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サウジの粛清はイスラエルと連携しているが、米金融界やCIAと緊密な王子も排除して難しい状況に
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201711110000/
2017.11.11 櫻井ジャーナル
サウジアラビアで11月4日から大規模な粛清が始まり、48時間で約1300名が逮捕され、その中には少なからぬ王子や閣僚が含まれているとされている。サウジアラビア国家警備隊を率いていたムトイブ・ビン・アブドゥッラー、衛星放送のMBCを所有するワリード・ビン・イブラヒム・アル・イブラヒム、ロタナTVを含むエンターテイメント会社のロタナ・グループの大株主であるアル・ワリード・ビン・タラル王子、ネットワーク局ARTを創設したサレー・アブドゥッラー・カメルといった名前が挙がっているが、ここにきてバンダル・ビン・スルタンも逮捕者の中に含まれているという情報が流れている。
バンダル・ビン・スルタンがブッシュ家と近い関係にあり、「バンダル・ブッシュ」と呼ばれていることは本ブログでも何度か書いた。1983年10月から2005年9月にかけてアメリカ駐在大使、2005年10月から2015年1月にかけて国家安全保障会議事務局長、2012年7月から2014年4月にかけて総合情報庁(サウジアラビアの情報機関)長官を務めている人物で、サラフィ主義者(ワッハーブ派、タクフィール主義者)やチェチェンの反ロシア勢力を動かしていたことでも知られている。
2007年3月5日付けのニューヨーカー誌に掲載されたシーモア・ハーシュの記事によると、その当時、アメリカ、イスラエル、サウジアラビアの三国同盟がシリア、イラン、そしてレバノンのヒズボラをターゲットにした秘密工作を開始した。
ハーシュによると、その工作はリチャード・チェイニー副大統領(当時。以下同じ)、国家安全保障担当副補佐官のエリオット・エイブラムス、イラク駐在のアメリカ大使で記事が出た直後に国連大使に就任したザルメイ・ハリルザドといったネオコン、そしてサウジアラビアのバンダル・ビン・スルタン王子が中心になって進められた。
バンダル・ビン・スルタンが親しくしているブッシュ家はウォール街やCIAと深く結びついている一族。ジョージ・H・W・ブッシュの母方の祖父にあたるジョージ・ハーバート・ウォーカーは大物銀行家で、ウォール街からナチスへ資金を流すパイプ役だった。バンダルはイスラエルともつながっている。6月21日に皇太子の座を追われたムハンマド・ビン・ナーイフもCIAとの関係が深く、この皇太子交代はCIAを怒らせたとも言われている。
こうしてみると、サルマン・ビン・アブドゥルアジズ・アル・サウド国王とムハンマド・ビン・サルマン皇太子の親子による粛清はウォール街、CIA、ネオコンとの関係を悪化させるように見るが、粛清が始まる数日前、ドナルド・トランプの義理の息子にあたるユダヤ系のジャレッド・クシュナーがサウジアラビアを訪問したという事実もある。
また、ビン・サルマン皇太子はレバノンのサード・ハリリ首相をサウジアラビアで拘束、首相辞任の発表をさせているが、これはイスラエル政府の指示だったという。イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相と緊密な関係にあるカジノ経営者のシェルドン・アデルソンはユダヤ系で、日本でカジノを経営しようと目論んでいる。
アデルソンは2013年11月に来日してIS議連の細田博之会長(自民党幹事長代行)にプレゼンテーションを行い、東京の台場エリアで複合リゾート施設を作るという構想の模型を披露しながらスライドを使って説明、14年2月には来日して日本へ100億ドルを投資したいと語っている。その年の5月にはイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相が日本政府高官に対し、アデルソンへカジノのライセンスを速やかに出すよう求めたと伝えられている。アデルソンとネタニヤフのコンビは現在、ヒラリー・クリントンを操っていた投機家のジョージ・ソロスと関係が悪化しているという。
イスラエル政府は自国の大使館に対してヒズボラやイランに外交的な圧力をかけるように命令、サウジアラビアが行っているイエメン侵略を支持する姿勢を明確にしている。イスラエルはレバノンやイランを攻撃したがっているが、自力で実行することは難しく、アメリカを引き込もうとしている可能性がある。ところがサウジアラビアの現体制は国内を分裂させただけでなく、アメリカ支配層の少なくとも一部を敵に回した。サウジアラビアがアメリカのドル体制を支えているということはあるが、危ない橋を渡っている。
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