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アメリカが率いるテロからの一帯一路構想防衛:中国はシリアに軍隊を送るのか?
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2018年1月11日 マスコミに載らない海外記事
Federico PIERACCINI
2018年1月9日
Strategic Culture Foundation
シリアに関する興味深い主題に、紛争への中華人民共和国の関与がある。中国の外交的、経済的支援は一定しているが、シリアに対する中国の軍事貢献は、良く知られてはいない。中国とロシアにとって、中東でのテロ現象を封じ込め、打ち破り、ユーラシア統合プロジェクトを不安定化させるための武器として、聖戦主義を利用する取り組みを止めようとしないアメリカ陰の政府内の戦略担当者連中の牙を抜くことは重要だ。
国際聖戦は、アメリカ合州国による経済的、戦略的指導の下、長年にわたり、何万人ものテロリストを徴募し、シリアに送ってきた。この内、相当な人数が、中国新疆ウイグル自治区、特に地理的に西端にあり、キルギスタンとタジキスタン国境に近いカシュガル市からのウイグル民族集団から来ている。
特定の国民の多数派を不安定化するのに、民族的、宗教的少数派を利用するのは列強が繰り返し利用してきた古くからの策略だ。ロシア連邦を、南西ロシアの"泣きどころ"で攻撃するのに、チェチェンで過激イスラム教徒がいかに利用されたかを我々は覚えている。二度の戦争と、繰り返されるテロ攻撃は、地域はまだ完全には平定されていないことを示している。スンナ派の(反)イスラム教少数派、ワッハーブ派は、中東地域、そしてそれ以遠のシーア派とスンナ派との間の緊張を燃え上がらせるのにうってつけの口火であることを実証している。新疆ウイグル人イスラム過激派の場合も例外ではなく、中国の中央政府は、この地域での内部蜂起や、標的を狙った破壊活動による潜在的危険性を十分承知している。この地域における治安措置が強化され、テロ攻撃や暴動に対する演習が、警察や準軍事的組織によって行われているのも驚くべきことではない。北京は外国による操作の影響を受けやすい住民による危険を見くびってはいないのだ。
ウイグル・イスラム教分離主義者に対する経済的支援は、サウジアラビアよりも、トルコに由来する可能性が高いが(歴史的な理由から)、この問題に対する中国の極めて積極的な姿勢は強調する価値がある。国内治安を強化し、そのような過激イデオロギーに対する断固とした政策をとるのと同時に、2011年以来、北京は、聖戦士に対するシリアの戦争に対し、経済的、外交的に貢献してきた。
公式推計では、シリアには、約5,000人の中国ウイグル・テロリストがおり、北京の戦略は、ロシア連邦において既に行われているものを反映している。良く訓練された殺人者たちが帰国するのを待つよりも、外国で危険と対決し、それによりテロに資金を提供し、操っている連中、つまりアメリカ陰の政府と、その軍隊、諜報機関に対し、戦略的、戦術的優位性を得る方が良いのだ。
これまで、北京からのシリア政府への経済的、外交的支援は続いてきた。しかしながら、過去数週間、中国の西国境にまとわりついているイスラム原理主義者の脅威を取り除くために、中国特殊部隊と兵役経験者がシリアに配備されることが噂になっている。
いつものように、北京が行動すると決めた場合、北京は、気付かれないよう、特に軍事的に、極めて慎重に行動する。中国の軍事戦略家たちは、国内不安定化に対して先制的に行動するのみならず、南シナ海や中国勢力圏内の他の地域におけるアメリカの関与に対しても、非対称的に反撃するつもりだ。中国軍部隊の中東への投入(限定された人員とは言え)は、サウジアラビア-イスラエル-アメリカのトリオがイスラム原理主義者テロを利用して、制御可能な混乱を利用する取り組みで、引き起こしたが、彼らが制御出来ない混乱となっている地域における変化に対する画期的変化を意味しよう。
アジア、またより全般的にはユーラシアでのテロ拡散を防ぐことは、特に一帯一路構想(BRI)のような大がかりなインフラ・プロジェクトを考えれば、ロシアと中国にとって当然重要な目標だ。このプロジェクトの成功の多くは、中国政府とそのパートナー(特に、パキスタン、アフガニスタンとトルコ)が、パキスタン国内などBRI経路沿いで、民族的、宗教的緊張を煽ることによる不安定化をどれだけうまく防げるかにかかっている。
中国のシリア進出には、少数の特殊部隊、つまり "シベリアの虎"として知られている瀋陽軍区特殊部隊と、"夜の虎"として知られている蘭州軍区特殊部隊が参加する。これらの部隊は、助言、訓練と、偵察活動が職務となる予定だ。シリアへのロシアの関与と同様、中国の関与も、出来る限り覆い隠され、限定されたものとなろう。中国の目標は、ロシアの目標とは違い、聖戦士の追い詰め方に加え、市街戦経験修得と、より広範には、北京の最近の経験では欠けている中国軍の戦時状況での即応能力を試すことにある。
中国のシリアへの関与はロシア連邦の関与ほど明らかではない。中国の戦略的目的は、特に自国から遥か彼方に戦力を投射するロシアの能力と比較して、ロシアのそれと大きく違う。
自国領土を守る上でも、海軍、空軍力を増強した結果、軍事力を示す能力の上でも、中国とロシアは軍事作戦能力を増しつつある。シリアは、テロに対する世界的な戦いに加わり、それにより、国内のテロリスト反政府集団を阻止するための、北京にとって絶好の機会だ。更に、中国を不安定化するため、イスラム・テロリスト利用を考えている可能性があるアメリカ合州国などのライバルに、明らかなメッセージを送る効果もある。地政学的狙いを推進するための欧米の敵対国による邪悪なテロ利用に北京は気がついており、欧米列強が画策する攻撃や混乱の波に屈するつもりは毛頭ない。予防は治療に勝るが、ロシアと中国、シリアやエジプトやリビアなどの同盟諸国を違ったやり方で、テロとの戦いで支援すると決定し、この哲学を完全に取り入れているように見える。
外交的・経済的支援という点で、中国-ロシアの貢献は、BRI(一帯一路構想)やユーラシア経済連合など進行中の主要プロジェクトを中東と北アフリカを結びつける上で、決定的なものとなりうる。当面まだ予備段階だが、2018年は、中東と北アフリカ(MENA)地域における主要な紛争が終わり、経済再建の見込みがもっぱら対象となる年として終わる可能性がある。
記事原文のurl:https://www.strategic-culture.org/news/2018/01/09/protecting-belt-road-initiative-from-us-led-terrorism-will-china-send-troops-syria.html
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