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トランプの人種差別政策が日本に向けられる日(ニューズウィーク)
http://www.asyura2.com/17/senkyo219/msg/892.html
投稿者 赤かぶ 日時 2017 年 2 月 01 日 02:22:05: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

              Steve Dipaola-REUTERS


トランプの人種差別政策が日本に向けられる日
http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2017/01/post-6851.php
2017年1月31日(火)17時41分 譚璐美(作家、慶應義塾大学文学部訪問教授) ニューズウィーク


<全米各地で抗議行動を呼んでいる中東・アフリカ7カ国からの入国拒否。トランプ政権は「テロ対策」というが、アメリカの歴史を振り返れば、日本人や中国人も安心してはいられない> (写真はデモが行われているポートランド国際空港に到着した警官隊、1月29日)

 1月29日夜、ニューヨーク、シカゴ、ロサンゼルス、フロリダなど、アメリカの30以上の都市と国際空港で数千人の市民による激しい抗議行動が起きた。

 トランプ大統領がテロ対策のために中東やアフリカの7カ国(シリア、スーダン、イラン、イラク、ソマリア、イエメン、スーダン)の国民に対して3カ月間の入国禁止と、難民の受け入れを一時停止する大統領令に署名したため、アメリカへ航空機で到着したイスラム系の人々が次々に空港で入国を拒否され、拘束される事態が起こった。

 この措置に反発したアメリカ市民たちが、全国各地で怒りの声を上げたのだ。拘留された人は約170人にのぼり、家族に会いに来た老夫婦や中年女性、妊婦、子供もいて、グリーンカード(アメリカの永住権)保持者も含まれていた。

 世界各国の空港にも波紋が広がった。すでに発行されているアメリカ入国ビザが取り消されたことで、航空機への搭乗を拒否される人が続出している。

 ニューヨークのケネディ国際空港の建物の外では、氷点下のなか、段ボールのボードに走り書きしたプラカードを掲げて抗議する人々が「難民を歓迎します」、「アメリカ人はみな移民だ!」、「家族を釈放して!」とシュプレヒコールを叫んで、ピザを食べながら拘束された人たちの釈放を待ちわびていた。

 ホワイトハウスは火消しに躍起になった。報道官は「イスラム教徒を排除する目的ではない」、「あくまでもテロ対策を強化するためのものである」と釈明したが、すでにトランプ大統領と敵対するようになっていたメディアは、全米各地で激しく燃え上がる抗議行動の様子を逐一報道した。

 アメリカ15州と首都ワシントンの司法長官は合同で声明を発表し、「この大統領令は憲法違反の疑いがあり、裁判の場で明らかになることを確信している」として、提訴の準備に入った。

 数時間後、全国に燃え上がった抗議デモの勢いに押される形で、アメリカ政府は拘留者たちを次々に釈放して、事態の沈静化に努めたが、いったん燃え上がった抗議行動は、そう簡単に収まることはないだろう。

 アメリカ人の怒りは本物だと、私は直感した。彼ら自身が深く傷ついている。市民もテレビのキャスターも、上院議員ですら、口々に自分の出自を言いつのり、移民した祖先の苦労を思って涙する。今回の大統領令は、いわばアメリカ人の「魂」にグサリとナイフを突き立てたようなものなのだ。

■トランプ就任前から強硬策は始まっていた

 アメリカ政府のこうした強硬策は、なにもトランプ大統領の就任以後に突如はじまったものではない。2015年11月のパリ同時攻撃を受けて、2016年1月21日からすでに「テロリスト渡航防止法」が施行されている。

 同法では、日本国籍を含む世界中の人々のビザ免除プログラムを改定し、2011年3月1日以降にイラン、イラク、スーダンまたはシリアに渡航または滞在したことがある者(公務、人道支援、報道等の目的による渡航に対しては個別に審査された後に免除される可能性がある)は、大使館や領事館にビザを申請し、面接を受けなければならないことになった。

 また、ビザ免除プログラム参加国の国籍と、イラン、イラク、スーダンまたはシリアのいずれかの国籍を有する二重国籍者は、現在有効なESTA渡航認証を保有している場合でも、認証が取り消されることになった。

 その法律による変化は絶大だった。私は昨年夏以降、2度ほど日本とアメリカを往復した。1月から夏までの間のことはわからないが、夏以降の半年間だけでも、アメリカの入国審査は格段に厳しくなってきており、露骨な人種差別がまかり通っているのではないかと思わせられるほどだ。

 以前なら人種に係わらず、グリーンカード保持者はアメリカ国籍保持者と同一に扱われ、入国審査もそれほど厳しいものではなかった。それがこの半年ほどの間に、アラブ系ばかりか、中国系や韓国系、インド系の人々も、たとえアメリカ国籍やグリーンカードを持っていても、外国からの渡航者以上に根掘り葉掘り質問され、長時間の厳しい審査を受けるようになった。

 その結果、入国審査場は長蛇の列ができて大混雑だ。中国人に至っては、観光客であっても「移民傾向」を疑われ、さらに別室で調べられる例が少なくない。不法滞在・不法就労を水際で防ごうという厳しい措置なのである。

 今回のトランプ大統領の命令によるイスラム系移民の入国拒否や拘留は、こうした格段に厳格化した入国審査を、さらに一歩進めたもののように思える。

 20年ほど前まで、アメリカの入国申告書には、「あなたは共産党員ですか、または過去に共産党員でしたか」という質問事項が記されていた。「イエス」と書き込めば、無論、入国拒否に遭うのは必定だった。

 そのため、戦前に中国共産党員だった私の父は、アメリカ国籍を取得してワシントンで医学者になった兄の身を心配して、20年近く音信を絶ったのだ。当時私たち一家は日本にいて、私はまだ中学生だったが、あの頃の寂しさと悲しさは今もよく覚えている。

 今日では入国申請書から渡航認証の事前取得へと切り替わったが、申請時に「あなたはイラン、イラク、スーダンまたはシリアに渡航または滞在したことがありますか」という質問事項があるのだろうか。もしあるなら、なにがしかの縁者の中には、私と似たような思いを味わう人が出てくるかもしれない。

 今のところ、日本人は例外的に優遇されている。アメリカ在住者も日本からの旅行者も、日本のパスポートさえ見せれば、入国審査官の態度もそれなりに柔和になり、よほどの場合でない限り、おおむね短時間で事足りるのである。日米間の親密な関係が幸いしているのかもしれない。

 だが、日本人も安心してばかりはいられない。今回はイスラム系7カ国に対する審査の厳格化が招いた騒動だが、これを「対岸の火事」だとおもって眺めているうちに、いつ、火の粉が日本へ降りかかってこないとも限らない。

■アジア人に対する潜在的な差別意識

 振り返れば、過去にはアメリカの日本人差別があった。第二次世界大戦中に、日系人の財産を没収し、大々的に隔離政策を実施している。米国国籍を持つ若者は、アメリカへの忠誠心を示すために、志願して米軍兵士になり勇猛果敢に戦い、多くの犠牲者を出した。日米両国で家族が生き別れになった例も少なくない。

 中国人に対する差別も無論あった。日本人に対するより早い時期のことだが、20世紀初頭に大陸横断鉄道の建設労働者として大量に呼び入れられた中国人は、1日12時間の重労働に耐え、爪に火を点すように慎ましく暮らして貯金を蓄えたが、いざ、帰国しようとして資産凍結の憂き目にあい、アメリカに根を下ろして華僑になった人々もいた。アメリカ開拓時代には低賃金の下層労働者が不可欠だったせいだろう。華僑に対する厳しい法的規制はその後も何度もあった。

 そんな昔の例を上げなくても、9.11同時多発テロ事件の折にも、ハドソン川のほとりで景色を眺めていただけのインド人が市民に怪しまれ、通報されたことがある。一見してインド人とアラブ人の区別がつかなかったからだ。

 いずれにしても、アメリカにはアジア人に対する潜在的な差別意識と優越感をもつ人がいる。それがトランプ大統領でないことを祈るばかりだ。

 今後、もし日米間の経済交渉が暗礁に乗り上げ、あるいは米軍の駐留問題で合意に達しなければ、そしてトランプ大統領自身が満足するような結果が得られなかったと判断したら、日本への制裁措置として、日本人への入国審査の厳格化や入国禁止措置を講じないとは断言できないのである。

 あるいは中国との著しい貿易赤字の解消ができずに、アジア人を十羽ひとからげにして、法律も国籍も関係なく、日本人に対しても攻撃の矛先を向けてくるかもしれない。

 唯一の救いは、アメリカ市民には良心と理性が今も健在なことだ。極端な大統領令の連発に反発する人々の抗議活動は日増しに広がり、国政を左右するほど盛り上がりつつある。

 30日夜、トランプ大統領は、大統領令の実施に異を唱えた司法省のイェーツ長官代理を解任した。国務省や議会とも対決姿勢を強めつつある。事態はまだ流動的で、どんな事態が発生するのかわからない。

 目下アメリカのメディアを激しく罵り、露骨に敵視し、諸外国との国際摩擦も恐れていない様子のトランプ大統領だが、このうえアメリカ国民まで罵るようなことがあれば、アメリカ大統領としては、もう先がないのではないだろうか。

[執筆者]
譚璐美(タン・ロミ)
作家、慶應義塾大学文学部訪問教授。東京生まれ、慶應義塾大学卒業、ニューヨーク在住。日中近代史を主なテーマに、国際政治、経済、文化など幅広く執筆。著書に『中国共産党を作った13人』、『日中百年の群像 革命いまだ成らず』(ともに新潮社)、『中国共産党 葬られた歴史』(文春新書)、『江青に妬まれた女――ファーストレディ王光美の人生』(NHK出版)、『ザッツ・ア・グッド・クエッション!――日米中、笑う経済最前線』(日本経済新聞社)、その他多数。新著は『帝都東京を中国革命で歩く』(白水社)。

 

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コメント
 
1. 2017年2月01日 02:43:50 : 7YR7uvQtAg : 8bEsx3_oCqM[139]
別にかまわん。
自由に差別するがよいぞ。

2. 2017年2月01日 03:02:37 : w3M1BHSquE : 5KToaZSVnLw[1201]
そりゃいつかは トランプの差別主義は 日本に向かってくる いやもうすでに始まっている

しかし それはそれで ウヨという人間どもが いかに醜悪で愚かであるか いい見本となろう

排外主義 差別主義 自分あるいは自分達さえ良ければそれで良いのだという利己主義
世界各国 ウヨ同志は 絶対にかみ合わない 必ず軋轢ばかりを生む 当り前だろう 自分達の利益のみを追求すれば
当然 世の中は 正常には回らなくなる  いやもうすでにアメリカ国内は 大混乱の予兆が

日本には 良い言葉がある 「反面教師」 という言葉である
日本の 馬鹿ウヨ諸君 これから起こる事態を よーく見ておきたまえ トランプを選んだアメリカの馬鹿さ加減を。


3. 2017年2月01日 07:40:18 : 75YVg3T2Nw : sh6VneES8FY[154]
 
 
  アホアベ様は すーパァーイエロ〜です

  普通の日本人は 早く すーパァーイエロ〜変身できるように

  トランプ様が お怒りです

  キチガイ官僚政権が作り上げる 官僚による 差別社会
 
 


4. 2017年2月01日 07:41:41 : ISF1BjoKSI : 0efOo_7VSm8[22]
クリントンも酷いことばっかりしたんだから。トランプも負けるな。ブッシュに負けない奴ばっか。ヨーロッパは弱小だが世界に植民地ばっかを作り悪さの限りをつくしてきたが奴らの最後に作ったのが巨大アメリカ。移民じゃなくて先住民皆殺しの罪を 受け継ぐ悪人共だ。植民地形成以上だろが。其れが許されるわけがない。ーー「彼ら自身が深く傷ついている。ーー、移民した祖先の苦労を思って涙する。」--コチトラ誰も同情しないぞ。祖先の犯した罪の報いを受けろヤ。

5. 2017年2月01日 08:11:04 : kYHc7kuHIg : bNoEhnSsMz8[1]
アメリカの多くの白人から見れば日本人も韓国人も中国人も同じだよ。

中国人が在日がーとかわめいている日本人など彼らから見れば皆同じ。


6. 新共産主義クラブ[3092] kFaLpI5ZjuWLYINOg4mDdQ 2017年2月01日 09:14:24 : jB2JONNKkc : ygk5auodLCM[22]
 
 小沢一郎氏は『民族派右翼』なので、トランプ氏の政策は、人種差別だとは思っていないだろう。
 
 小沢一郎氏は、トランプ氏の政策は、正当な「民族主義」の発露だと考えているのではないだろうか。
 

 


7. 真相の道[2132] kF6RioLMk7k 2017年2月01日 10:00:27 : T8iD3fD606 : kQK1OSr0eCg[1047]
> 後、もし日米間の経済交渉が暗礁に乗り上げ、あるいは米軍の駐留問題で合意に達しなければ、そしてトランプ大統領自身が満足するような結果が得られなかったと判断したら、日本への制裁措置として、日本人への入国審査の厳格化や入国禁止措置を講じないとは断言できないのである。
     
  
譚璐美さん。

米国はあなたの祖国の中国とは違うのですよ。

あなたの祖国の中国のように政府が気に入らないという理由だけで人を弾圧することはありません。
  
  


8. 2017年2月01日 20:07:32 : zj5aWqTB4s : fcmtao4I3Z4[23]
06さん、この記事のどこにも小沢氏の名前なんて出てきてませんが。

9. 2017年2月01日 21:44:11 : FlZUumQubQ : V9b2jhSJspo[14]
真相の道氏へ

貴君も安倍と同様に話のすり替えがお上手ですね。

中國の話ではありません。

それにトランプは自分の気に入らない政府高官を首にしていることは弾圧ではな

とでも?

お名前が泣いていますよ。


10. 2017年2月02日 13:01:39 : EVygwLcdcY : MP126fSv4HE[21]
すごいな!真相の道にはアメリカの心理が手に取るように分かるようだ。

でもねぇ、皇国の臣民は神の裔だから人間の心が読めるかちょっと心配。


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