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プーチンとトランプの板挟みに追い込まれた安倍首相
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2017-03-03 天木直人のブログ
ロシアのトルトネフ副首相が3月2日語ったらしい。
北方領土での共同経済活動をめぐる日ロ協議が進展しなければ、ロシア独自で北方4島の開発を推進すると。
これは明らかなロシア側のからの安倍首相に対する圧力だ。
そして、この副首相の発言は、2月末にショイグ国防相が明らかにした、一個師団をあらたに「クリル諸島」に年内に配備するという発言と見事に平仄が合う。
どういうことか。
それはプーチン大統領の訪日時に行われた安倍・プーチン会談の約束を早く実行に移せというプーチン大統領の安倍首相に対する圧力に他ならない。
そして、そのことは、安倍首相がトランプ大統領と会談して日米同盟強化を誇示した事や、トランプ大統領の対ロ政策が、ここにきて急速に後退したことと関連する。
あの時、つまりプーチン大統領が訪日した時は、トランプ大統領の米国とプーチン大統領のロシアとの関係が、それまでのオバマ政権の米国の時より改善されると喧伝されていた。
そして米国とロシアの関係が改善されれば、北方領土問題にも追い風になると期待された。
中にはトランプ大統領ともプーチン大統領とも相性のいい安倍首相は、米ロの関係改善の仲介役ができるなどという意見まで出ていた。
そのような根拠のない楽観論が見事否定されたという事だ。
おりから米国ではセッション司法長官が大統領選に駐米ロシア大使と面会していたとワシントン・ポストが報じ、もしこれが事実ならセッション司法長官は公聴会で偽証していた事になる、フリン氏と同様に追い込まれる事になる、と言われはじめた。
トランプ大統領はますますプーチン大統領のロシアとの関係改善を進められなくなる。
それを察知したプーチン大統領は、あそこまでトランプ大統領にすりよって日米同盟強化の確認を謳った安倍首相を、不快感を持って眺めたに違いない。
ここにきてロシア側がに北方領土問題で強硬姿勢を取りはじめたのは、トランプと自分(プーチン)のどちらを取るんだというプーチン大統領の安倍首相に対する圧力に違いない。
安倍首相は4月にも訪露し、プーチン大統領と首脳会談を行うらしい。
果たしてその時、安倍首相はプーチン大統領とどのような話をするのだろうか。
トランプ大統領とプーチン大統領の双方にいい顔をしようとするあまり、どちらとの信頼関係も築けない結果に終わるかもしれない。
パフォーマンスでしか外交が出来ない安倍首相の限界である(了)
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