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中東の火種になりかねないムハンマド皇太子のサウジアラビアー(天木直人氏)
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11th Nov 2017 市村 悦延 · @hellotomhanks
サウジアラビアにおいて、アブドラ国王の死去により、
サルマン国王が誕生したのは2015年1月23日だった。
それにともない、王位継承順位第2位だったムクリン副皇太子兼第二副首相が
皇太子兼副首相に昇格した。
ここまでは順当な人事だった。
ところが、同年4月29日に、サルマン国王は勅命を発し、
皇太子兼副首相のムクリンを解任し、
息子のムハンマド・ビン・サルマンを要職につけて
統治に関するほぼ全権を代行させたことから
サウジアラビアの先行きが不透明になった。
実際のところ、ムハンマド皇太子の独断専行は危うく、
ついに汚職摘発という名目で敵対する王子や閣僚らを大量に拘束する挙に出た。
その中には世界有数の富豪であるワリド王子や
治安を握っていたムタイブ王子が含まれていたことに私は驚いた。
そしてついにムハンマド皇太子はイランとの全面対決に向かおうとしている。
レバノンのハリリ首相がサウジアラビアに逃げ込んで、
命の危険を理由に首相を突如辞任した事はそのあらわれだ。
誰に狙われているかは明らかにしていないが、
レバノンを牛耳っているイランの手先であるヒズボラと言っているようなものだ。
私はサウジアラビアにもレバノンにも勤務していたからよくわかる。
いまサウジアラビアとイランの関係には大変な事が起きつつあるのだ。
問題は中東を掌握していた米国の影響力が低下し、
ロシアがその空白を埋めようと、影響力を増していることだ。
中東情勢に何が起きてもおかしくない。
サウジアラビアのムハンマド皇太子の動向から目が離せない。
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