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安倍首相が天皇陛下を茶化したのはなぜなのか?
安倍首相はなぜ天皇陛下を茶化したのか?「生前退位」を有識者ごときが賛成反対を論ずること自体が不敬であり無意味!
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20170119-00004342-besttimes-pol
BEST TIMES 1/19(木) 7:00配信
藤井聡(内閣官房参与)×適菜収(作家)新春対談
『2017年どうなる、どうする?』第2回《集中連載》
【橋下徹と安倍晋三】
適菜 国民が狂っているから、安倍みたいなものがもてはやされる。毎日新聞の編集委員の伊藤智永さんが『月刊日本』という雑誌に書いていたのですが、安倍が天皇陛下を茶化してからかったというんですね。引用すると、「ある有力政治家の話ですが、彼が官邸の総理執務室で安倍さんと生前退位の話をしたら、安倍さんはカーペットに膝をつきながら、『こんな格好までしてね』と言ったらしいのです。ちょっと何て言うか、天皇陛下が被災者の方々に寄り添うお姿を、そういう風にちゃかしてみせるというのは……。信じがたいですね」。
藤井 ………。
適菜 自分の肩書きで責任をもって書いてるから、ガセとは思えませんね。
藤井 生前退位の話も、そもそも譲位ですが、たかが有識者ごときが賛成反対を論ずること自体が意味が分からない。少なくとも反対するなら、「逆賊」のそしりを免れ得ないと覚悟しながら、反対を表明すべきです。
適菜 産経だか日本会議系だかで、天皇陛下を批判している学者みたいなのもいますよね。
藤井 百歩譲って「諫言」(目上の人物をいさめる言葉、の意)であればありえるかもしれませんが、通常はそれは「切腹」すら覚悟せねばならない話。今は時代が違うとは言え、そんな空気が一切残っていないのを目の当たりにすれば、もうこの国は日本ではないんだなとすら思ってしまう。
適菜 私が危惧しているのは安倍と橋下の接近です。カジノ建設と改憲の手伝いを取引にしているという話は出ていますが、下手をしたら、橋下が民間大臣になるということもあり得る。将来、総理大臣になる可能性も完全には排除できない。そうなったときに皇室が狙われる可能性があります。橋下はかつて大統領制を唱えていたし、基本アナーキストでしょう。反皇室の石原慎太郎ともつながっていた。日本の伝統文化に対する橋下の発言を振り返れば、日本に対する強烈な憎しみが根底にあることがわかる。安倍は橋下がそういう人間であることを承知のうえで、蜜月の関係を築いているわけです。
藤井 参与は、内閣に対する正式のアドヴァイザーです。一方で、「国の事なんかどうでもいいし、ウソをついて人を騙すのが当たり前」と思っている人間には、アドバイスなんて到底出来ないのは当然。そして「橋下」という人間は、自分はまさにそういう人物だと自著の中で断言している。だからそんな人間が万一内閣に入ることがあったら、参与の職務を全うすることは実質的に不可能となってしまいますね。
適菜 橋下はテレビ番組で、「日本は外国人政治家を招聘すればいい」と言っていた。国籍は関係ないと。
藤井 それは凄い。「国境や国籍にこだわる時代は過ぎ去った」わけですね。そうなりゃ「外国人参政権はいかがなものか」どころの話しじゃないし、蓮舫さんの二重国籍問題も何ら問題ない、ということになります。
適菜 日本の総理大臣が中国人や韓国人になるかもしれない。度を越してますね。橋下は「竹島を韓国と日本で共同管理しろ」とか、「日本人と握手できるかわからない」と言うような人物です。「能や狂言が好きなのは変質者」と、日本の伝統文化を思いきり嫌う。
藤井 そんな主張をする方は「政治家の資質」はないと言う他ありません。もちろん「私人」なら、そういう輩もいる、という話でしょうが。
適菜 どの角度から見ても詐欺師に決まっている人物を、重用しているのが官邸です。これが現在の日本の政治状況です。
【どうなる2017日本】
藤井 ところでまさに今、戦後レジームが抜本的に変わろうとしています。アメリカとの関係、ロシアとの関係も変わろうとしている。無論、今、アメリカとの関係については、お互いの「許せない」という感情を乗り越え、取るべき責任や国境を度外視して地球市民として戦争を反省し、未来を向いていこう、その第一歩を広島とパールハーバーへの訪問から踏み出そう――そんな空気が日本にはある。
適菜 それが全否定されたのが2016年でしたね。安倍はかつてのブロック経済化により戦争になったんだから、グローバリズムで行くといったあたりで思考停止していますが、そういう花畑的な思考が完全に通用しなくなった。世界各国が大慌てで対応している中、日本だけが逆噴射している。非常に危険な状況です。しかもそれを「新しい」とか「特別な」といった軽い言葉で乗り切ろうとする軽薄さはすごいですね。
藤井 ナチスのヒトラーも、「ハイル・ヒトラー」っていう言葉一発で全部、乗り越えていったわけです。僕は、戦前を全否定するわけではないですが、「一億総玉砕」という言葉の中にあるメンタリティと似ています。適菜さんは、そういう問題が安倍さんの言葉遣いの中にあるというご指摘かと思いますが、一般には(例えば、ネット右翼などがその典型ですが)、「安倍さんの『本心』は、人気を獲得した上で本当に日本の国益のために働きたいと考えている、そのための手段として、耳障りのいいことを言っているのだ」と指摘されています。
適菜 確かにそういうことを言う人もいますね。憲法改正という大きな目的のために、今は財界の言いなりになっているだけだとか。
藤井 僕には何が真実なのかは断定できませんが、少なくとも憲法改正について言うなら、外国人の政治家の招聘を平然と口にするような人物と組んだら、真っ当なものには絶対にならない。
適菜 そもそも安倍の憲法観自体がデタラメですから。道徳観を憲法に組み込もうとしたり、憲法自体を理解していない。自民党が2012年に作った憲法草案は小学生の落書き以下ですよ。さすがに自民党内からも批判が出ましたが。谷垣禎一が「あれは盛りすぎた」って。伊吹文明も「非現実的だ」と切り捨てた。いい加減に作っておいて、正式には取り消していないわけですよね。安倍と橋下が組んで、憲法改正したら、文字通り日本は崩壊します。だから今は保守は護憲に回るべきです。
藤井 当然、悪いところは改正すべきだと思いますから、僕は「改憲派」に分類することもできます。だけど一方で、とにかく何でもいいので、変えりゃいいという意見は阿呆そのもの。絶対賛成できない。
適菜 むしろ危険です。
藤井 例えば橋下氏は大統領制の導入を主張していましたが、これは恐るべき意見。何が危険かわからない人も多いと思いますが、そもそも大統領とは元首(へッド・オブ・カントリー)。一方で「内閣法制局」も日本の元首は天皇という見解を認めている。だから橋下氏は皇室を廃止すると言っているのに等しいわけです。日本にとってこれほど恐ろしい主張はない。
適菜 議院内閣制の否定にもなりますね。
藤井 仮初めにも憲法改正について意見を表明するなら、最低限の常識、見識を持たねばならない。大統領制や外国人政治家を推奨する人物には、そういう見識がないと断定せざるを得ない。
適菜 しかも橋下の場合は、平気でウソをついたり、グラフの数値を改ざんする確信犯的な詐欺師ですからね。
藤井 そもそも憲法は日本国家を縛りつけるものになる。デマやウソに基づく雰囲気やノリで改正していいはずがない。でも「橋下人気」なる世論エネルギーも活用しながら憲法が改正されれば、そうなるでしょうね。
適菜 一番タチが悪いのは「改革バカ」です。改革すれば幸福になると信じるのは左翼の発想ですよ。「9条を変えろ」とエサを与えられると、そこしか見ていないで興奮するネトウヨが大勢いるわけです。でも、9条のほかに何を変えようとしているのかを見なければならない。
藤井 憲法は成文法だけど、慣習法を軸に成文化されている。したがって、日本国家の歴史と伝統を軸に作り上げねばならない。憲法改正をしなければならない基本的なロジックは、GHQがあれを書いて、日本がそれを翻訳して作ったということにおいて、その憲法と国体(つまり、日本の伝統に基づくインスチテューション)との間に乖離がある、それを埋める改正が不可欠、というもの。だから、日本の伝統文化を否定するような、国体を否定するような人物が作る憲法は絶対に認められない。
適菜 それが一番大事なことです。憲法とは安倍が考えているように「私たちの理想や国のありかた、未来について語るもの」ではありません。それは国家権力を縛る機能だけではなく、国家の秩序の根本規範、つまり国の形を表現する規範です。そこには当然、伝統による正統性が必要になる。だから、安倍政権下で改憲が目指されるということ自体がグロテスクなんです。
藤井 安倍さんを弁護するとしたら、こういう可能性はある。憲法を変えるためには第一歩を踏み出さなければならない、そのためにはエネルギーが必要だから、橋下人気を使って3分の2を獲得して憲法を一部改正し、憲法が変わるんだという風潮を作りあげてから橋下を切り捨て、そして本来の方向に憲法を変える――。そのために今、橋下と結託をしているだけだ、という可能性です。
適菜 限りなくゼロに近いですけどね。というより、ゼロです。
※藤井聡(内閣官房参与)×適菜収(作家)新春対談「2017年どうなる、どうする?」第3回につづく
【著者プロフィール】
◉藤井聡(ふじい・さとし)
1968年、奈良県生まれ。京都大学大学院工学研究科教授。11年より京都大学レジリエンス研究ユニット長、ならびに第二次安倍内閣・内閣官房参与(防災減災ニューディール担当)。著書に『大衆社会の処方箋 実学としての社会哲学』『社会的ジレンマの処方箋 都市・交通・環境問題のための心理学』『大阪都構想が日本を破壊する』『〈凡庸〉という悪魔』『超インフラ論』、適菜収氏との共著『デモクラシーの毒』『ブラック・デモクラシー』など。
◉適菜 収(てきな・おさむ)
1975年山梨県生まれ。作家。哲学者。ニーチェの代表作『アンチ・クリスト』を現代語訳にした『キリスト教は邪教です!』、『ゲーテの警告 日本を滅ぼす「B層」の正体』、『ニーチェの警鐘 日本を蝕む「B層」の害毒』、『ミシマの警告 保守を偽装するB層の害毒』(以上、講談社+α新書)、『日本をダメにしたB層の研究』(講談社+α文庫)、呉智英との共著『愚民文明の暴走』(以上、講談社)、『死ぬ前に後悔しない読書術』(KKベストセラーズ)など。安倍晋三の正体を暴いた渾身の最新刊『安倍でもわかる政治思想入門』(KKベストセラーズ)が発売即重版。全国書店、Amazonにて好評発売中。
写真:アフロ
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