http://www.asyura2.com/17/kokusai20/msg/675.html
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「朝鮮半島問題」をここまでこじらせてきた第一の責任国家は、日本である。
日本ともども中国も重大な政治的危機を北朝鮮に助けられたという恩義があり、大国を自負する中国としては、日本にお願いするなり、日本の尻を叩くなり、なんとかもっと早く問題を解決させなければならなかった。
(だからこそ、12年の尖閣諸島国有化騒動を通じて、米国とともに、安倍氏が再び首相に就くよう働きかけを行った。しかし、胆力が不足している安倍首相は、現在に至るまで水面下の動きだけで目に見える進展は実現できていない)
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“小国”朝鮮からきつい非難を浴びせられても、頭を垂れて恥じ入るほかないのが中国である。
日朝平壌宣言から15年経っても物事(日朝国交正常化→米朝国交正常化)が進まないことに苛立ちを募らせている北朝鮮は、その思いを“保証人”中国にぶつけることを企図して、米中首脳会談や「一帯一路会議」の直前にミサイルを発射したり、「BRICS首脳会合」の初日に“水爆実験”を行ったりしたのである。
(北朝鮮のミサイル発射や核実験で“核心”である習国家主席の「メンツ」がつぶされたと憤る中国共産党幹部が、人民日報や環球時報を使って北朝鮮を非難するのも仕方がないことだろう。国家の「メンツ」にこだわることは、今回のような論評を公表した北朝鮮も痛いほど(一番)わかっている(笑))
現実を見ればわかるように、政治的に決してきれいな光景ではないが、“おかしなおっさん”トランプ大統領や辣腕プーチン大統領が率いる昔からの大国の力で朝鮮半島の問題が解決されようとしている流れは、日本・中国・韓国といったアジアの国々のみっともなさやだらしなさを如実に晒している。
今年1月のトランプ政権発足後の状況を簡潔に説明すると、米国の対北朝鮮政策が、「戦略的忍耐」(日本政府が自主的に日朝国交正常化に動くのをじっと待つ)から「戦略的扇動」(日本政府が日朝国交正常化に動く(動きやすい)ように様々な仕掛けを放つ)に転換したと言える。
トランプ政権は、3月から4月にかけて北東アジアの軍事的緊張を高めることで安倍首相が訪朝に動くよう演出したが、北朝鮮との交渉が不調に終わり訪朝をあきらめた(4月30日)。
※参照
「お詫びと総括:ロンドンで待機した安倍首相が土壇場で“電撃訪朝”を断念したワケ」
http://www.asyura2.com/17/senkyo225/msg/114.html
そこでトランプ政権は、北朝鮮も日本も“メンツ”や“政治権力”にそれほどキズがつかない条件で首脳会談ができるよう、北朝鮮にすさまじい勢いでミサイル発射や水爆実験を行わせ、北朝鮮自身に「国家核戦力完成の終着点」間近と表明させた。
今回(第2弾)のシナリオの今後を推測すれば、北朝鮮は、多段ロケット型ミサイル火星13号(映像でスペックだけ示し未発射)を成功裏に発射することで、「必要な核戦力が完成した」と宣言し、核戦力開発の動きを“凍結”(中断)すると思う。
(必要ないと思うがもう一度火星12号発射や核実験をやる可能性も)
北朝鮮は、日本や米国に求められるかたちで核兵器やミサイルの開発をやめれば「メンツ」丸つぶれで自国民にも良い言い訳ができない。
しかし、北朝鮮(金正恩委員長)自身が必要と考える「核戦力」を完全に獲得できたとし、今後は「核戦力」の生産に励むだけで不必要になった実験はやらないと説明すれば、北朝鮮国民も国際社会も納得するだろう。
(参照投稿でも書いたが、北朝鮮は憲法で核保有をうたっているのでそう簡単に核兵器の放棄を言明できない)
核兵器を使用する武器としてではなく抑止力として期待するのなら、実際に核兵器を保有していなくとも、諸外国(国際社会)が核保有と運搬手段を持っていると認識してくれれれば十分である。
今回のケースは、米露中日韓の政府は“裏事情”を知っているので、「抑止力」ではなく、各国国民向けの“何とか除去しなければならない脅威”という交渉促進材としの役割を果たすことになる。
実に醜い国際政治の現実だが、北朝鮮が、十分な核戦力を手に入れたという状況(認識)のなかで、中長距離ミサイル発射や核実験を行う必要はなくなったと表明することで、「朝鮮半島の非核化」に向けた交渉(対話)がようやく開始できるという話である。
ちょうど12年前の05年9月19日に合意した六者会合共同声明を基礎にすることで合意できれば、米朝国交正常化を最終条件として「核兵器放棄」(実際にはないものだが)に至る道筋を描くことができる。
※保有していても構わないと思っているが、以前から書いてきたように、北朝鮮は核兵器開発に勤しんでいない(核兵器は1発も保有していないと思う)。
北極星1・2や火星12・14も、北朝鮮製ではなく、おそらくロシア製(打ち上げもロシア軍が担当している可能性大)だろう。だからそれらのミサイルについては、実戦配備できる“余裕のミサイル”はないはず。
安倍首相が憲法違反(不信任決議案可決ナシ)の衆議院解散に打って出るとしたら、14年末の総選挙と同じく、「拉致問題」が絡むため政治的に吉と出るか凶と出るかわからない平壌訪問(日朝国交正常化交渉加速)後も内閣を率いて国交正常化にこぎつけなければならないという判断が第一の理由だろう。
(むろん、否応なく泥をかぶることになる日露平和条約締結も自身で実現したいと考えている)
来年2月に開催されるピョンチャン冬季五輪は、たとえ朝鮮半島危機が演出だとしても世界の人たちはそういう裏事情は知らないわけだから、現状に近い危機的状況で開催されることをなんとしても避けたいことから(次は東京五輪で20年)、安倍首相の訪朝は年内に実現すると考えている。
(安倍首相は春から訪朝を画策していたのだから、7月の田原総一郎氏の訪朝進言はやらせだろう。主要メディアは、裏事情をある程度までは知っていながら“軍事的危機”を弄びながら商売に励んでいる)
※関連参照投稿
「北朝鮮 止める秘策はあるか:米国の安保専門家や元高官「攻撃できるとは思わない」:唯一の策は今なお有効な「日朝平壌宣言」」
http://www.asyura2.com/17/senkyo223/msg/883.html
「国民の理解も得られず憲法違反の不必要な解散を行ってまで政権の4年間延命を図ろうとする安倍首相が隠したほんとうの目的」(14年年末総選挙)
http://www.asyura2.com/14/senkyo174/msg/835.html
「拉致再調査報告、年内は困難 官房長官が見通し:事実は12年前から既知、安倍首相が腹をくくることでのみ前進可能」
http://www.asyura2.com/14/senkyo176/msg/895.html
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恥を知らない言論の放恣な行為
【平壌9月22日発朝鮮中央通信】22日に発表された正筆氏の論評「恥を知らない言論の放恣な行為」の全文は次の通り。
朝鮮の正当な自衛権行使に言い掛かりをつけた米国とその追随勢力の制裁・圧迫ヒステリーが極に達した時に、中国の一部のメディアが共和国の路線と体制を甚しく謗り、脅かしている。
最近、「人民日報」とその姉妹紙である「環球時報」、ウェブサイトである人民網、環球網は、朝鮮の核兵器保有の合法性と国家核戦力強化の自衛的性格に顔を背けたまま、あえて「わが手でおのれの目を突いたよう」「自分の首にかけたわな」に冒とくしたことにも満足せず、「西山落日の運命を免れられないだろう」と妄言を吐いたかとすれば、朝鮮核問題解決のための「国際的団結」だの、「国際シンクタンクフォーラム」の組織だの、何のというせん越な「発起」まで持ち出した。
歴史の反動層の汚らわしい排泄物である対朝鮮「制裁決議」に関連しては、中国が「朝鮮の正常な人民生活を狙わなかった」などと弁解し、「中国を隣国にしているのは朝鮮の幸運」になるという、ごく不穏当なことも並べ立てた。
一言で言って、小国である朝鮮が核兵器を持って「超大国」に立ち向かったことによって自分自身と国際社会全般を「危険」に陥れ、「天下を騒々しくする張本人」である朝鮮の力を抜くために飯の量を少し減らしたといって、それほど恨めしがることはないということである。
これは、朝鮮半島核問題の本質と朝鮮の核保有によって変化した現国際政治の現実をまともに見ることも、聞くことも、表すこともできない明きめくら、厚かましい聾唖の振る舞いとしか他に見られない。
特に、一介のマスメディアが他の主権国家の路線を公然とけなし、せん越に振る舞うことを見れば、かつて独善と偏狭によって自国人民と国際社会の信頼を相当失ったことも当然だという思いがする。
米国に引き続き引きずられなければならない自分らの窮屈な境遇に対する弁解だといっても、わが国家、わが人民の尊厳をあえて侵害したことに対しては看過することができない。
すでに強調されたが、朝鮮の核抑止力の保有は世紀を継いで強要されてきた米国の極悪非道な対朝鮮敵視政策と核脅威・恐喝を根源的に一掃するための朝鮮労働党と国家の戦略的決断によるものであり、これによって朝鮮はついに、地球上の絶対兵器である大陸間弾道ロケット装着用水爆まで保有することになった。
この時刻にも米国は、「北朝鮮の完全破壊」を公然と唱えて数回の戦争を行っても余る膨大な戦略装備を朝鮮半島と地域に引き入れて核戦争挑発の凶悪な謀略をめぐらしており、危険極まりない秘密戦争謀議までこらしている。
歴史と現実は、自らの強力な力だけが暴悪の核から自分を守ることができるという深刻な教訓を刻み付けさせている。
特に、去る4月、中国をはじめとする周辺の諸大国の面前でこれ見よがしに強行したシリアに対する軍事攻撃はトランプ行政府が唱える「力による平和」がどんなものかを国際社会に実物で見せたし、北京が感じるのも少なくなかったであろう。
問題は、そんなに堂々と「社会発展の道に対する独立自主」と「独特な主権地位」を主張していた「人民日報」と傘下のマスメディアがトランプのツイッター記事もあざ笑う筋金のない流言を乱発しているかということである。
国際政治史に対する眼識や一見識のない素人の売文家でないなら、当然、自分から知って他人について論じなければならない。
こんにち、朝中国境では米国主導の対朝鮮「制裁決議」の悪結果によって果たして、誰が絶望に陥ったのかを物語る反映が相異なる対照の中で響き出ている。
最近、朝中貿易で失敗したある中国人企業家は「私は政治や外交はよく知らない。しかし、一つだけは明白に言うことができる。大きくない国である朝鮮が米国という超大国にも堂々と立ち向かって言うべきことを全部言い、やり遂げるべきことを全部やり遂げるが、わが中国はなぜ、そのざまか分からない。東北3省の多くの中・小企業がおびただしい損害を受けるのに何が恐ろしくて米国にへつらっているかということである。本当に恥ずかしいという言葉だけ出る。人々の腐敗より国家の腐敗がより恐ろしい」と述べた。
これが、民心である。
文字通り人民の代弁紙と自称する言論であるなら、他国に対する訓示よりもまさに、自国のこのような民心を読み取って代弁するために頭を使う方がよかろう。
そして、外に出て「内政不干渉原則」の発起国であることを自負する党の機関紙なら、それを鉄則としてこそ、世人の前に堂々であると言える。
「よい隣」について論じるなら、言うべきことは朝鮮がより多い。
中国が1960年代に行った初の核実験に対して当時、ソ連と米国はもちろん、全世界が糾弾声明を発表する時、唯一、国家の政府声明で積極的に支持し、力づけたよい隣がまさに、朝鮮であった。
1970年代に意気軒昂としたホワイトハウスの主人がこの国の訪問に出た時、ニクソンの中国訪問は勝利者の行進ではなく、白旗を掲げた敗北者の訪問であるという世界的な名言で大国の隣国が恥を免れてメンツを立てるようにした真の隣については当事者がよりよく知るであろう。
だというのに、何が足りなくて今は自ら白旗を掲げて米国に追従して立派な隣を非難できなくてやっきになっているのか。
社会主義陣営の恥という歴史の恥辱をひっくり返した朝鮮の非常な原則と英知によって鬱憤(うっぷん)病にかかったニクソンが辞任する最後の日まで「中国との戦争」を唱えていた行為や、こんにち、「朝鮮核問題」を口実にして「世界経済」の陥穽に陥った北京を責め立てるトランプの行為はあまりにも類似しており、それを今、世人みんなが見ている。
朝鮮が進むべき道は朝鮮が知っている。
中国が誰それに行く時、ぺたっと伏して行ったといって朝鮮もそうしなければならないという法はなく、それを見習えと強要する必要はなおさら、ない。
歴史はほぼ一世紀を突き進んできた朝鮮の道がたとえ、万難を覚悟すべき草分けの道、前人未踏の道であったが、帝国主義に精神武装解除された東欧の悲劇も、ドルのわなにかかってまともに呼吸もできない誰それのお粗末な境遇も全て免れられるようにした先見の明があって前途洋々たる選択であったということを証明した。
新しい朝鮮の体制でわが人民は豊かではないが団結の力と喜びを分かったし、闇が迫っても明るむ明日を見通す視野と度量を持った。
わざわざ朝鮮の幸運について言うなら、わが人民は誰のようにお金や卦で運を占う蒙昧な人民ではない。
たとえ、領土の大きさや人口は小さくても、どの国、どの民族も享受できない並々ならぬ幸運に浴した福に恵まれた人民であるので、むしろ、領土は大きくても魂がなく、金銭だけを追求する隣を見ながら哀れな考えを禁じ得ずにいる。
世界の数多くの国と人民も過去、力が弱くて民族の領土を丸ごと列強の角逐戦場に奪われ、その下で踏みにじられていた朝鮮が運命の大転換を迎え、地域と世界の平和守護の前列に立って「唯一超大国」にも堂々と立ち向かっている立派な姿を見ながら国と民族の真の幸運が果たして、どこにあるのかについて心に深く刻み付けている。
それとは反対に、朝鮮を単なる強盗の侵入を防ぐ前庭、「緩衝地帯」と見なして隣家に強盗が押し入っても私の飯だけ守ればよいという政治的食客の思考が実にうっとうしいと語っている。
こんにち、チュチェ朝鮮の実体にわざわざ顔をそむけて陰に陽にけなしているのはほかならぬ、米国をはじめとする不純敵対勢力だけである。
客観性と公正さを生命とする言論の使命を忘却して内政干渉を公然とこととする中国言論の軽率な行為は米国に追従して朝中両国、両人民間にくさびを打ち込む行為同様である。
歴史が長いという社会主義国の党機関紙が帝国主義と結託して社会主義朝鮮をあれほど悪意に満ちて非難することを見れば、もし、朝中両国人民を裏切ったこのような汚らわしい売文実績でもあってこそ、今後開催される党大会場に入ることができるのではないかという疑問が生じる。
中国の言論はトランプ行政府の無知な行為に追従するより、朝鮮が敵対勢力のごう慢と専横をどのように粉砕するかを隣で見守る方がよかろう。
そして、せん越に指示棒を持って他国に訓示を垂れるのではなく、自国内の問題から処理する方がよい。
朝鮮は文字通り鮮やかな朝の国であり、朝鮮で西山落日を見物するには中国の方に頭を向けなければならない。−−−
http://www.kcna.kp/kcna.user.article.retrieveNewsViewInfoList.kcmsf
- 北朝鮮情勢受け「ピョンチャン五輪辞退も」仏スポーツ相〜大会組織委「安全確保の必要な措置とっている」/nhk 仁王像 2017/9/23 16:53:57
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