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金正恩を囲む「朝鮮少年団」の子供たち REUTERS/KCNA
「クラスで一番の美人は金正恩の性奴隷になった」
http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2017/09/post-8489.php
2017年9月20日(水)18時25分 ニューズウィーク日本版ウェブ編集部
<極秘の性奴隷施設に、処刑見学後の豪華ランチ......脱北者の女性が語った、北朝鮮の子供たちが生きていくために叩きこまれる暗黙のルール>
クラスメートが国家の独裁者によって性奴隷にされる――。
2015年に脱北した26歳のイム・ヒヨン(仮名)は、北朝鮮でこの光景を目の当たりにしたと語った。
英紙デイリーメールに掲載された記事で、彼女が北朝鮮で体験した恐ろしい出来事が語られている。脱北者は、暴露することで自らを危険にさらすことになるが、ヒヨンは重い口を開き恐怖政治の実態を明かした。
ヒヨンによると、金正恩国務委員長は性奴隷として拘束した10代の少女らを秘密の施設に収容しているという。この施設は極秘のため、収容された少女らの足取りを辿るのは不可能。当時、クラスで一番綺麗な友人が性奴隷に選ばれ、施設に連れて行かれた。
施設では、金正恩にマッサージとセックスを施す性奴隷の仕事が待っているという。
■暗黙のルールに従う子供たち
北朝鮮で暮らす子供は、口に出してはいけない「暗黙のルール」を自然と理解して成長する。「他の子供と同じように私にも友達がいた」と普通の子供と変わらないことを強調したヒヨンだが、一方で「幼いころでさえ金正日総書記(当時)に一切疑問を持たなかった」そうだ。
ヒヨンが北朝鮮で目にしたものは、この「暗黙のルール」が破ってはいけないものだと教え込むのに十分すぎるほど残酷だ。
金正恩は首都ピョンヤンで暮らす上流階級に公開処刑を見学させた後、豪勢なランチを振る舞うという。
ポルノ映画を製作したとして罪に問われた歌手ら11人の処刑には、市民1万人が集まった。ヒヨンもその1人だった。「連行される歌手たちは、縛りあげられ、頭にはフード、口に猿ぐつわをはめられた状態で慈悲を乞うことも叫びを上げることも許されない」
最終的に歌手たちは、対空砲の砲弾が尽きるまで撃たれた。ヒヨンはこれを200フィート(約60m)の距離で見ており、その後で気持ち悪くなってしまった。
■戦争しかない金正恩
ヒヨンは、金正恩が戦争に踏み切るまで状況は差し迫っている、と語っている。金正恩は自分の立場を案じており、さらには逃げ場もないからだ。
「金正恩を支持しなければ誰でも殺されるから、みんな公然と支持している。金正恩に近い身内の者でさえ」
核とミサイルで国際社会を脅すことに血道を上げる独裁者と「暗黙のルール」が崩れ去る日は来るのだろうか。
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