http://www.asyura2.com/17/kokusai21/msg/445.html
Tweet |
前代未聞のティラーソン国務長官の発言撤回と米外交の大敗北
http://kenpo9.com/archives/3007
2017-12-17 天木直人のブログ
私は12月14日のメルマガ第970号で書いた。
ティラーソン米国務長官が講演で語った前提条件なしの北朝鮮との交渉発言は、本当にそうなるかはしばらく様子を見ないとわからないと。
しかし、これほど早く前言を撤回するとは思わなかった。
15日午前(日本時間16日未明)に行われた国連安保理事会でティラーソン国務長官は北朝鮮が非核化するまで圧力をかけ続けなければいけないと各国に圧力強化を呼び掛けたのだ。
これを報じたきょう16日の各紙の中では、唯一毎日だけが「軌道修正したかのような発言」と書いたが、他のすべての報道は、「無条件対話を撤回した」と断じている。
もちろん、前言撤回である。
そして、これは前代未聞の事だ。
いやしくも戦争が始まるかどうかの瀬戸際の外交をしている時に、こんないい加減な発言をした国務長官は、世界に恥をさらした。
もはやティラーソンは辞任するしかない。
いや、辞任さえもできずに、トランプに恥をかかせられたまま、まま放置されるかもしれない。
まさしく役立たずの国務省が続く。
しかし、私がここで書きたい事はその事ではない。
米国と北朝鮮の、核武装をめぐる外交力の差である。
ティラーソン国務長官が無条件交渉の用意があると講演で発言した直後に、ホワイトハウスはそれを否定した。
この米国の迷走の時、当時の報道の中で、タイで開催される安全保障の会合で北朝鮮の代表が出席するので、そこで米朝が接触する可能性があると報じられたことがあった。
ところが、結果的に北朝鮮代表は姿を見せず、結局、米朝対話は行われなかった。
そしてその時の報道で、その理由として、ホワイトハウスがティラーソン国務長官の発言を否定したのを見て、北朝鮮は出席を取りやめたという見方が報じられていた。
まさしく北朝鮮はトランプ大統領の出方を慎重に見極めていたのだ。
そして、今度の国連安保理における米朝の批判の応酬だ。
どのような背景があったにせよ、前言をいとも簡単に撤回して、まるでロボットのように圧力強化を訴えるだけのティラーソン国務長官の言葉に説得力は皆無だ。
その一方で、北朝鮮は、核保有国の中で核兵器を使って他国を恫喝、攻撃する国は米国だけだと反論する。
米国は、ぐうの音も出ないだろう。
外交力でここまで敗北した米国は、あとは戦争をするしかない。
米国が他国に負けないのはそれしかないからだ。
果たして米国の北朝鮮攻撃はあるのか。
それについては次回で書く(了)
投稿コメント全ログ コメント即時配信 スレ建て依頼 削除コメント確認方法
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。