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「抱き付き作戦」
小池都知事、「対権力」から「権力者」に… 豊洲問題にも“自分ファースト”の批判
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20170215-00517629-shincho-pol
「週刊新潮」2017年2月9日号
夏の都議選を睨み、小池百合子東京都知事(64)が公明党への「抱き付き作戦」を敢行している。
1月25日に発表された予算案では「私立高校授業料実質無償化」や公共施設のトイレの洋式化や保育士の待遇改善が盛り込まれたが、これらはかねてより公明党が訴えてきたもの。
「『小池新党』と公明党で都議会の過半数を制したいというのが彼女の思惑」(政治ジャーナリストの鈴木哲夫氏)
と聞けば、小池氏は「都民ファースト」ではなく「選挙ファースト」「自分ファースト」ではないかとの疑念が頭をもたげてくるのだ。
■極めてナンセンス
一方、小池氏に“対立”を演出されている自民党も黙っているばかりではなく、
「ここのところ、自民党都連も小池さんへの『抱き付き作戦』に舵を切ろうとしています」
と、前出の鈴木氏が説明する。
「例えば、小池予算案に自民党も賛成して『私たちも改革派である』との姿勢を見せようと検討しています。また、都連幹部の中には、豊洲問題での百条委員会設置を容認する人も出てきている。要は、来るべき都議選に向けて小池さんとの対立軸を消してしまおうというわけです」
その豊洲問題に関しても、アゴラ研究所代表で経済学者の池田信夫氏は、小池氏の「自分ファースト」ぶりを一刀両断する。
「豊洲市場の用地購入時に知事だった石原慎太郎氏に対し、都が賠償請求するように求めている住民訴訟について、小池知事は『検証を改めてし直したい』と発言した。しかし、豊洲移転自体には違法性はないのですから、裁判所に一蹴されて終わるだけで、極めてナンセンス。彼女は風評被害レベルの非安全性を強調し、豊洲市場が稼働すれば生み出される初年度68億円の想定収入を捨て、つまり都民にその分の損失を与えながら、石原氏をスケープゴートにして『自分はエコ』だとアピールしている。詐欺的です」
公明党に抱き付いた小池氏に、今度は自民党都連が抱き付くの図、である。
■器が違う!?
小池氏の「敵」である自民党都連で最高顧問を務める深谷隆司元通産相が、彼女をこうたしなめる。
「これまでは、強い都議会自民党対小池さんという感じでしたが、今では彼女のほうが強くなってきているでしょ。小池さんの喋り方も変わってきて、森さん(喜朗・元総理)を批判する際に、『文句ばっかり言っている森さんと、五輪組織委員会が稼げることを考えている私との“器の違い”をぜひ感じていただきたい』とまで発言していた。仮にも元総理に、びっくりする物言いをするよね。こういう点が、今後、彼女のマイナスになっていくんじゃないかな」
「対権力」のジャンヌ・ダルクと思っていたら、その当人が居丈高な「権力者」に……。
特集「反内田なら悪魔とだって手を組む覚悟『小池百合子』都知事は『自分ファースト』実例集」より
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