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5才男児餓死で逮捕のママ友 偽名、ご祝儀泥棒…トラブルの数々
2021.03.12 女性セブン
名前や年齢を偽り、自分の結婚式で“ご祝儀泥棒”を働く、借りた金は一切返さない──。昨年4月、5才だった翔士郎ちゃんに充分な食事を与えずに餓死させた疑いで、母親の碇利恵容疑者(39才)と知人の赤堀恵美子容疑者(48才)が、保護責任者遺棄致死の疑いで逮捕された。
赤堀容疑者に夫の不倫疑惑を吹き込まれた碇容疑者は、離婚。受給した生活保護費も赤堀容疑者に全額渡していたという。つまり、赤堀容疑者が碇容疑者をを支配していたのだ。
まさに洗脳とも言える手口で、碇容疑者を貶めていった赤堀容疑者。その半生はトラブル続きだったという。
一冊のアルバムを、赤堀容疑者の元夫で、現在は大分県に住むAさんが見せてくれた。白無垢姿や青いドレスに身を包む赤堀容疑者。なかなかの迫力だが、実に幸せそうな表情である。
それよりも少しページをさかのぼると、仲睦まじいカラオケデートの写真に、かわいらしい丸文字のメッセージカードが挟まっている。《1998ねん10がつ24にち》と書かれているから、赤堀容疑者が25才のとき、まだ結婚前のものだろう。続けて、《今日一日はこれでおしまい/楽しい一日でしたか? By優佳》
しかし、カラオケデートの写真は明らかに赤堀容疑者の顔と同じだ。どういうことなのだろうか。
「最初にあいつから告げられた名前は優佳だったんですよ。うちの親父は、いまでも恵美子じゃなくて優佳だと思ってますもんね。僕も結婚の少し前に本名を打ち明けられて知ったんですから。“恵美子という名前が好かん”とは言いよったけども、どういう理由かは本人にしかわからんね」
美しく、周りの人に恵まれますように──そんな思いで父がつけたその名前をなぜか、赤堀容疑者は忌み嫌った。もしくは、偽名はトラブルが起きることを前提にした“逃げ道”だったか。現在暮らす篠栗町でも、幼稚園のママ友たちには「ユウナ」と名乗り、しかも30代と年齢をサバ読みまでしていた。いったい、赤堀容疑者はいくつの名前を使い分けていたのだろうか。Aさんが、自嘲気味な笑顔を浮かべ、話を続ける。
「このアルバムを見ていたら、思い出したことがあります。結婚披露宴は福岡・久留米市内のホテルでやりましてね。結構豪勢にやったんですよ。披露宴ってご祝儀をいただいて、それで結婚費用をまかなったりしますよね。僕らもそうしようと思い、恵美子に私の分のご祝儀をすべて渡して支払いを任せていたんです。
それからしばらくして、式場から連絡が来ましてね。『まだ入金がされていません』って。妻が翌日に払いに行ったはずと言うと、『来てないし、新婦さんに連絡しても電話がつながらない』と返された」
なんとも、雲行きが怪しい。
「家に帰って恵美子に聞いたら、悪びれる様子もなく『お母さんが貸してって言うからとりあえず貸した。1週間で返す』って言う。10日待っても返ってこん。それで、僕が式場と話をして、『一括では払いきれないから分割にしてください』とお願いして、その後ずっと返済が続きました。トータルで260万円です。もちろん恵美子からは返ってこない。本当につらかったです」
新婦が“ご祝儀泥棒”とはまったくごたいそうな話だ。とにかくこの一家は、これはお金が取れると感じたときの“借り場”への嗅覚が鋭い。そしてしつこく、図々しい。
「その後、恵美子の親も僕にお金を貸してくださいって言うたとですよ。貸したけど結局、返さないけん、自宅に来てもらって話をしたら、うちの両親の前で恵美子のお母さんは堂々と、“うちはお金を借りとらん”って言ったんです。僕、手渡しでお金を貸したこともあったんですけどね」
人のよさにつけこまれた格好になったAさん。しかし、突如として赤堀容疑者が蒸発したことで、結婚生活に終止符が打たれる。
「妊娠した」「あんたの子や」出産費用を請求された
「出て行ったのは、10年前くらいかな。朝、僕が仕事に行ってる間に、お袋(Aさんの実母)に10万円借りて“ちょっと出かけてきます”って出て行ったきり。そのとき、銀行のキャッシュカードを持って行ったりして。出て行った理由はわかりませんけど、捜しもしなかったけどね。うんざりしていたから」
最後に赤堀容疑者と連絡を取ったのも、やはり金絡みだった。
「うちを出た後、9か月ぐらい経ったときに電話がかかってきて“妊娠してた”って言われたんです。“あんたの子や”と。それで出産費用を請求してきた。そもそも何年も夫婦生活がないからあり得ないんですよ。よくそんなことが言えるなと。あいつも、わかってるだろうにね。まあ驚きもしなかったよね」
その後、少しの間、生家がある大川市に戻った後、今回の事件が起こる篠栗町に移り住んだ赤堀容疑者。そこで見つけたのが、裕福な暮らしをする、気の弱そうなママ友・碇利恵だった。
「今回、福岡県警は100人ほどの捜査員を投入して、第三者である赤堀容疑者が“保護責任者”であることを丹念に裏付け捜査をした執念の逮捕です。第三者だとしても碇容疑者と同等もしくは情状酌量の余地がないので重い刑罰が下る可能性もあります」(司法担当記者)
人を弄び、金を貪り食う赤堀容疑者は、鉄格子の中で、今も淡々と次の獲物を狙っているかもしれない。
※女性セブン2021年3月25日号
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