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日韓対立は米国にとって障害、トランプ政権は見放しかねない 韓国との関係安定が米国の信頼 駄々っ子ぶりは日本の外交にプラス
http://www.asyura2.com/17/senkyo219/msg/284.html
投稿者 軽毛 日時 2017 年 1 月 17 日 12:11:29: pa/Xvdnb8K3Zc jHmW0Q
 


元駐韓大使・武藤正敏の「韓国ウォッチ」
【第17回】 2017年1月17日 武藤正敏 [元・在韓国特命全権大使]
日韓対立は米国にとって障害、トランプ政権は見放しかねない

トランプ政権発足後の外交は、米国、中国、北朝鮮との関係など東アジアを取り巻く全体像で考えていく必要がある。日韓の対立は米国との協力の障害となりかねない
トランプ政権の朝鮮半島政策は
日韓の協力が前提

韓国「中央日報」は1月14日、「トランプ新政権の韓米同盟強化政策に注目する」という社説を掲載、トランプ政権の朝鮮半島政策が輪郭を表しており、韓米同盟の重要性を再認識し、北朝鮮の核・ミサイル脅威には強硬対応するものと要約される、と安堵感を示している。

しかし、韓国大統領の諮問機関・民主平和統一諮問会議が調査会社に依頼し、昨年11月1921日に行った電話アンケートでは米大統領選の結果が北朝鮮核問題に与える影響が大きいと考える人は60.5%であり、北朝鮮が挑発を強めてくる「可能性が高い」との回答は73.0%であった。韓国の多くの国民はトランプ政権に不安を抱いていることがうかがえる(1月15日付「韓国連合ニュース」)。

中央日報の社説が安堵感を抱いた根拠は、国防長官候補のマティス氏、国務長官候補のティラーソン氏、中央情報局局長候補のポンペオ氏が一斉に米韓同盟を強調したことにある。マティス氏は北朝鮮が挑発する場合には「いかなることもテーブルから排除してはいけない」と述べ、先制攻撃の可能性も示唆した。トランプ次期大統領自身、北朝鮮が核弾頭を搭載し、米本土に到達可能なミサイルを開発していることに触れ、「それはあり得ない」と強い口調で非難している。トランプ氏は大統領選挙期間中「在韓米軍撤収」の可能性に言及し、「北朝鮮の金正恩労働党委員長と核交渉する」と述べていた。中央日報は、当時とは雰囲気が明確に違うと論じている。

しかし、日韓は米国の雰囲気の変化に甘んじてよいのであろうか。日韓が自身の防衛努力を行わず、米国との協力に及び腰と映れば、トランプ次期大統領の東アジア政策にも影響を与えかねない。それは、韓国国民や日本国民の不安でもある。

トランプ氏が選挙運動中の4月2日、ウィスコンシン州ロスチャイルドで行った演説で、在韓米軍と在日米軍の朝鮮半島紛争不介入の方針について経済的理由を挙げて説明している。トランプ氏は「19兆ドルにのぼる米国の国家負債が21兆ドルに増え、耐えられなくなるだろう」「2万8500人の米軍が韓国に配備されていることについては、「『狂った北朝鮮』を阻止するために韓国に米軍を配備して得られるものは何か。わたくしたちが『愚か者』と見られるのをやめる時だ」と述べている。そして日本の軍事力強化を促し、北東アジアの秩序維持にかかる米軍の負担を減らすことを主張している(4月4日付「韓国東亜日報」)。

日米韓の安保協力に関わる米国の経済的負担についてトランプ氏の見解は変わったのであろうか?米軍の東アジアにおける役割を継続してもらうためには、日韓両国は、これまで以上に米軍との協力関係強化に努めていく必要がある。

しかし、日米韓協力の強化にあたって、韓国の政治状況は極めて混沌としていることが大きな障害となっている。

韓国の次期大統領は
トランプ氏よりも大きな変数

朴大統領は国会の弾劾決議を受け、職務停止の状況にある。昨年のAPEC会合において、各国が首脳外交を繰り広げる中、朴大統領に代わって出席した黄教安(ファン・キョウアン)首相(大統領代行)は主催国以外の各国とは首脳会談を行わないまま帰国した。トランプ大統領になっても、韓国はトランプ大統領に直接韓国の立場や置かれた状況、米韓同盟の重要性を訴える機会は得られないであろう。

それにも増して深刻なのが、韓国の次の政権である。憲法裁判所において朴大統領の弾劾が決定されれば、60日以内に大統領選挙が実施される。仮に弾劾が不成立でも本年12月には大統領選挙がある。現在の韓国の国内政治情勢では、ポピュリズムの風が吹き荒れており、「国家大掃除」「財閥総帥の財産没収」「ソウル大学廃止」などの公約が噴出している。目先の大衆の人気ばかりを追う近視眼的な政治家が勢いを得ている。

現在、最も有力な候補と言われる「共に民主党」の文在寅(ムン・ジェイン)前代表は代表的な対北朝鮮融和派であり、北朝鮮とは対話の強化を主張している。前回の大統領選の候補者であった時に、当時在韓国大使であった私が面会したが、日本は北朝鮮政策をどうするのかと尋ね、日本の北への対応如何で韓国の対日政策を考えるとの雰囲気であった。

仮に次の大統領が北朝鮮に対する政策を全面的に見直す場合、トランプ大統領の反応はどうなるのか。また、韓国が最新鋭の地上配備型高高度ミサイル迎撃システム(THAAD)の韓国配備を見直す場合、トランプ大統領はどう反応するのか。

中国は1月11日に初めて公表した安保白書で、THAAD反対の立場を北朝鮮の核問題の次の項目で紹介し、「各国は自国の安保利益を考慮する時、同時に他国の安保利益を尊重しなければならない」として米韓を名指しで批判している。そうした中で、北朝鮮との対話を重視する政権は中国の役割を重視し、THAAD配備に慎重になることも考えられる。

こうした状況を捉え、ソウル大学国際大学院長の朴母、(パク・チョルヒ)教授は、リーダーシップ不在の韓国外交が「複合危機」に直面していると指摘している。

「周辺の大国はトランプ氏、安倍晋三首相、習近平国家主席、プーチン大統領と強力なリーダーたちが『強い国の復活』を叫んでいるのに、韓国は政治的混乱と分裂の中で自分の首を絞めるようなことばかりしている。米国による保障がなければ、韓国の安保は揺らぐ。それこそがTHAADの配備を先送りできない理由だ。圧力に負けて配備を先送りすれば、この先、中国による圧力は逆に強くなるばかりであろう。北朝鮮の『槍』は鋭くなる一方なのに、韓国は自ら『盾』を下ろすことになるのだ。中国は北朝鮮を動かす『てこ』になるかもしれない。だが、韓国の安全を保障してくれる国ではない。韓米日の協力は、北朝鮮核問題の対応において欠かせない」

まさに、私が現在の韓国について抱いている懸念を鋭く指摘している。

問題は、朴教授の指摘する正論が、現在の韓国における国内政治の雰囲気では正しく反映されていない点である。ただ、心強く思うのは、韓国でポピュリズムが蔓延する中、韓国の主要メディアが寄稿とはいえ、こうした正論を掲載していることである。これまでのメディアであれば、読者やポピュリズムに迎合し、読者受けのする記事のみ掲載してきたが、そうした正論がまかり通るようになったことは評価してよいのではないか。

日韓の対立は
米国との協力の障害要因に

朴教授は日韓関係においても勇気のある指摘を行っている。

「慰安婦問題を巡る2015年末の韓日合意は、両国の葛藤を解消しようとするものだった。合意内容に不満を持つ人はいるかもしれないが、これを無効にして再交渉しようという主張は、一部の国民には受け入れられても現実的ではない。外交には相手がいる。状況が変わったからと交渉のやり直しを求めれば、『韓国は必要ならゴールポストを動かす』という日本の右翼の論理を私たち自ら証明することになる。韓国の国際的信用は低下し、国際社会の非難は韓国に向かう公算が大きい」

オバマ政権の頃より、米国は頻繁に日韓関係の改善を求めてきた。中国や北朝鮮が日米韓の離間を図る中、慰安婦問題で日韓が対峙することは、日米韓協力の根幹を揺るがすことになるからである。

朴大統領の弾劾決議以降、韓国の政治活動家団体「韓国挺身隊問題対策協議会」は慰安婦問題に対する合意を反故にしようとその活動を強化させてきた。それが、釜山の日本総領事館前の慰安婦を象徴する少女像の設置になったのである。

これまで、韓国では約40体の少女像が設置されたと聞く。しかし、このことはあまり知られていない。韓国では、慰安婦問題に対する日常的な関心は薄れてきていると思う。しかし、いったん問題が顕在化すると、国民感情に火をつけるところは未だ変わっていない。そこで、政治活動家たちは日韓の問題を再度顕在化しようと釜山総領事館の前に少女像を設置したのであろう。

少女像の設置に対し、日本政府が大使の一時帰国を含む強い措置で対抗したことは恐らく予想外であっただろう。韓国政府は政治活動家との間に入って困惑している趣である。大使の帰任時期が問題になっているが、抗議の意思は伝わった。これからは、大使が帰任して日本の厳しい雰囲気を日本で感じたままに韓国で伝えることも重要になる。また、韓国の野党政治家は慰安婦合意の再交渉などと好き勝手なことを言っているが、それが非現実的であることを説得することも大使の役割である。

日韓の歴史問題を巡る対立は、日米韓協力の大きな障害となっている。米国のトランプ政権の東アジア政策が定まらない中、日韓が対立を繰り返せば、オバマ政権の時のようにこれを仲介するどころか、日韓を見放すことさえ考えられる。

外交は日韓関係のような二国間関係だけで考えられるのではなく、米国、中国、北朝鮮との関係など東アジアを取り巻く全体像で考えていく必要がある。日韓の対立は米国との協力の障害となりかねない。日韓の関係の離間を画策する中国や北朝鮮を喜ばすことになる。こうした地域戦略を考えて行動するべきである。それが朴院長の主張でもある。

米国との緊密な協力なくして
東アジアの安定はない

最後に日米関係である。昨年12月、トランプ次期大統領と安倍首相との会談が行われたが、大統領就任式直後には、再度、両国の首脳として会談する予定である。トランプ大統領のように思い込みで発言するタイプの人とは首脳同士の信頼関係が何より重要である。最初の出会いは良かったようであるが、それでも直後に就任式後TPPを破棄する意向を述べている。

日米同盟関係について、集団的自衛権の行使やガイドラインの改定など、日本が米国との協力関係を深めていることは好材料であるが、在日米軍に対する日本の貢献についてどれだけ理解があるのか懸念される。仮にそれについて理解が深まったとしても、これまでのトランプ氏の発言から推測すると、日本の防衛費がGDP比で1%程度であり、米国の3%強と比較して自助努力が足りないことを指摘してくる可能性がある。

いずれにせよ、米国との緊密な協力なくして、中国の海洋進出に対抗するすべはなく、北朝鮮の脅威からも国を守ることはできない。また、韓国との関係の安定を図ることが米国の信頼を勝ち得ることにもつながるのである。こうしたことを肝に銘じながらトランプ政権の誕生を迎える必要がある。

(元駐韓大使武藤正敏)
http://diamond.jp/articles/-/114428


 


【第462回】 2017年1月17日 真壁昭夫 [信州大学教授]
韓国の“駄々っ子”ぶりは日本の外交にプラスになる

Photo:YONHAP NEWS/AFLO
国家間の約束を破ってでも
有利な条件を引き出す!

昨年12月30日、在釜山の日本国総領事館前に、慰安婦問題を象徴する少女像が設置された。その行為は明らかに、2015年末の日韓政府の合意に反している。当時の政府間の合意は、慰安婦問題の“最終的かつ不可逆的な解決”だったはずだ。その合意に従えば、韓国政府は可及的速やかに少女像を撤去すべきだ。

政府間合意が守られないことに抗議し、わが国政府が長嶺駐韓大使の一時帰国を決めた。当然の対応だろう。すでに、わが国は政府間の合意に基づいて韓国政府が設立した財団に10億円を一括拠出した。政府は約束をしっかりと果しており、非難を受ける立場にはない。

わが国政府は、日韓の合意が遵守されなければならないとの立場を堅持し、米国を中心とする国際社会の理解を得ることに注力すればよい。それによって、国際社会からわが国と韓国との関係が理解されることが期待できる。

今回の少女像設置を振り返ると、当初、地元の自治体は少女像の設置を認めず撤去した。ここまでは、日韓合意を遵守する意思はあったようだ。ところが、その後、市民団体からの非難が相次いだため合意は反故にされ設置が認められた。

少女像の設置を取り締まる義務は韓国政府にある。それにもかかわらず、韓国政府が設置を容認したことは、“最終的かつ不可逆的な解決”の約束を破ったことになる。政府間の正式な約束が簡単に破られてよいはずはない。

それでも韓国政府には事態の解決に向けた措置は見られない。そうした事実は、韓国に「国家間の約束を遵守する」という“国際社会の基本的なルール”が通用しないことを示す。約束が守れないのでは、信用できないことになってしまう。それでは、誠実な国際関係を作ることはできない。

それは、国家間の約束を破ってでも自国に有利な条件を引き出そうとする“甘え”としか言いようがない。韓国では、大統領の弾劾訴追案が可決され憲法裁判所の審議が進んでいる。当面、政治家は反日姿勢を煽り、国民からの支持を得ようとする面が強いのかもしれない。

そうした“駄々っ子”のような態度では、中長期的な国家の安定は実現できないはずだ。当面、韓国の政治スタンスが変わると考えづらい。そうした状況下、わが国は冷静に自国の利益を考え、“駄々っ子”に対して大人の対応をとることが求められる。

国際社会の常識が
通用しない韓国

釜山の日本国総領事館前に、慰安婦問題を象徴する少女像が設置されたことに関し、韓国政府は「責任は自分たちにはない」との態度をとっている。朴槿恵(パク・クネ)大統領の職務が停止されている中、代行を務める黄教安(ファン・ギョアン)首相は市民団体に自制を呼びかけている。

日韓合意が“最終的かつ不可逆”であることを考えれば、韓国は自制を求めるだけではなく、国家間の合意を遵守し二国間の関係改善に努めるべきだ。今のところ、韓国が日韓の合意を守ろうとしているとは感じられない。むしろ、世論に押されている面が強いように思う。

現代の国際社会において、「政府間の合意」を遵守するのは中長期的な関係を深めるための常識であり、最低限のルールだ。「国際社会の常識」が通用しなければ、経済連携協定や安全保障面での協力などを進めることは難しい。今回の少女像の設置を通してはっきりとしたことは、韓国には「国際社会の常識」が通用しないということだ。

駐韓大使の一時帰国が決まって以降、韓国は自国の発想で、自分勝手な主張を繰り広げている。最大野党である“共に民主党”の幹部は、日本が拠出した10億円を返還すべきだと主張している。政府間の合意は金銭の授受によって解決されるものではない。

それは、相互の信頼関係、問題解決へのコミットメントの共有によって成立している。「お金を返せば合意を守る義務はない」とは言えない。合意が成立した以上、遵守の義務がある。こうした韓国のスタンスが短期のうちに変わるとは考えづらい。

特に足元では、国家の最高権力者である大統領が不在だ。その中で、次の大統領選挙を視野に入れた支持獲得競争がし烈化している。野党を中心に今回の駐韓大使の一時帰国を取り上げ、与党の怠慢と反日姿勢を強調し、支持獲得を目指す動きは増やすい。すでに、次期大統領の有力候補らは日韓合意の無効化、再交渉が必要とまで主張し始めている。

大国にすり寄る
“駄々っ子”韓国

これまで韓国は、国際社会での存在感を示していくために大国に寄り添い、その時々の状況に合わせて大国のご機嫌をとろうとしてきた。これは今後も続くだろう。リーマンショック後、一時、米国はアジア軽視の姿勢を取り、その隙をついて中国が南シナ海に進出した。そこで韓国は、米国に加え、中国との関係も強化しようとしてきた。

特に、朴政権は中国との関係強化を重視した。アジアでの影響力を強めている中国の陣営にすり寄ることで、朴大統領は経済力を高め求心力を強化しようとしたと見られる。加えて、中国の流通市場にアクセスし、家電や自動車販売の増加につなげたいとの考えもあっただろう。

中国にとって、朝鮮半島の安定を維持することは、朝鮮半島を巡る影響力を徐々に高めるために不可欠だ。中国は韓国との関係を強化し、北朝鮮に対して核開発やミサイル発射の自制を求めるという圧力をかけようとしている。抗日戦勝70年の記念パレードの際、中国が韓国をロシアに並ぶ国賓として扱う一方、北朝鮮を冷遇したのは、そのよい例だ。それ以外、中国が韓国との関係を重視する理由は見当たらない。

韓国の大国寄りの外交政策が裏目に出たのが、北朝鮮のミサイル発射への対抗措置だ。韓国が米国のミサイル迎撃システムを配備したことを中国は批判している。年明け以降、中国は爆撃機を韓国の防空識別圏に飛行させ、韓国を牽制している。中国にとって韓国は、朝鮮半島の安定とその地域への影響力を拡大するために必要なのである。

こうした状況を見ると、韓国の政策に一貫性はみられない。米中と戦火を交えたベトナムは、政治体制と経済面を中心に中国との関係を改善しつつ、国防面では米国との関係強化を選択した。中長期的な安定のために、ベトナムは中国よりも米国を重視している。しかし韓国の対応は“優柔不断”に見える。それでは国際社会の信頼を得るのは難しい。

日韓関係と
わが国が取るべきスタンス

北朝鮮の核開発の脅威、中国経済の減速、ミサイル防衛システムを巡る中韓関係の不安定化を考えると、韓国は中国寄りの態度を続けることは難しい。どこかの時点で、韓国は米国やわが国との距離を縮めることを考えるはずだ。

わが国にとって、そうした韓国政府の方向の変更は、アジア太平洋地域諸国との連携を進めるチャンスになるはずだ。トランプ次期大統領の下、アジア太平洋地域の安定がどのようになるかは不透明だが、わが国をはじめアジアの各国は、米国との安全保障を基礎にして連携を進めていくべきだ。

韓国の政治を考える上で、最も注意すべきポイントはリーダーシップの欠如だ。事実上、朴槿恵政権が行き詰った中、政治家の関心は次期大統領選に向かっている。その中で冷静に外交問題に対処し、中長期的な視点で必要な対策を進めることは難しいかもしれない。今後も、韓国の政治家からは日韓の合意を無効にすべきとの一方的な主張が出される可能性は残る。

しかし、わが国は、韓国からの一方的、かつ、感情的な主張に応える必要はない。

まず、少女像の設置など韓国が一方的に主張する問題に関して、わが国は国際社会の常識が通用しない国を相手にしているとの認識をしっかりと持つことだ。その上で、政府間の合意は政権が代わっても遵守されなければならないとの姿勢を貫く。

同時に、自国の対応が正当であるとの理解を国際社会から取り付け、数の面でもわが国の正しさを示すことに注力する。それが国際社会の常識を理解した大人の対応だ。その一方で、時間をかけて韓国の政治、世論動向を見極めるのが現実的だろう。

駐韓大使の一時帰国に合わせ、日韓スワップ協定の協議中断、日韓ハイレベル経済協議の延期も決定された。いずれも、韓国経済の安定には不可欠だ。韓国が冷静に自国の置かれた状況を認識し、国際社会の常識を理解するまで、わが国は静かに状況を見守ればよい。

その間に、アジアを中心とした経済外交を進め、親日国を増やして多国間での経済連携を進めるべきだ。その意味で、韓国の“駄々っ子”ぶりが露呈するのは、わが国の外交にとってプラスの作用をもたらすことになるかもしれない。

(信州大学教授真壁昭夫)
http://diamond.jp/articles/-/114390


 

 

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コメント
 
1. 2017年1月18日 06:47:18 : 08sqTDIIt1 : se8vkSt0nrs[108]
慰安婦合意だって米国がなんとか仲介してまとめ上げたものだ。
それが不可逆的に守られるなら日本も我慢するが、政権交代のスキを突いて無かったことにしようなんて、日本だけでなく、さすがに米も怒るだろう。
米韓同盟も解消すれば良いんだ。トランプならそうするんじゃないかな。

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