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共通項は幼児性と排他性 トランプと蜜月に浮かれる狂気
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2017年2月13日 日刊ゲンダイ 文字お越し
ミサイルも本音では歓迎?(C)AP
ホワイトハウスでの首脳会談をわずか40分間で終え、フロリダに飛んでゴルフを堪能した安倍首相と米国のトランプ大統領。2つのクラブをハシゴし、27ホールも回った。会談の“成果”は何もなく、親密ぶりを世界に向けてアピールしただけだったが、日本のメディアは「百点満点」と大絶賛だ。
自民党内から聞こえてくるのも、「極めてうまくいった」(高村副総裁)、「歴史的快挙」(下村幹事長代行)、「最高の成果」(茂木政調会長)などと浮かれた声ばかり。大統領の専用機に乗せてもらい、一緒にラウンドしてもらったことがそんなにうれしいのか。属国根性丸出しではないか。
首脳会談が開かれた10日、米国では、ギャラップ社による最新世論調査の結果が大きく報じられた。
「トランプ大統領は世界の首脳から尊敬されていると思うか」という質問に対し、「尊敬されていると思う」は29%で、「尊敬されていると思わない」が67%に上った。
イスラム圏7カ国からアメリカへの入国を禁止する大統領令には、連邦地裁に続いて高裁が「NO」の判断を下し、憲法違反の批判にさらされている。国際社会からも「差別的排他主義」と非難が集中している真っただ中だ。国内外から資質を疑問視されているトランプに媚びへつらう安倍を褒め称えるなんて、狂気の沙汰でしかない。
■経済政策も為替問題も先送り
「主要国の首脳が距離を置く中で、無条件に追従してくれる日本の首相は、トランプ大統領にとって貴重な存在です。就任前に馳せ参じて高級ゴルフクラブをプレゼントし、ちょっと脅せば米国のための雇用策まで考えてくれる。トランプ大統領に取り入るためなら、日本国民の虎の子である年金資金まで差し出しかねない勢いです。
首脳会談で、貿易摩擦や為替操作についての苦言がなかったことで、日本側は『無理難題を吹っかけられずに済んだ』と胸を撫で下ろしているのでしょうが、それを“成功”と言うのは間違っている。米国に見捨てられては困ると、すがりついただけでしょう。それなのに、共同会見で、トランプ大統領は『米国と中国の良好な関係がアジア太平洋地域のすべての国々にとって良い結果となる』と明言した。安倍首相が妄執する中国包囲網がくじかれたのです。これまで中国封じ込めのためにアジアやアフリカ諸国にカネをバラまいてきたのに、水泡に帰してしまった。対中国政策でトランプ大統領を味方につけることに失敗したということです」(政治評論家・本澤二郎氏)
大体、「TPP参加を説得する」とか豪語していた件はどうなったのか。経済政策も為替問題もすべて先送りで、個別の問題は麻生副首相とも示唆された。安倍は面倒な交渉から解放され、念願だった米大統領とのゴルフに興じてご満悦だが、トランプ様のご機嫌取りで、どれだけの国益が差し出されるのか分かったもんじゃない。
国民そっちのけで自分たちさえ良ければいい(内閣広報室提供・共同)
「私は朝日新聞に勝った」「俺も勝った!」と意気投合
12日の朝日新聞では、アメリカ総局長がこう書いていた。
〈トランプ氏の自己愛・ナルシシズムの度合いが極端に強いことは、選挙戦の序盤から伝えられてきた。ささいなことでも批判されると、相手をツイートなどで攻撃するなど、非常に衝動的〉
〈米国の心理学者ジョン・ガートナー氏は、トランプ氏の行動を分析し、「加虐性、偏執性なども含まれる悪性ナルシシズムを持つ初の米国大統領で、極めて危険だ」と警鐘を鳴らす〉
〈共同記者会見で、用意された原稿を棒読みに近い形で読み上げたトランプ氏と、奔放で乱暴な言動を繰り返すトランプ氏。その二面性は気になる〉
原稿棒読みだけではない。共同会見で、日米同盟の強化で同意したと誇示する安倍の冒頭発言を聞きながら、トランプは時折もっともらしい表情でうなずいたり、笑みを浮かべたりしていたが、同時通訳用のイヤホンをしていなかった。記者との質疑応答になってイヤホンを装着したが、米メディアには、「大統領はいつから日本語を理解できるようになったのか」と皮肉られていた。
元外務省国際情報局長の孫崎享氏が言う。
「トランプ大統領がイヤホンを着けることも忘れていたのは、忠実なポチの安倍首相が自分を怒らせるようなことを言うはずがないと安心しきっていることの表れです。日本側が切望した尖閣諸島への米国の防衛義務を定めた日米安保条約第5条の適用に関しては、安倍首相が『確認した』と会見で言及しましたが、トランプ大統領にとっては、どうでもいい話でしょう。歴代米政権の見解を踏襲しただけで、何も進展はなく、日本のメディアが大成功だと持ち上げるほどのことではない。それよりも、なぜ、トランプ大統領が安倍首相をここまで歓待したのか。2人が互いにシンパシーを感じているとすれば、その理由がどこにあるのかを考えるべきです」
11日の産経新聞に看過できない記事が載っていた。トランプが安倍を厚遇したのには、「伏線」があったというのだ。
〈昨年11月の米ニューヨークのトランプタワーでの初会談で、軽くゴルフ談議をした後、安倍はこう切り出した。
「実はあなたと私には共通点がある」
怪訝な顔をするトランプを横目に安倍は続けた。
「あなたはニューヨーク・タイムズ(NYT)に徹底的にたたかれた。私もNYTと提携している朝日新聞に徹底的にたたかれた。だが、私は勝った……」
これを聞いたトランプは右手の親指を突き立ててこう言った。
「俺も勝った!」
トランプの警戒心はここで吹っ飛んだと思われる〉
これが本当なら、異常な事態だ。仮にも民主主義を標榜する国のトップ同士が、自身に批判的なメディアを敵視し、懲らしめたことを自慢し合い、「勝った」「勝った」と浮かれている。まるで子どもだ。
■ゾッとするほど2人は似ている
「2人の共通項は、批判的なメディアを敵視していることです。一切の批判を許さず、メディアを支配下に置いて、従属させようとしている。民主主義の根幹である言論の自由を封じ込め、民主主義を破壊しようとしているのです。この連携がいかに危険かということに気づけば、日本のメディアも、トランプ・安倍の蜜月ぶりを手放しで持ち上げるわけにはいかないはずなのです」(孫崎享氏=前出)
幼児性と加虐性、敵と見なしたら絶対に許さない偏執性。さらには、異なる文化や意見を認めない排他性と、自分は絶対的に正しいというナルシシズム。ゾッとするほど2人は似ている。これらの共通項で強化される同盟関係だとすれば、こんなおぞましいものはない。それを世界にアピールだなんて、戦慄を覚えるのがマトモな感覚というものだが、最悪なのは、そういう日米蜜月アピールの最中に北朝鮮が弾道ミサイルの発射を強行したことだ。
発射を受けて急きょセットされた会見には、トランプも同席。虎の威を借りた安倍は「断じて容認できない」「米国は常に100%日本と共にある」とお決まりのセリフでイキリ立ってみせたが、トランプは無表情だった。
「安倍首相にとっては、このタイミングでのミサイル発射は願ってもない展開でしょう。北朝鮮と裏で結託しているのではないかと勘繰りたくなるほどです。拉致問題を解決する気もなく、ミサイル発射を軍拡に悪用しようとしている。今回の首脳会談で、トランプ大統領は日米安保について『米軍受け入れに感謝している』と当たり障りのない発言で終わらせようとしたのに、安倍首相の方から『より大きな役割と責任を果たす』と言って、負担増を買って出たと報じられています。ホンネでは、トランプ大統領と手を取り合い、戦争がしたくて仕方ないのです」(本澤二郎氏=前出)
米国と日本の関係は、しばしばジャイアンとスネ夫に例えられるが、血の同盟のパシリを買って出る首相を持ち上げるのが、この国のメディアだ。もはや狂気としか言いようがない。
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