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「トランプの米国との日米同盟は危うい」とついに朝日が書いたー(天木直人氏)
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31st Jan 2017 市村 悦延 · @hellotomhanks
トランプの米国になって、このまま日米同盟を維持・強化していいのかという声が聞かれ始めた。
最近の世論調査でも、トランプの米国と日本の関係は悪化すると答える者が圧倒的だ。
そう思っていたら、ついに朝日新聞が、きょう1月31日の紙面で「日米安保、前のめりでは危うい」と書いた。
自民党以上に親米保守の朝日だ。
護憲でありながら日米安保を優先する朝日だ。
その朝日が日米同盟は危ういと社説で掲げた。
もちろん無条件で日米同盟は危ういと主張しているのではない。
「日米関係は、アジア太平洋地域の平和と安定に資する『公共財』でもある。
(日米)両国が矢継ぎ早の意見交換でそれを確かめあうことは、
日米のみならず地域にとっても重要だ」などと、安倍首相と同じ事を言っている。
しかし、そんな朝日新聞も、トランプの米国には、さすが批判的だ。
安倍首相がきのうの国会で、
トランプ大統領に対する意見を聞かれて「ノーコメント」と答えた事に対して、
残念だと書き、「米国に過ちがあれば指摘し、責任ある行動を促す。
そうした姿勢を世界に示すことも同盟国としての重要な使命である」と注文をつけている。
つまりこのままの米国では日米同盟は危ういと言っているのだ。
しかし、安倍首相にトランプの考え方を変えさせようとするのはないものねだりだ。
人の言う事を聞くようなトランプでないことは朝日が一番知っているはずだ。
いよいよ朝日も、このままでは日米同盟が危ういと思い始めたのだ。
トランプの大統領令が、新党憲法9条の必要性を朝日に認めさせることになるかもしれない。
◆
(社説)日米安保 「前のめり」では危うい
http://www.asahi.com/articles/DA3S12773072.html
2017年1月31日05時00分 朝日新聞
安倍首相とトランプ米大統領が電話で協議し、日米同盟の重要性を確認した。2月3日にマティス国防長官が来日するほか、首相が訪米し、10日に首脳会談を開くことで合意した。
日米関係は、アジア太平洋地域の平和と安定に資する「公共財」でもある。両国が矢継ぎ早の意見交換でそれを確かめあうことは、日米のみならず地域にとっても重要なことだ。
一方で心配なのは、日本の防衛力強化に対する、首相の前のめりの姿勢が目立つことだ。
首相は施政方針演説で、日米同盟を「不変の原則」と位置づけた。参院での代表質問では、日本として「防衛力を強化し、自らが果たしうる役割の拡大を図っていく」と踏み込んだ。
「世界の警察官」をやめるというトランプ政権をアジア太平洋地域に引き留めるためには、日本としてもっと防衛負担を増やす必要がある。首相はそう考えているのかもしれない。
だが、トランプ政権の出方も見えないのに、先走って防衛力強化を打ち出すのは危うい。激変する国際情勢のもと、対米一辺倒で地域の平和と安定を維持することは難しい。
大事なことは、日米関係をどのように地域の「公共財」として機能させるのか、まず日米の認識をすり合わせることだ。
中国とどう向き合うか。韓国や豪州、東南アジア諸国などとどう協調していくか。
軍事にとどまらず、幅広い外交・安全保障の青写真を描くなかで、米軍と自衛隊の役割と能力を再検討する。日本として何をどこまで負担するかの議論はそこから始める必要がある。
在日米軍の駐留経費の増額要求に対しても、駐留がいかに地域や米国自身の利益になっているか、日米が認識を共有することがスタート台になる。
沖縄の米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設も、日米両政府が強引に進めれば県民との分断を深め、日米関係を不安定にしかねない。トランプ政権の発足を機に、在沖海兵隊の規模と機能を再検討し、県外・国外への分散を進めるべきだ。
自由と民主主義、法の支配など普遍的な原則を重んじる。それも日米共通の役割である。
残念なのは、中東・アフリカ7カ国の国民の入国を一時禁止する米大統領令について、首相がきのうの国会で「この場でコメントする立場にはない」と述べるにとどめたことだ。
米国に過ちがあれば指摘し、責任ある行動を促す。そうした姿勢を世界に示すことも同盟国としての重要な使命である。
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