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友好関係アピール 対北朝鮮“中ロ結託”で強まる米国包囲網
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/213314
2017年9月11日 日刊ゲンダイ
両国はBRICsで協調確認(C)AP
6回目の核実験を強行した北朝鮮への追加制裁決議案を協議している国連安全保障理事会が11日(日本時間12日未明)、開かれるが、紛糾必至だ。米国は「最強の措置」(ヘイリー国連大使)を求めて全面禁輸などの採択を目指すが、常任理事国の拒否権を持つ中ロは態度を硬化。ヘタをすれば、空中分解しかねない。
先週のBRICs首脳会議で協調を確認したロシアのプーチン大統領と中国の習近平国家主席は、国連安保理への牽制を強めている。プーチンが主役の東方経済フォーラムには日中韓のほか、北朝鮮代表団も招聘。経済協力を深めた。
筑波大教授の中村逸郎氏(ロシア政治)は言う。
「ロシアはこのところ、北朝鮮との友好関係をアノ手コノ手で宣伝しています。中でも話題なのが、現地紙『モスコフスキー・コムソモーレッツ』(7日付)が報じた国境地域の朝ロ交流事業です。スパイの出入りに神経をとがらせるロシアでは、国境エリアは連邦政府発行の入域許可証なしでは立ち入れない。このタイミングでの取材許可は、強い政治的メッセージと受け取られているのです」
モ紙は北朝鮮と国境を接し、鉄道で結ばれる沿岸部のハサンに入り、連邦政府が2015年に建設、管理する“朝ロ交流館”を紹介。金日成主席と金正日総書記に並んで、プーチンの肖像画が掲げられ、北朝鮮労働者の巡礼スポットになっているという。両国の密接な関係をアピールするにはもってこいというわけだ。
■中国は「先制攻撃したら北支援」
ミサイル発射が懸念された9日、建国69周年記念日を迎えた北朝鮮にプーチンは祝電を寄せ、「ロシアと朝鮮の関係は友好と相互尊重の立派な伝統に基づいている」などとエール。一方、中国からは要人の式典出席や祝電は確認されなかった。
「建国記念日に中国が動きを控えたのは、北朝鮮問題のイニシアチブをプーチン大統領に委ねたからでしょう。安保理採択を急ぐ米国は修正案も視野に入れているようですが、中ロは一切妥協しないとみています」(中村逸郎氏)
中国は米国に、先制攻撃すれば北朝鮮を支援すると警告し、中国企業への制裁も報復措置を取るとやり返したという。そして、プーチンの狙いは北朝鮮問題を利用した対ロ経済制裁の解除。しぶとく引っかき回し続けるのは間違いない。
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― Grail武部克己/Katsumi T. (@grail_corp) 2017年9月11日
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