善を行ってまいります。
しかし、現在、この新しい小学校を開設する手続きについては、各方面から疑問を呈される中で、弁護士からの指示で申請を取り下げました。これまで応援してくれていたと思っていた方々、手のひらを返すように離れていくのを目の当たりにして、自分自身、「どうしてこうなってしまったんだろう」という思いもあり、本日はこの問題について、私の承知しておりますことを率直に先生方にお話いたします。
真に日本国を支える人材を育てる小学校を作ることは、今でも私の夢であります。その名前については、明治維新を担った多くの人材を輩出した松下村塾のことが念頭にありました。同じく、長州出身で、以前から私の教育理念に共感していただいている安倍首相に敬意を表したいと思いまして、当初は「安倍晋三記念小学校」とするつもりで、昭恵夫人にもご相談申し上げて、ご理解をいただいたものと思っておりました。
2人きりの状態で昭恵夫人から寄付金
ところが、後日、昭恵夫人から「首相のお名前を使うことを遠慮して欲しい」という旨のお申し出がありましたので、小学校の名称は瑞穂国記念小学院へと変更いたしました。
昭恵夫人にも私どもの教育理念を深くご理解いただいていると思っております。昭恵夫人には3回にわたって幼稚園にお越しいただきまして、ご視察いただきました。
昭恵夫人に、瑞穂国記念小学校の名誉校長に就任していただいたのは、平成27年9月5日にご講演を賜った時のことです。そして、その9月5日、昭恵夫人は講演の控え室と利用して頂いた園長室で、私との対面していただいたとき、同行していたお付きの方に席を外すようにおっしゃった後、私と2人きりの状態で、「一人にさせてすいません。どうぞ安倍晋三からです」とおっしゃって、寄付金として封筒に入った100万をくださいました。
昭恵夫人は「まったく覚えていない」とおっしゃっているようですが、私たちには大変名誉な話なので、鮮明に覚えております。
また小学校の設立に関して、大阪府の申請では、先にお亡くなりになられましたが、大阪府議会議長を務められた畠成章先生からちょうだいしたご恩も忘れられません。畠先生には森友学園の幹事もつとめていただくなどして、いろいろご指導いただいておりました。
畠先生は松井知事のお父様とも親しいお付き合いがあり、松井知事が維新会派をつくるときにも陰ながら助力されたということで、大阪府の松井知事や府にお力添えいただけるよう、畠先生にお願いしておりました。
そのおかげで大阪府の当時の総務部長などにも説明させていただきまして、小学校設置の認可申請では、特別の取り計らいをいただいたものだと感謝しております。
ただ、その後大阪府の中で、どのようなやり取りがなされたのかは、うかがい知ることができません。松井大阪府知事や関係者の方からお話を聞いて、国会や府議会で真相を究明していただきたいと存じます。
国有地をめぐる取引について
次に土地の取引について申し上げます。小学校の建設用地である、あの豊中の国有地の存在については、不動産屋さんから平成25年に紹介を受けました。「これは素晴らしい場所だ」と思い、小学校のための土地を確保したいと思いました。
その土地は、国有地ということで平成27年5月29日に、定期借地契約を締結いたしました。その土地の買い上げの条件として、10年だったものを、もっと長い期間へ変更できないか、との思いから、私たちの教育理念に賛同している昭恵夫人に助けをいただこうと考えまして、昭恵夫人の携帯に電話をいたしました。
平成27年の10月のことです。留守電でしたので、メッセージを残しました。すると、後日、内閣総理大臣夫人付きのたにさえこさんという方からご連絡をいただき、「なかなか難しい」とのお返事をいただきました。
平成27年11月17日に、総理夫人付き、たにさえこさんからいただいたFAXでは「大変恐縮ながら、現状では希望に添うことが出来ない。なお、本件は昭恵夫人にも既に報告させていただいております」というお言葉をいただきましたが、お骨折りに感謝しておったところでございます。
しかしながら、私は財務省の中で、この間どのようなことが起きていたのか、詳しく存じ上げません。昭恵夫人、たにさん、財務省の関係者に詳しくその経緯を聞いていただきたいと思います。
また、あの土地にヒ素や鉛などの有害物質があるということは、契約上も明らかだったのですが、 平成28年3月に入って、工事が始まってから、新たに生活ゴミがでてきました。その後、工事を施工していました中道組に北浜法律事務所の酒井康生弁護士を紹介していただきまして、以降の土地取引に関する一切の交渉をお願いしましたところ、最終的に土地価格が8億円あまり値引きされた1億3400万にお聞きして、想定外の大幅な値下げにその当時は、ちょっとびっくりいたしましたが、売買契約を結びました。
私は、交渉の詳細については詳しく承知していないので、値引きの根拠などについては近畿財務局、当時の迫田理財局長、酒井弁護士にお聞きいただきたいと思います。
財務省から「10日間隠れていて」
なお、先日、私は大阪府への小学校設置認可申請を取り下げました。これは顧問弁護士だった酒井先生のご指示によるもので、私は断腸の思いで申請を取り下げました。しかし、その後何ら事態は改善することなく、むしろこの問題で私だけ悪者にするような政府の要人や大阪府知事の対応をみて、何かおかしいと気づき始めました
財務省の迫田理財局長の命として、部下のシマダさんが「10日間隠れていて」、顧問弁護士の酒井先生から申し伝えられましたことも、その時は「何でだろう」と不思議に思っておりました。平成29年3月15日になって、「もうこれ以上関わることはできない」と突然、顧問弁護士辞任の申し出をいただきましたが、私には何があったのか理解できません。
酒井先生が財務省近畿財務局や大阪府とどのような関係があったのか。是非国会でも聞いていただきたいと思います。
この問題が国会で議論されるようになってから、私の妻のところに昭恵夫人から「ご夫妻がいま大変なことは想像つきますが、主人にとっても大変なことに巻き込まれたということも理解いただきたいと思います」とか「私が関わったということは裏で何かがあるのではと疑われないように」という口止めとも取れるメールが届きました。
あんなに私たちの学校の開校を楽しみにしてくれていて、「考え方に非常に共鳴しているのです」とか「森友学園の先生の教育に対する熱意はすばらしいという話を聞いている」と総理もおっしゃっていただいたのに、どうしてなのか割り切れない。
私は純粋に自分の理想とする教育を実現するため、小学校設立に夢中になって走り続けてまいりました。その途中で、多少無理をしてしまったことはあるかもしれません。でも、私が昭恵夫人や畠先生にお願いした先で、どのような対応がなされたというのは本当にわかりません。
国有地の大幅な値引きなど一連の経緯の真相を明らかにするためにも、私だけがトカゲの尻尾切りで罪をかぶせようとするのではなく、まず私がこうして国会の場で正直にお話させていただきますので、どうぞ是非、そのほかの関係の方々を国会に呼んで、事実関係をお聞きいただき、真相究明進めていただきますよう、心からお願い申し上げます。
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